真昼の悪魔 の商品レビュー
遠藤周作さんはミステ…
遠藤周作さんはミステリーもうまいんだなと思いました。とにかく怖い・・・病院が舞台ですが、美しく、優しい看護婦さんの表と裏(もしくは病院綯いの表と裏の世界)・・・とてもおぞましくて病院には行きたくないです(苦笑)でも改めて考えてみると、人間の残酷な面をちょっと露出しただけだったのか...
遠藤周作さんはミステリーもうまいんだなと思いました。とにかく怖い・・・病院が舞台ですが、美しく、優しい看護婦さんの表と裏(もしくは病院綯いの表と裏の世界)・・・とてもおぞましくて病院には行きたくないです(苦笑)でも改めて考えてみると、人間の残酷な面をちょっと露出しただけだったのかもな。
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★4つ 四人の女医で思っていた犯人と違いました。 芳賀や武くん怖い。。 『エクソシスト』『悪霊』と呼んだ本、読みたい本と立て続けに出てくる。また寄り道の本が増えてしまった。 夜歩いてる時に道端で寝てしまってる人や通り過ぎる人達に、心のなかで「お幸せに」と祈りながら歩く事で小さな徳...
★4つ 四人の女医で思っていた犯人と違いました。 芳賀や武くん怖い。。 『エクソシスト』『悪霊』と呼んだ本、読みたい本と立て続けに出てくる。また寄り道の本が増えてしまった。 夜歩いてる時に道端で寝てしまってる人や通り過ぎる人達に、心のなかで「お幸せに」と祈りながら歩く事で小さな徳を積み続けようと思いました。 大久保の協会にも行きたいけど、聖イグナチオ協会も行ってみたい。
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犯人は、正解とは違った女医だと想定しながら、読み進めてしまった。読者が、誰を犯人と想定するかによって、女医ひとりひとりの行動の印象が異なるんだろうな。結末で犯人は特定されたけど、3人の女医すべてがあやしく思えた。 どの文学作品も罪悪感のために登場人物が苦しんでいることが多いのに...
犯人は、正解とは違った女医だと想定しながら、読み進めてしまった。読者が、誰を犯人と想定するかによって、女医ひとりひとりの行動の印象が異なるんだろうな。結末で犯人は特定されたけど、3人の女医すべてがあやしく思えた。 どの文学作品も罪悪感のために登場人物が苦しんでいることが多いのに、遠藤さんの作品は、良心の呵責をまったく持たないキャラがよく出て来る。 毎日がつまらないと思うのは、誰にでもあることのようで、それの解消の矛先が他人に向かうのは問題だけど、虚無感みたいなものは、共感できる部分がある。 他人のためにいいことをしたら虚無感から救われるという、神父のアドバイスについて、もっと詳しく知りたかった。
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どうしてこんなに生々しく、罪悪感を持たない人間の心境を描けるのだろう 物語の構成も変わっていて、件の女医がどれなのか探りながら読み進めるのが楽しかった
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遠藤周作のミステリー?どんなものかとても興味があり手に取りました。 ある意味とても怖かった。正体のわからないものがひたひたと近づいてくるような不気味さ。 最後まで夢中で読みました。 最後まで答えを明かさないところがとても良かった。
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一つ一つの事件をどう意味づけるか。意味づけさせるかによって人に認知は変わってくる。昔のエピソードを思い出した。煽る人、ここでは意図的だが、意図的でなくても、そういう存在が過分に影響する。結末が気になったが、好きな終わり方だった。
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関東女子医大の附属病院に務める女性医師の浅川は、人間らしい心をいだくことのできない本性をかくしながら患者たちのために日々の仕事をおこない、その一方で男たちを手玉にとって、暗い情念を満たそうとします。 そこへ、大学生の難波が、結核のために入院することになります。彼は、自分の前に入...
関東女子医大の附属病院に務める女性医師の浅川は、人間らしい心をいだくことのできない本性をかくしながら患者たちのために日々の仕事をおこない、その一方で男たちを手玉にとって、暗い情念を満たそうとします。 そこへ、大学生の難波が、結核のために入院することになります。彼は、自分の前に入院していた加能という男が、この病院をひどく怖がって他の病院へ移ったことを知ります。さらに病院内で、子どもが池に突き落とされたり、入院患者の点滴薬がすり替えられたりといった奇妙な事件がつづきます。これらの事件の背後に何者かの悪意が存在していることを感じとった難波は、入院している父親を見舞うためにこの病院にやってきて芳賀と協力して、事件の犯人をさがし出そうとします。 基本的にはミステリの形式にそって、ライトな語り口で物語が進められていますが、ウッサン神父の悪魔についての考えと、彼が神を信じない浅川のために「祈る」という行為を選択したところに、クリスチャン作家としての著者の中核に存在しているものがかいま見られるように感じました。
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無関心から生じる理由のない悪の話。 他人の命を何とも思わず、罪の意識を持たない女医を中心に物語が進む。 神を信じる神父と、無感動・無道徳な女医が対照的に描かれる。神父は1人1人の命の重さを説くが、女医は命の重さを功利主義的に勘定し、老婆に無許可で新薬を投じてその有効性を確認す...
無関心から生じる理由のない悪の話。 他人の命を何とも思わず、罪の意識を持たない女医を中心に物語が進む。 神を信じる神父と、無感動・無道徳な女医が対照的に描かれる。神父は1人1人の命の重さを説くが、女医は命の重さを功利主義的に勘定し、老婆に無許可で新薬を投じてその有効性を確認する。 神父は彼女を人間愛が無いと批判する。彼女はなぜ自身が神から罰せられず、逆に自分の行為が多くの人を救うのか理解できない。 そんな無秩序が現代人の無関心・無信心に入り込み、何が善いのかわからなくさせ、悪を増長させるとまとめる。
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犯人がどんでん返しで新たにわかることを期待していた自分がいたがオチはそうではなかった。 最初から読者が考える女医が犯人であるまま進み、実際には人間の心に住み込む悪魔が行うといった内容だった。ミステリー小説と思って読んでいた分、モヤモヤ感は残るがこれはこれで良い作品だと感じた。
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ミステリーと銘打ってあるが、本格ミステリーを求めている人には物足りないか。だがしかし、それ以上に物語に引き込まれる力が強く面白いのでオススメだ。現代人の無感動な渇いた心をよく表していると思う。最後まで救いがないところに好感が持てる。
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