人はどうして死にたがるのか の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
とても丁寧に、「人はどうして死にたがるのか」について書かれた本。 さらに、どのように防止するか、愛する人がそのような状態になったときにどうするか、も書かれていて、いつかもしものために、役に立つ1冊。 うつ状態というのは、感情のプログラムが一斉に発動した誤作動の状態。 本来、感情のプログラムは、原始に人が必要とした能力だったけれど、 現代の社会には生命の危機がないにも関わらず、プログラムの仕組みはすぐには変わらなくて。 誤作動を引き起こすのは「疲労」であるこということ。 悲しみのプログラム→生をあきらめるプログラム→絶望のプログラム ○苦しさが続いている人は 1.苦しさの仕組みを理解する 2.自分の状況を客観的に観察してみる 3.刺激から遠ざかる 4.根本の疲労へ対応(最低2週間または1か月ダラダラ、生活環境を整える) 5.今までのストレス解消の効果がなければ危険な目安 6.長期の休養 7.精神科を受診する ○愛する人が「死にたい」となっているとき 1.とにかく話を聞く(3時間は話を聞く覚悟) 2.問い詰めない、否定しない、提案しない 3.「なぜ?」と原因を知ろうとするのではなく、今の状態を確認する 4.通院を進める(強制的に休める入院がベスト) 5.長期を覚悟(1年はかかるもの) ○回復期 1.小波を繰り返しながら回復していく 2.7:3くらいの気持ちで
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良書です。少なくとも現在進行形でうつ状態と診断されていて、希死念慮でしょっちゅう苦しむ私には良書に思えました。 2003年に出た本ということで、今とはもしかしたら知識の違いなどはあるかもしれませんが、病院ショッピングはやめよう、というのは今の時代にも一理あるのではないかと思って...
良書です。少なくとも現在進行形でうつ状態と診断されていて、希死念慮でしょっちゅう苦しむ私には良書に思えました。 2003年に出た本ということで、今とはもしかしたら知識の違いなどはあるかもしれませんが、病院ショッピングはやめよう、というのは今の時代にも一理あるのではないかと思っています。実際、私は今回この本を読んで今通っている病院を変えずに済みそうです。明日の私はわからないけどね。 回復したらまた読みたいです。私が感じた、光が差し込むような感覚がそのときにもあるのか、そうではないのか、寛解後が楽しみです。
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早くこの本を読み始めていれば、 今、もっと楽だったかもしれない。 あの日から間違った行為ばかりしてたのかもしれない。 P104〜の自己診断は9割当てはまる。 今となっては仕方がないな。
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原始人だったら正常反応のメンタル活動が 現代社会では(結果的に)誤作動となって パニック発作やら絶望感やら死にたくなったり… という説明は他の本でも見たことが何度かあるけど 「ふぅ~ん(´-ω-`)」といまいちしっくりくることがなく 今回もその論法かと思いながら読んでいたら、 ...
原始人だったら正常反応のメンタル活動が 現代社会では(結果的に)誤作動となって パニック発作やら絶望感やら死にたくなったり… という説明は他の本でも見たことが何度かあるけど 「ふぅ~ん(´-ω-`)」といまいちしっくりくることがなく 今回もその論法かと思いながら読んでいたら、 反発的な想いが少しずつ減っていって、 なるほどなーと症状とその症状が出てしまう 誤作動のメカニズムを(やや)受け入れられた。 とはいえ、自分自身としては「万年うっすら希死念慮生活」なので サブタイトルにある -「自殺したい」が「生きよう」に変わる瞬間- という、すっきり解消には至れてないけども(^^; ともあれ、この本は (うつを「心の風邪」とかぬるい表現が一時期広まったけど) 「心の骨折」として、折れてるのだから 今すぐ静養・安静と考えさせる例えを使っているも同意できた。 心を痛めている本人のみならず、心を痛めてる近しい人が どうその事態を捉えて対応していくのが良いのか、 わかりやすく述べてくれていると感じた1冊でした。 追記:うつになる人って「ほどほど」ができなくてがっつりとことんやってしまう性質があると思うのだけど(自分を振り返りながら)、この本の中で回復期のアドバイスで7割3割という提案があって、これぞ「ほどほど」ってやつだなと頷きました。 10割こなせなくてもいいじゃないって思えるようになったら、かなりいろんなことが楽になるんだと思うけど、何気にソコが一番難しかったりするよね…と。 うつからの回復には39段暗闇の階段をゆっくり上がっていくことになるけど、かならず40段目で回復の扉が開けられる(40回の失敗=学習)を糧に、つらいけど前を向いて進むべし…なのでしょうね。
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書名が書名なだけに、ブックカバーをつけていただくことを勧めます。 うつ病の方、寛解した方、鬱病のパートナー、家族、友人が自殺したいと言っていて、どう対応していいか悩んでいる方におすすめ。 本書の前半。筆者の意見を人類学から持ってくるところは非科学的な感じだが、その後の展開は一...
書名が書名なだけに、ブックカバーをつけていただくことを勧めます。 うつ病の方、寛解した方、鬱病のパートナー、家族、友人が自殺したいと言っていて、どう対応していいか悩んでいる方におすすめ。 本書の前半。筆者の意見を人類学から持ってくるところは非科学的な感じだが、その後の展開は一読する意味が大いにあると思う。
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著者は「人が自殺しようとするときは、いわゆる“うつ状態”にある」と言い切る。 いま、ここにあるコントロールの難しい感情がなぜ存在するのか分かりやすく書かれている。 愛するパートナーがうつ状態の人にこそ読んで欲しい。 だって
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どうして、死にたいと思うのかを論理的に説明している。 今までは精神科に行きたいとは決して思わなかったが、この本を読んで精神科を受診してみようという気になった。 いい本です。
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タイトルに魅かれて購入。 この著者の書いている言葉は、とても信頼できます。 かつ論理的です。 愛する人の、死にたい気持ちを察知した、あなたに。
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原始時代と現代の環境の違いによる感情プログラムの誤作動が原因だそうな。 もっとしっかりした論証がほしかった。
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「他人にそれを話しても誰も納得してくれません。自分でも少しは変だなと理性では感じていても、感情レベルでそう思ってしまうのです。誰に話しても理解してもらえないとき、もともと存在していた孤独感がいっそうつのり、自分だけが「おかしい」「弱い」「もうだめだ」と発展していきます(自分いじめ...
「他人にそれを話しても誰も納得してくれません。自分でも少しは変だなと理性では感じていても、感情レベルでそう思ってしまうのです。誰に話しても理解してもらえないとき、もともと存在していた孤独感がいっそうつのり、自分だけが「おかしい」「弱い」「もうだめだ」と発展していきます(自分いじめ思考)。」感情のプログラムの誤作動という考え方。文章が優しく(易しく)読みやすいしわかりやすい。
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