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ある広告人の告白 新版 の商品レビュー

3.7

42件のお客様レビュー

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2020/05/06

時代がかなり違うため、矛盾が生じる箇所もあったが、広告に対する向き合い方、基礎中の基礎は変わらない部分であり、学ぶべき部分であると感じた。 ところどころ自慢が入るが、それほどの結果を出している人なので何も言えない。

Posted byブクログ

2019/06/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

広告ははたして善なのか悪なのか、というむつかしい問いがありますが、本書でも最後の方でそこについての考察が述べられる。欲望を刺激し、消費を高めるという意味での広告は、資本主義の世の中では経済を回す活力になり、善とされるものだと思います。しかしそれは、人々を堕落へいざなっているのではないか。人々を、浪費の道へ背中を押しているのではないか。まず、オグルヴィは、商品やサービスを広告する際に、それらの「情報を与えるための広告」ならば、消費者に役立ち、かつ広告業も広告主も儲ける、WinWinの関係になる、というようなことを述べている。それでもって、当時の経済学者などから害悪だと言われた「攻撃的な広告」については、実は儲かるものではない、と教えてくれる。「攻撃的な広告」とは、たとえば、こっちの石鹸はこうだ、あっちの石鹸はこうだ、などと同じ種類の商品同士の広告でパイを奪い合う種類のもの。だから、広告が真に力を発揮し社会貢献する、つまり美徳と自己利益が合致するのは、新製品の広告だし、そういった広告こそ、「情報を与えるための広告」になっていることを示します。まあでも、そういった論旨をつかむのにもちょっと骨が折れるような、カフェで長時間、相手に話をし続けているような、オグルヴィ氏のエッセイになっています。どちらかといえば、あんまり論理的にまとめられていないし、話がその時その時でいろいろな方向を向きます。ですが、さきほど書いたように、それが豊かでもあると思うんです。そういう文章から、各々が各々なりに解読しあるいは都合のいいように誤読し、それぞれがそれぞれなりに本書からエッセンスを自分のものにする。試されるのはクリエイティブな読み方でしょうか。

Posted byブクログ

2018/12/20

Vol.202 そのうちすべての分析業務が自動化する!?本当のマーケティング予算の測り方。 サブ本として紹介http://www.shirayu.com/letter/2013/000408.html

Posted byブクログ

2018/10/08

前回読んだ、Ogilvy on Advertising と内容がかなり重複している。特に前書は、写真入りの解説が入っているため、著者の過去の経験を具体的な事例を以って解説している部分では圧倒的に理解度が高い。 しかし、オグルヴィ氏の真骨頂は、やはりプロのコピーライターであるが故...

前回読んだ、Ogilvy on Advertising と内容がかなり重複している。特に前書は、写真入りの解説が入っているため、著者の過去の経験を具体的な事例を以って解説している部分では圧倒的に理解度が高い。 しかし、オグルヴィ氏の真骨頂は、やはりプロのコピーライターであるが故に、書中で出てくる数々の比喩を始めとする抜群の表現力であろう。最近の、とは言っても本書が書かれた1950年代の話ではあるが、経営者達はリサーチにあまりにも依存しすぎて自ら意思決定することを放棄している状況についてこう述べている。街灯が暗闇を照らすものであるはずなのに、今や酔っぱらいが倒れないように寄りかかる単なる柱になっている。言い得て妙にも程がある。 また、広告費をケチることによって大した結果が得られない事をこう表現している。ピーナツをまき散らしても、寄ってくるのはせいぜいサルくらいだ。もうここまでくればブラックユーモアだろう。 学んだ語句: Split ran test KLMの広告で、飛行機の写真と行き先の写真のどちらが反応が良いかを同時に試してみたところ、行き先の方が圧倒的に良かったという。

Posted byブクログ

2021/08/08

「成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝」を読んだ時の読後感を思い出した。会社を大きくした自慢話も満載だが、広告についての内容は至極全うである。本書が書かれたのは1964年だが、今読んでも十分通じるように思った。 たとえば、必ず守らなければならない11の掟。 ?重要なのは、「どう...

