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嫌われ松子の一生 の商品レビュー

3.7

57件のお客様レビュー

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2009/10/04

スピーディーかつ劇的な展開に、下巻の半分ほどまでは一気読みです。どうしてこの人はここまで人を信じるのだろう、どうしてもう諦めないのだろう、どうしてそれだけの能力がありながら愛に溺れてしまうのだろう。ここでこうしなければ、ここでこの人に逢わなければ、きっといくらでも幸せに生きられた...

スピーディーかつ劇的な展開に、下巻の半分ほどまでは一気読みです。どうしてこの人はここまで人を信じるのだろう、どうしてもう諦めないのだろう、どうしてそれだけの能力がありながら愛に溺れてしまうのだろう。ここでこうしなければ、ここでこの人に逢わなければ、きっといくらでも幸せに生きられたでしょうに、と嘆かずにはいられません。ただひたむきに愛を求めただけなのに、そのたび裏切られた松子。最後だってもう一度希望に手を伸ばしただけなのに…。 松子の殺人が許せて、松子を殺人が許せないなんて、やっぱりワガママだよね。

Posted byブクログ

2009/10/04

中学校教師からちょっとしたことで堕ちていく松子。トルコ嬢、殺人などなど、とことん堕ちていく松子の生き方は実はシンプルで「ただ愛する人の側にいたい」「ただ愛する人に愛されたい」というだけ。 その“男にすがる生き方”、“必要とされることにすがる生き方”でとことんまで転落していくわけで...

中学校教師からちょっとしたことで堕ちていく松子。トルコ嬢、殺人などなど、とことん堕ちていく松子の生き方は実はシンプルで「ただ愛する人の側にいたい」「ただ愛する人に愛されたい」というだけ。 その“男にすがる生き方”、“必要とされることにすがる生き方”でとことんまで転落していくわけです。 いや〜あっぱれというまでのバカで独りよがりな松子。 最終的には内臓破裂による死が待っていて、その死の謎と彼女の人生を甥が追っていく。ちょっとミステリーちっくな部分もあるせいか、甥っ子と一緒になって夢中になって一気に読了してしまいました!!! もちろん松子に同情する気にはならないし、共感なんてもってのほか。でも小説としては面白く読みました♪

Posted byブクログ

2014/09/27

最初にハードカバーで出たときから、題名が気になっていた作品なんです。 惨殺された女性の生涯を通して炙り出される人生の光と影―その女性は題名の松子であるわけなんですが、この一人の人間の、決して穏やかではなかった人生と、その人生を人に聞く形でを追いかける甥っ子、笙の現在が交互に出てく...

最初にハードカバーで出たときから、題名が気になっていた作品なんです。 惨殺された女性の生涯を通して炙り出される人生の光と影―その女性は題名の松子であるわけなんですが、この一人の人間の、決して穏やかではなかった人生と、その人生を人に聞く形でを追いかける甥っ子、笙の現在が交互に出てくる作品です。書き方としてはとても面白いと思います。 内容は、というと筆者の力量は素晴らしいと思いますが、その松子の人生はひどい。ひどすぎる。 最終的に殺されてしまったから(この死亡理由もひどいのですがそれは読んでのお楽しみ)、というわけではなく、松子自身のあまりの流されやすさからみて、「転落」し続ける人生もまた仕方が無いのかなという気になります。 馬鹿じゃないと思うんです。才能だってある。でも、それは例えば学校や入試の試験だったりするときの話で、彼女は生きていく能力としては駄目なのかもしれない。 情が濃いという言葉で擁護するにしてもしきれない、男で駄目になっていく様はそれは見事なものです…。 インパクトのある装丁同様に、内容もどこか後味が悪い。一気に読みきった後半は、興に乗ってというよりも、どこか一つくらい救いは無いものか…という気持ちでした。 可哀想なはずなのに、どこかそれを認めたくない松子、は確かに「嫌われ」かも、と納得した一冊です。 (2004年2月21日)

