友だち幻想 の商品レビュー
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メモとして ・友だち幻想とは誰とでも仲良くなれるという幻想のことである。世の中には合わない人が必ずいる。 ・現代社会に求められている「親しさ」とはどのようなものであるかを捉え直すことが本書の目的。 ・同質性を前提とする共同体から脱脚しなければならない。 ・人と人のつながりには2種類ある。1つは人間関係を作ることによって自分にとって利得や利益といったものをえる。お金儲けのため、自分の出世のためなどに人と関係を作っていこうとする場合が考えられる。もう一つは、人とつながることそのものが目的である場合。 ・人間の幸福の本質は自己充実と他者との交流 ・そこにいない他者の悪口を言うことで言い合っている人の仲を深める。しかしおうした振る舞いは2人の新たな不安を引き起こす。今度は自分が排除される側に回るかもしれない。だから女の人はいつまでもそこにいる。現代の共同性の根拠は相互扶助ではなく不安である。 ・多くの情報や多様な社会的価値観の前で、お互い自分自身の思考、価値観を立てることはできず、不安が増大している。その結果、群れることでなんとかそうした不安から逃れようとしている。 ・誰とでも仲良くなれる=友だち幻想 群れない方が強い?男っぽい?グループを作る女は性格が女性っぽい? ・ルールとは、これさえ守ればあとは自由というように自由とワンセットになっている。 ・ルールをミニマムにするために話し合いをする。 ・親子は他者性ゼロからスタートして、やがて少しずつ他者性をお互いに認めるような方向にいかなければ親離れ、子離れできないという状況になる。 ・精神的自立とは自分の欲求のコントロールと自分の行いに対する責任の意識である。 ・苦味を味わうことを通して味わううまみ。
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昔買った本を引っ張り出してきて再読。2008年に発売された本なので、SNS関連のことは書かれていないけれど、置き換えて考えることもできると思う。 自分以外は他者 みんな仲良く、ではなく気の合わない人と一緒にいる作法を考えなければならない←現代社会では やりすごすことも大切、無理...
昔買った本を引っ張り出してきて再読。2008年に発売された本なので、SNS関連のことは書かれていないけれど、置き換えて考えることもできると思う。 自分以外は他者 みんな仲良く、ではなく気の合わない人と一緒にいる作法を考えなければならない←現代社会では やりすごすことも大切、無理に関わらない
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この本は大変気づきが多かったです。 現代に添った人付き合いの仕方について書かれているページには、なる程と納得すると同時に、変わってきたなぁ…としみじみ思いました。 無理に関わるから傷つけあう、その通りだな、と再度気づきがもらえました。 気の合わない人との付き合い方「気に入らない相...
この本は大変気づきが多かったです。 現代に添った人付き合いの仕方について書かれているページには、なる程と納得すると同時に、変わってきたなぁ…としみじみ思いました。 無理に関わるから傷つけあう、その通りだな、と再度気づきがもらえました。 気の合わない人との付き合い方「気に入らない相手とも、お互い傷つけ合わない形で、ともに時間と空間をとりあえず共有できる作法」を身につける…SNSでも応用が効くように感じました。 イメージとしては、サバンナの泉です。シマウマ、サイなどが我関せずで水を飲んでる。なる程でした。
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・「他人」と「他者」の捉え方についてが印象的で、どんなに親しい人や一緒にいる家族等でも「他者」である以上お互いの全てを理解すること、理解してもらうことは不可能なんだってことを忘れてしまいがちだけど、そのことを再確認させられる本でした。だからと言って孤独、というのではなくそのことを...