「成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝」を読んだ時の読後感を思い出した。会社を大きくした自慢話も満載だが、広告についての内容は至極全うである。本書が書かれたのは1964年だが、今読んでも十分通じるように思った。 たとえば、必ず守らなければならない11の掟。 ?重要なのは、「どう」言うかより「何を」言うかだ。 ?素晴らしいアイデアを中心に構築されていないキャンペーンは失敗する ?真実を述べよ ?人を退屈させておいて、ものを買わせることはできない ?礼儀をわきまえること、しかしおどけてはいけない ?現代広告を作れ ?委員会が広告を批判するのはかまわないが、広告を作らせてはいけない ?運よくよい広告が作れたら、効果が薄れるまで繰り返せ ?家族に読ませたくないような広告は絶対に書くな ?イメージとブランド ?模倣者になるな その他、本文より。 「ものを売る代わりに人を楽しませたい、という誘惑は疫病だ。」 「成功のカギは、たとえばもっと美味しいとか、より洗い上がりが白くなるとか、もっと燃費がいいとか、顔色がよくなるとかいうふうに、消費者に利益を約束することだ。」 「私はいつもクライアントの立場に立って物事を考えるよう努めている。そして家族の一員として考えることができるように、クライアントの株を買う。ビジネスの全体を把握できれば、より堅実な忠告ができるようになる。もしクライアントの取締役会の一員にしてくれるなら、彼らの利益を自分の利益と同一視するのももっとたやすくなるはずだ。」 「広告はすべからく、それだけで商品の『完全な』売り口上になっていなければならない。消費者が同じ商品のシリーズ広告を全部見るなどと思うのは非現実的だ。この商品をシリーズ広告を全部みるなどと思うのは非現実的だ。この商品を売り込むチャンスはこれ一回きりだという気持ちで、すべての広告でとことんまでだしつくさなければならない。」 「広告は『いかにも広告らしく』見える必要はない。もし新聞記事のように見せることができれば、五〇パーセントは読者が増えるはずだ。」 「彼らが糾弾する『戦闘的』ないし『口のうまい』広告は、彼らの認めている『情報を与える』類の広告に比べると、比較にならないほど儲からないのだ。」

Posted byブクログ

2018/10/07

ある広告人の告白 本書の執筆は自社のPR ◯広告業界の四つの問題 1. 値引き合戦によりブランドイメージが低下、短期利益に囚われ麻薬のようにやめられない。広告費をケチって大儲けしたメーカーは一つもない 2. 広告が芸術形式だと思っていて、ろくに商品の美点も述べない 3. 創造...

ある広告人の告白 本書の執筆は自社のPR ◯広告業界の四つの問題 1. 値引き合戦によりブランドイメージが低下、短期利益に囚われ麻薬のようにやめられない。広告費をケチって大儲けしたメーカーは一つもない 2. 広告が芸術形式だと思っていて、ろくに商品の美点も述べない 3. 創造性より金が第一と考える 4. 同じ間違いを繰り返してお金の無駄遣いをする。わかりきった基本原則を守らない ◯重要な教え 1. 成功する広告を作るのは技術 2. 商品について知ること 3. 消費者の利益を約束すること 4. 試すように説き伏せるのではなく、頻繁に使ってもらうようにすること 5. ある国で上手く行ったら他でもいく 6. キャンペーンは複雑すぎる、目標がいくつもあるから 7. 女性向けの広告を男性が書くな ◯広告会社の経営手法 ・創造性溢れる何人もの狼が人の役に立つ仕事のできる環境を整える。 ・広告会社の人間特有の問題は、みんな厚遇されたい、親父に認められたい、必然親父的にならざるを得ない ・「総理大臣に何より必要な才能は、人をぶった切る腕前だ」by グラッドストーン首相、脳のないシロウトと一緒に働くとプロはやる気をなくす ・有能な人が去ると、周りの人間は何故かと訝しがり経営陣が悪いと思い込む、そのため辞任時のやり取りを社内報に掲載した(ここまで育ててくれたことの感謝とそれに対する激励と率直な評価) ◯最初のクライアントを捕まえる ・相手の会社の事業についつ試験的に調査して、結果をお見せすると行って誘う。 ◯ ・クライアントに途中でお払い箱にされる3倍こちらから辞退している。クライアント発信のキャンペーンは受けない。広告の失敗は今後のビジネスに多大な悪影響を及ぼす。 ・「凡人は身の丈以上のことがわからない」by コナンドイル。凡人は天才を見分け、恨み、何とか叩き潰したいという衝動に駆られる。天才は稀でほぼ例外なく不愉快な人間、金の卵を産む天才を叩き潰してはいけない。 ◯強烈なコピー作成方 ・ヘッドラインが8割。 ・ターゲットの一部が排除される書き方は避ける ・常に新しい情報を入れる。頻出ワード: 新、無理 ・魔法の言葉: になる方法、突然、今、発表、紹介、これこそ、とれたて、大きな進歩、向上、驚くべき、センセーショナル、輝かしい、革命的、衝撃の、奇跡の、マジック、提供、あっという間、簡単、求む、挑戦、へのアドバイス、の真実、に比べて、バーゲン、急いで、ラストチャンス ・感情を誘起する言葉: 大好きな、愛、恐怖、誇り、友達、赤ちゃん 「あのね、今すごく気持ちいいことしてるのよ。ー頭からつま先までぜーんぶダブに浸かってるの」 ・何の広告かわかるよう商品名を入れる ・購買者への約束(効果効能)を織り込む。 「時速100キロで走行中の新型ロールスロイスの車内で一番の騒音は、電子時計の音だ」 ・曖昧な回りくどい言い方はしない ・誇張、一般化、陳腐な言い方もしない、事実に基づいて具体的に、情熱的に、感じよく、印象的に

