仕立屋銀次隠し台帳 の商品レビュー
結城昌治 実在した明治時代のスリ組織 仕立屋銀次一家の物語 最初に気になるのが カバー画。尾竹々坡筆 「年の暮れ」とあるが、 尾竹竹坡 のことなのだろうか? 驚くのは 組織内の帳簿管理と利益分配の仕組み〜組織を警察や子分の裏切りから守りながら、出来高収入で 子分の士気と忠...
結城昌治 実在した明治時代のスリ組織 仕立屋銀次一家の物語 最初に気になるのが カバー画。尾竹々坡筆 「年の暮れ」とあるが、 尾竹竹坡 のことなのだろうか? 驚くのは 組織内の帳簿管理と利益分配の仕組み〜組織を警察や子分の裏切りから守りながら、出来高収入で 子分の士気と忠誠を引き出す。 さらに カンワケ(勘定分け)という異なる組織のスリ同士の利益分配の仕組みも興味深い。 銀次一家の帳簿管理、利益分配 *子分がスリをしたら いつ、どこで、どんな人間からスリをしたか 兄貴分が手帳へ記入し、金品とともに帳場へ提出 *帳場は 子分別の台帳に記入し、6分を子分へ分配 *警察から被害状況が銀次に報告され、照合すれば子分がごまかしてもわかる→稼ぎをごまかされては親分稼業が成り立たない *子分別の台帳は警察にも見せるので、警察に見せたくないものは 隠し台帳に記入 スリ同士の利益分配 *カンワケ(勘定分け)〜二人のスリが同じカモを狙うとき スリをした方が6分、譲った方が4分 *旅先のスリは 下車駅を縄張りにしている親分に稼ぎを届け、6分を受け取る スリの上下 *置引もスリの手口に入るが、あまり上等な方ではない *密告して警察から金をもらうような奴は スリより卑しい *電車の中で稼ぐスリ は 縁日など人混みで稼ぐスリ より一段上
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浅田次郎の『天切り松』の親分の目細の安の、そのまた親分の仕立屋銀次を扱った本 目次 第一話 目細の安吉恋の中抜き/第二話 けむ秀と万年小町/第三話 デコ政の死/第四話 死ぬな下駄清/第五話 豚花の千人針/第六話 のんべ勝の薮入り/第七話 猫半の古傷/第八話 南無妙法華の鉄五郎/...
浅田次郎の『天切り松』の親分の目細の安の、そのまた親分の仕立屋銀次を扱った本 目次 第一話 目細の安吉恋の中抜き/第二話 けむ秀と万年小町/第三話 デコ政の死/第四話 死ぬな下駄清/第五話 豚花の千人針/第六話 のんべ勝の薮入り/第七話 猫半の古傷/第八話 南無妙法華の鉄五郎/実録・仕立屋銀次―あとがきに代えて
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