・「他人」と「他者」の捉え方についてが印象的で、どんなに親しい人や一緒にいる家族等でも「他者」である以上お互いの全てを理解すること、理解してもらうことは不可能なんだってことを忘れてしまいがちだけど、そのことを再確認させられる本でした。だからと言って孤独、というのではなくそのことを理解した上で「他者」と関わる姿勢をもてれば少し気が楽になるかなって私的には思いました。 ・いない人の悪口を言ってしまうスケープゴートの法則とか、自分が悩んでいたことが人間の心理として仕方のないことなんだって腑に落ちてこのことも気が楽になりました。 ・「ルール」は自由のためにあるってことも印象的でした。ルールは、「お互いのために」の契約。例えば、「いじめをしない」というルールは、いじめをすることで今度は自分もいついじめられるか分からないという状況を作り出すことになる。だから、いじめはしてはいけない。とか。 ・孤独を感じて消えてしまいそうな時、また読みたいと思いました。それに、購入して何度も読み返したいと思いました。
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作者さんのやさしい語り口で抽象的なこともすんなり入ってきた気がする。 自分以外の人は他者であるという意識が自分には足りてないなあと思った。特に親子関係?甘えすぎてしまっているし、自分を全面的に受け入れてくれるものだと捉えてしまっている節があると思った。 また、第8章の内容が印象に残っ。言葉が自分を作っていくというのも納得だし、コミュニケーションをシャットアウトするような言葉をすごく使ってしまっていると感じたので控えていきたい。
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副題の通り、「人と人の〈つながり〉を考える」内容でした。 大人が読んでもおもしろい!と思います。 否、大人だからこそ、いろんな場面と出会ってきているからこそ「そうだよね」と思える表現と出会えるのではないかと思います。 人と人との距離感に目を向けることの大切さや、気の合わない人...
副題の通り、「人と人の〈つながり〉を考える」内容でした。 大人が読んでもおもしろい!と思います。 否、大人だからこそ、いろんな場面と出会ってきているからこそ「そうだよね」と思える表現と出会えるのではないかと思います。 人と人との距離感に目を向けることの大切さや、気の合わない人と共存していくためにどうしたらいいかなど、人づきあいに苦しさを感じた場面を想像しながら読んだのですが、いろいろ整理されて気持ちが楽になりました。 自分以外はみんな「他人」。だから、「作法」が必要だし、求めすぎないことも大切なんだよなぁ、と思いながら読みました。 個人的には「貨幣」の考え方の説明が一番「!」でした。 時々読み返したい一冊です。
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自分以外は他人だと理解しているようで、どこか自分の全てを受け入れてくれる人がいる、或いは自分と全て考えが同じなど頭にあるが、この本を通して自分以外はどんなに近しい仲になっても他人なんだと感じた。 読書することで自分の主張がなくなり頭が悪くなるというサイトを見たことがあるが、人との...
自分以外は他人だと理解しているようで、どこか自分の全てを受け入れてくれる人がいる、或いは自分と全て考えが同じなど頭にあるが、この本を通して自分以外はどんなに近しい仲になっても他人なんだと感じた。 読書することで自分の主張がなくなり頭が悪くなるというサイトを見たことがあるが、人との対話を鍛えていくツールとして捉えていることが印象的で、たくさんの本をこれから読んでいきたいと思った。
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これは友達関係に悩んでいる中高生にぜひ読んでほしい本です。 ちくまプリマー新書は素晴らしい本が多いですが、中高生が読むには難しいのではないかと思うときもあります。 しかし、この本はとても読みやすく、ほんとうに中高生向けだと思います。
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他者との関わり方に悩んだ時に読みたい本。ティーン向けということでサラッと読める。 どんなに仲が良く気が合っても、他人は他人。 自分を丸ごと受け入れてくれる人を探すのではなく、自分を理解しようとしてくれる人を大切にする。 阻害語は私も使いがちなので気をつけたい。便利だけど会話が浅...
他者との関わり方に悩んだ時に読みたい本。ティーン向けということでサラッと読める。 どんなに仲が良く気が合っても、他人は他人。 自分を丸ごと受け入れてくれる人を探すのではなく、自分を理解しようとしてくれる人を大切にする。 阻害語は私も使いがちなので気をつけたい。便利だけど会話が浅くなっている自覚がある。
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一時とても話題になった本。気になっていて、やっと読むことができた。 他者との関わり方に悩む若者だけでなく、同調圧力に流されやすいこの国の人々(私自身もそうだが)、あるいは、そのような価値観を常識として教えようとしている教育関係者も一読したら良いと思った。 個人的には 「苦味を味わ...
一時とても話題になった本。気になっていて、やっと読むことができた。 他者との関わり方に悩む若者だけでなく、同調圧力に流されやすいこの国の人々(私自身もそうだが)、あるいは、そのような価値観を常識として教えようとしている教育関係者も一読したら良いと思った。 個人的には 「苦味を味わうことを通して味わううま味」(p120)という表現に一番心が響いた。
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