Posted byブクログ

2018/08/11

定番とのことで読んだものの、昔の話だし事例がわからないしで、読むのをやめようと思ったが、180頁くらいからの実用的な話から面白くなった。1964年の本ということを理解した上で読んだ方がいいと思う。

Posted byブクログ

2015/04/06

おもしろい本だった。 広告の プロになる前の過程が 実におもしろい。 優秀だったけど 学校教育にはなじまなかったようだ。 それにしても、人脈の作り方、そして アプローチ、 志が 実に高く 何が必要なのかを よく知っている。 沢山の人の名前がでて、それに対する辛辣な評価。 言葉使...

おもしろい本だった。 広告の プロになる前の過程が 実におもしろい。 優秀だったけど 学校教育にはなじまなかったようだ。 それにしても、人脈の作り方、そして アプローチ、 志が 実に高く 何が必要なのかを よく知っている。 沢山の人の名前がでて、それに対する辛辣な評価。 言葉使いが 実に巧みで こんな風に語ることができるのは やはり、なみなみならぬ チカラ をもっている人だ。 5章以降の 成功する広告キャンペーンとは。 からは、実に具体的で、まさに王道的だ。 広告、キャンペーン、コピー、イラストレーター コマーシャル、そして 広告人の心構え。 とにかく、徹底的に仕事をして 誠実であることが なによりも 一流にするのだ。 人を育てるのも うまそうな人だ。 『犬を飼っているのに、自分で吠えるヤツがいるか?』 (つまりは、よけいな口出しはせず 専門家に任せろ) という表現は 気に入った。 広告のバイブル と言われるだけの 本である。

Posted byブクログ

2014/06/12

結局わかったのは、彼はリサーチの鬼だった、ということです。それだけ。 正直、この本は読みづらかったです。 カタカナ(地名や人物名)が多く、読み飛ばす項目が多かった。 僕は通勤時の電車で本を読むことが多いのですが、いつもならスラスラと読める本も、この本はそうはいかない。 や...

結局わかったのは、彼はリサーチの鬼だった、ということです。それだけ。 正直、この本は読みづらかったです。 カタカナ(地名や人物名)が多く、読み飛ばす項目が多かった。 僕は通勤時の電車で本を読むことが多いのですが、いつもならスラスラと読める本も、この本はそうはいかない。 やっぱ自分が知らない単語が連続して出てくると、どうしても読む気が失せてしまう。 為になる部分はあったけど、それ以上に、 「相手が分かる文章を書くこと」 の大切さを知った本です。 いや、批判しているわけじゃなく、一つの視点を学んだということで。 また改めて読み返したいと思います。 名著なので、もっと学べると思うし。 … とまあ、これだけだと味気ないんで、思ったことを書きます。 本でも言っているように、デイヴィッド・オグルヴィはリサーチの鬼です。 とにかくリサーチに基づいてコピーを作っている、というのが分かります。 僕も今の会社で散々言われていることがあります。それが、自分の感覚でコピーを書くな、ってこと。 必ず、必ずリサーチに基づいたコピーを書くこと。 自分が思っている「こうなんじゃないか」というのはあてにならない。自分のカンで書くとたちまち上手く行かない。 それを再認識した本ですね。 ◼以下、ためになった部分を抜粋 1.重要なのは、「どう」言うかより「何を」言うかだ p169 2.素晴らしいアイディアを中心に構築されていないキャンペーンは失敗する p172 3.真実を述べよ p173 4.人を退屈させておいて、ものを買わせることはできない p174 5. 礼儀をわきまえること、しかしおどけてはいけない 6.現代的広告を作れ 8.運よくよい広告が作れたら、効果が薄れるまで繰り返せ 9.家族に読ませたくないような広告は絶対に書くな こころの中では軽蔑している製品を広告するという数少ない例もあるが、そういうときは必ず失敗している。p98 →コピー云々の前に、商品を魅力的にすることから始めないといけないってことですね

Posted byブクログ

2014/03/08

【読前メモ】 キャッチコピーの名手であり近代広告の父と呼ばれたデビッド・オグルヴィの著作。 2014年3月7日日経新聞44面「世界を変えた広告」で紹介。

Posted byブクログ