4-2-3-1 の商品レビュー
スポーツの見方、特にサッカーの見方って色々あると思います。ゴールシーンだけに注目したり、一人の選手の個人技に感嘆したりと色々あるけど、本書のようにシステム的な見方というのは日本国内であまり語られないですね。僕自身、そこまでシステムに気を使って見ることはあまり無いんですね。テレビ観...
スポーツの見方、特にサッカーの見方って色々あると思います。ゴールシーンだけに注目したり、一人の選手の個人技に感嘆したりと色々あるけど、本書のようにシステム的な見方というのは日本国内であまり語られないですね。僕自身、そこまでシステムに気を使って見ることはあまり無いんですね。テレビ観戦が主だから。しかし、いかにしてスペースを消し、スペースに動くかという事は個人の力量だけではなく、チームの方針、意思でやるべきことなので監督の考え、それをフィールドに映し出す設計図であるシステムって大事なんだね。ふむ、よくわかった。流行でシステムをいじるのは信念が無いように考えられるけど、流行ってのは世界的な流れなので、基本そこにのっかりプラスアルファを考え出さなくちゃいけない。それが監督の手腕か。はたして岡田監督はそういう意識はあるのだろうか??その時にヨーロッパのクラブレベルで実績のある監督が日本代表の監督になったことって無いよね。世界の意識が日本に伝わるのはいつの日だろうか??
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2008/4 この見方が本当に正しいのかどうか、まだ理解できないが、サッカーというスポーツを見る方向性としては新しいものを明確に示してくれた一冊。もちろん、布陣だけで何とかなるものではないということは分かっているが、1回じっくりピッチ全体を見通せる場所から試合を見てみたいと強く感...
2008/4 この見方が本当に正しいのかどうか、まだ理解できないが、サッカーというスポーツを見る方向性としては新しいものを明確に示してくれた一冊。もちろん、布陣だけで何とかなるものではないということは分かっているが、1回じっくりピッチ全体を見通せる場所から試合を見てみたいと強く感じた。
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題名の4-2-3-1は、サッカーの布陣・フォーメーションのことである。GKを除く、サッカーのフィールドプレイヤーは10人であるが、各ポジションの人数を守備側から並べたものが布陣・フォーメーションを数字が表している。4-2-3-1は、ディフェンスが4人・下がり目のMFが2人・前めの...
題名の4-2-3-1は、サッカーの布陣・フォーメーションのことである。GKを除く、サッカーのフィールドプレイヤーは10人であるが、各ポジションの人数を守備側から並べたものが布陣・フォーメーションを数字が表している。4-2-3-1は、ディフェンスが4人・下がり目のMFが2人・前めのMFが3人にFWが1人という布陣を表している。FW側を第1列とすれば、第2列に3人・第3列に2人、最後尾のディフェンスが4人という布陣である。サッカーは、試合中に選手が自由に動くスポーツであり、数字が示すフォーメーションも、ある意味では目安に過ぎないし、また、サッカーの勝敗は、この布陣やフォーメーションによって決まる、わけでは勿論ない。が、このフォーメーションは、そのチームがどういう戦術を、すなわち、どういうサッカーをやろうとしているのか、をある程度示すものである。国の代表チームごとの特徴的な布陣があったり、各国のリーグごとに好まれる布陣があったり、現在はやっている、というか、主流の布陣があったりもする。以前は、4-3-3とか、4-4-2とか、3列で示すことが多かったし、現在でも新聞などでは3列で示してあるケースが多い。ただ、実際のゲームでは明らかに4列になっているし、私が参加しているシニアの素人チームでも、布陣は4列で考える。この本は、布陣にまつわる薀蓄を、実例(例えば06-07年シーズンのアーセナル対PSVの、とか)をひきながら紹介・解説したものであり、私のような、割とマニアックなサッカーファンにとっては、とんでもなく面白い本である。「サッカーは布陣で行うものではない」とか「サッカーのシステムは最初の状態を示すだけであり、あまり意味がない」とか、というのはよく聞く言葉であるが、そうは思わない。サッカーが布陣「だけ」によって決まるわけではないことは、当たり前のことなのであるが、それぞれのチームが目指しているサッカーを実現するのに、適した、あるいは、不適な布陣というのは確かに存在すると思うし、軽視して良いものでは決してない。日本代表は、トルシエの時代、「フラット3」というディフェンスラインをフラットに3人並べる布陣をとっていた。その前に、ボランチ2人とサイドアタッカー2人で4人、トップ下に1人、FWが2人という布陣である。3-4-1-2である。ジーコは、当初4バックをとっていたが、ドイツW杯での基本的な巣人は、トルシエと同様の3-4-1-2であった。この布陣は(1)基本的には守備的な布陣(2)特に相手に押し込まれた場合3列目のサイドアタッカーは最終ラインに吸収されることが多くなる(3)最近のサッカーで大事なサイド攻撃を担当するのがサイドアタッカーだけであり、これらサイドアタッカーの負担が大きい、というよりは現実的にこれら2人のサイドアタッカーだけでは人数が足りずに、サイドを制圧することが難しい、というのが、筆者の3-4-1-2に対する基本的な解説であり、もちろん、非常に批判的に解説されている。オシムになって、日本代表の布陣としては何がむいているのか、を試すために、オシムは非常に多くの布陣を試している。僕たちサッカーファンは、非常に大きな期待をもって、オシムの実験を見ていたわけであるが、残念ながらオシムが脳梗塞で倒れてしまい、実験結果を見ることは出来なかった。岡田監督の目指すサッカーは、まだ良く分からない。この本によって、布陣が持つ意味合いみたいなものの理解を得ることが出来れば、サッカー観戦がもっと楽しくなるだろうと思う。
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