Posted byブクログ

2009/10/04

先に映画を見たお陰か、すらすらと読めてしまいました。あの映画はなかなか忠実に作られたんだなぁ。 転々と境遇が変わる中でも松子は強く、懸命に生き、でも裏目裏目と出るその生き方はとても切ない。 なんと言うか、所々で松子が逆の方向へ向かってしまう衝動などは理解できる気がします。

Posted byブクログ

2009/10/04

映画は観ていないが、「本は重くて読めないと思う」と言っていた映画を観た友達の意見はもっとも。 ただ、本としても大変面白い。確かに重いが、気持ちが真っ直ぐなばかりに運を逃してしまった人の叫びが聞こえてくる。最後も、ある意味落ち着く。すごーくよく書かれてると思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

小説の方が松子の行動の意味がわかる気がする。もちろん、「あーなんでそういうことしちゃうかなー」という気持ちになることは度々あったが、それでもなぜ松子が最初に道を踏み外したのか、というのが小説のほうが理解できると思う。単にお馬鹿さんだったのでも、おっちょこちょいだったのでもなくて、...

小説の方が松子の行動の意味がわかる気がする。もちろん、「あーなんでそういうことしちゃうかなー」という気持ちになることは度々あったが、それでもなぜ松子が最初に道を踏み外したのか、というのが小説のほうが理解できると思う。単にお馬鹿さんだったのでも、おっちょこちょいだったのでもなくて、当時の女性教師の置かれていた状況や時代がそうさせたのだと思う。今の時代であれば絶対にもっとはっきりと意見できて、自己の権利をもっと主張できるだろう。あんなに世間体や立場や建前みたいなものも気にせずにすんだかもしれない。けどそういったことができなかったからこそ、どんどん悪い方向に転がって行ってしまったんだと思うんだ。私は彼女みたいな生き方はしない。そう思う一方で、彼女の生き方を理解できる気もする。というなんだか不思議な感覚に陥った。下巻も楽しみ。 (2007年5月14日)

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2009/10/04

読んでいるとすごく暗ーい気持ちになります。映画も見たけど、見ていて辛かった・・・。ムリヤリ明るくしてる感じで。

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2009/10/04

映画やドラマがほんとに原作に忠実に作られていることに、まずはびっくり。字が細かくぎっしりなのにすぐ読み終わっちゃったよ〜。

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2009/10/04

映画化・ドラマ化でかなりコメディ色が強くなってしまったこの題名。 しかし私は原作が一番好きです。(もちろん映画・ドラマを見ての感想) 原作はとてもシリアスで、現実的なお話。 あるアパートの一室で一人の女性が殺された。その名は川尻松子。 周囲のものからは『嫌われ松子』と呼ばれてい...

映画化・ドラマ化でかなりコメディ色が強くなってしまったこの題名。 しかし私は原作が一番好きです。(もちろん映画・ドラマを見ての感想) 原作はとてもシリアスで、現実的なお話。 あるアパートの一室で一人の女性が殺された。その名は川尻松子。 周囲のものからは『嫌われ松子』と呼ばれていた。 その甥、川尻笙は父親(松子の弟)に頼まれて遺品の整理に行く。 叔母はなぜ殺されたのか。誰に殺されたのか。 叔母に興味を持ち始めた笙は昔の松子の男だと名乗る男に出会い… 松子の激動の人生を描いた作品。 なんでこんな選択しかできないの?ばかだな〜と思わずにはいられないが、 そうせざるを得ない、そうしないと生きて行けなかった不器用な女のお話。 おもしろかったです。

Posted byブクログ

2009/10/04

映画の印象が強すぎてキャラに入り込みにくかったのが残念。見る前に読んどくべきだった。そしたら星4つだったかも。しかしこの小説をああいう映画にするってのはすごいな。

Posted byブクログ