カリフォルニア・ガール の商品レビュー
この神経症的な展開!アメリカ人が非常に好きそうな話だ。カリフォルニアのオレンジ工場で首を切り落とされて殺された美少女ジャニル。彼女を子供の頃から知る3人の兄弟が事件に関わっていく。事件を担当する刑事のニック、事件を取材する記者のアンディ、彼女を保護してきた牧師のディヴィッド。ジャ...
この神経症的な展開!アメリカ人が非常に好きそうな話だ。カリフォルニアのオレンジ工場で首を切り落とされて殺された美少女ジャニル。彼女を子供の頃から知る3人の兄弟が事件に関わっていく。事件を担当する刑事のニック、事件を取材する記者のアンディ、彼女を保護してきた牧師のディヴィッド。ジャニルに出会い、解決までの50年を描くクロニクルだ。推理小説的にはフェアではない。アメリカン・ドリームとアメリカの悲劇。ドラッグと性が溢れる世の中で語られる神の正義と宿命、栄光と秘密、光と影を通して詰め込み過ぎなくらいの人生の悲哀を描く。神の前で恥じない生き方を選ぶ兄弟たちだが爽やかな幸福感には遠い。軽いタイトルとは裏腹に気分がハイの時に読まないと重い(^^;
Posted by
ストーリーは、現在~1954年~60年~68年~70年~現在と経過する構成になっている。オレンジ郡タスティン市の街が舞台。男4兄弟がメインの登場人物で、それぞれの視点で語られていく。一人の少女との出会いから始まり、その子が殺害され、犯人を追及していく話。ミステリーというより兄弟の...
ストーリーは、現在~1954年~60年~68年~70年~現在と経過する構成になっている。オレンジ郡タスティン市の街が舞台。男4兄弟がメインの登場人物で、それぞれの視点で語られていく。一人の少女との出会いから始まり、その子が殺害され、犯人を追及していく話。ミステリーというより兄弟の話。兄弟たちの個性と想いがよく描かれていて、終盤の家族愛と兄弟愛がよかった。
Posted by
いわゆるミステリーとは少し違った。 謎解きではなく物語を重視したものだった。 薄暗く、感傷的。
Posted by
カリフォルニアの60年代を描く力作。 ベッカー兄弟の成長と、幼い頃から知っていた娘の死を巡って。 1954年、ベッカー4兄弟とヴォン家の兄弟がまだ皆10代だった頃、ベッカー家の三男クレイが原因で、兄弟同士での果たし合いのようなケンカになります。 両親に連れられて、謝りに行かされた...
カリフォルニアの60年代を描く力作。 ベッカー兄弟の成長と、幼い頃から知っていた娘の死を巡って。 1954年、ベッカー4兄弟とヴォン家の兄弟がまだ皆10代だった頃、ベッカー家の三男クレイが原因で、兄弟同士での果たし合いのようなケンカになります。 両親に連れられて、謝りに行かされたベッカー兄弟は、ドアから見える室内の貧しさに内心、驚きます。 ヴォン家の養女で末っ子だった幼いジャニルは、大きすぎるチュチュを着て、ギターを抱えていました。片方の目を腫らして。 兄弟達がそれぞれの道に進んでバラバラになる時期、ヴォン一家の母親が自殺。 1963年、ベッカー家の長男デイヴィッドが牧師になった年、ジャニルが訪ねてきます。虐待されているジャニルを救い、兄たちを訴えることに。 ケネディ暗殺の起こった年でした。 1968年、ジャニルが殺されます。 一度はミス・タスティンにも選ばれたほどで、いきいきして人目を惹く美しい女性になっていました。 オレンジを持つ黒髪の美女がモデルのカリフォルニア・ガールのポスターのように。 ベッカー家の次男ニックは、刑事として初めて自分が中心になって担当する事件。 末っ子アンディは新聞記者として、関わっていくことに。 定職のない若い女性にしては、立派な住居に住んでいたジャニル。交錯する事情が次第に明らかになっていきます。 多彩な登場人物の描き分けが巧みで、いかにもなアメリカンライフが血肉の通うものになっています。 ベトナム戦争の泥沼化、ヒッピー文化、テレビでの説教、LSDやマリファナの流行など時代の推移が描かれていきます。 作者にとって12作目の長篇。 2005年、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)最優秀長篇賞を受賞。 2002年の「サイレント・ジョー」に続く受賞。 2011年3月初登録。
Posted by
若く美しい女性の死。事件の真相に近づくにつれ、彼女に関わった人々の心の奥深くに蠢くものが暴き出されていく。煩悩について考えずにいられなかった。そして、人間の業を思わずにいられなかった。本書の構成2004年(現在)⇒1954年⇒1960年⇒1963年⇒1968年⇒1970年⇒20...
若く美しい女性の死。事件の真相に近づくにつれ、彼女に関わった人々の心の奥深くに蠢くものが暴き出されていく。煩悩について考えずにいられなかった。そして、人間の業を思わずにいられなかった。本書の構成2004年(現在)⇒1954年⇒1960年⇒1963年⇒1968年⇒1970年⇒2004年(現在)「聞いてくれ、ニック。ジャニル・ヴォンに関するおれたちの考えは、すべてまちがっていた」冒頭の現在、この一文で長大な悲しみのドラマは幕を開ける。時代を遡る。ジャニル・ヴォンが、本書タイトルの「カリフォルニア・ガール」である。ミス・タスティンに選ばれたほどの美女。そのジャニルがわずか19歳で殺された。町はずれの廃屋となったオレンジ出荷工場で、首を斬り落とされて……ニックは、事件を担当した刑事。幼い頃のジャニルを知るベッカー家4兄弟の次男。本書は、著者T.ジェファーソン・パーカーが『サイレント・ジョー』(2001年)についで、二度目のアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞に輝いた、文芸作品の匂い漂う人間ドラマ。ミステリ色はうすく、人間の心の闇に焦点をあてている。
Posted by
- 1
