虎の牙 の商品レビュー
1920年発表(アメリカでは1914年)の一作。ルパンが、彼の変名のひとつであるルイス・ペレンナとして活躍するシリーズの掉尾を飾る作品でもある。大富豪の遺産相続をめぐる未曾有の連続殺人計画に巻き込まれたルパンだが、今回は今までとはうってかわって、苦戦続きの冒険になっている。忠心の...
1920年発表(アメリカでは1914年)の一作。ルパンが、彼の変名のひとつであるルイス・ペレンナとして活躍するシリーズの掉尾を飾る作品でもある。大富豪の遺産相続をめぐる未曾有の連続殺人計画に巻き込まれたルパンだが、今回は今までとはうってかわって、苦戦続きの冒険になっている。忠心の協力者、理解者でもあり絶大な権力を持つ強かな政治家、恋し愛する女、ルパンの首に縄を巻こうと執拗に追いかける警察官などルパンを取り巻く人々が超個性的なので、大長編のボリュームに比べリーダビリティは高い。
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コスモ・モーニントンが残した2億フランの遺産。相続人の捜索に指名されたドン・ルイス・ペレンナ。遺産に関連した情報を入手したヴァロ刑事の毒殺。何者かに脅迫されていると訴える相続人イポリート・フォーヴィル。ペレンナと部下のマズルー部長刑事が監視する中殺害されたイポリートと息子のエドモンド。逮捕された妻のマリー・アンヌ。残された林檎の歯型。真犯人として従兄弟のガストン・ソーヴランを追うペレンナ。何者かに射殺されたアニスン主任警部。ガストンの逃亡。ペレンナの秘書フロランスの怪しい行動。アンナ・マリーの釈放のためにペレンナに援助を求めるガストンとフロランス。逮捕されたガストン。牢獄で自殺したマリー・アンヌ。何者かに彼女の死を聞かされたガストンの死。フロランスの逮捕。リュパンとして投獄されるペレンナ。フランス首相ヴァラングラーに持ちかけた取引。誘拐されたフロランスを救出するための捜査。
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読んだのは3度目。 1度目は,わくわくどきどきしながら。 2度目は,わかりにくいところを考えながら。 3度目は,純粋にルパンの行動を楽しみながら。 最初に事件に巻き込まれた方は亡くなってしまい, 誰が敵役がわからなくなりながら,最後の方に仕掛けが。 ルパンがそうだったかのように後から作ったのかもしれないと思うようになったので,何が事実か,何がルパンが作り出した虚像かはさっぱりわからないままです。 それでもルパンの葉茶滅茶な行動は面白い。
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