マイ・ロスト・シティー の商品レビュー
単純だが、「翻訳夜話」に影響されて…。フィッツジェラルドは「華麗なるギャツビー」しか読んだことがなかったが。短編も彼の個性が溢れている。美しい文章と印象的なセンテンスとそこはかとない喪失感と哀しさ。冒頭の村上春樹によるフィッツジェラルド解説を読むといかに彼と彼自身の作品が不可分で...
単純だが、「翻訳夜話」に影響されて…。フィッツジェラルドは「華麗なるギャツビー」しか読んだことがなかったが。短編も彼の個性が溢れている。美しい文章と印象的なセンテンスとそこはかとない喪失感と哀しさ。冒頭の村上春樹によるフィッツジェラルド解説を読むといかに彼と彼自身の作品が不可分であるかがわかる。本当に作家とは因果な商売なんだな…。タイトルの「マイ・ロスト・シティー」は、フィッツジェラルドの「失楽園(ロストパラダイス)」なんだな、とも思える。 (2003 Sep)
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例えば人生に置ける喪失だとか、過去の栄光だとか、そういう体験を文章で追うことに、どんな意味があるんだろうか。 でも、ただただエンターテイメントな小説ばかりならつまらない。 すくなくとも、心に残るこの重みは心地いいなと思う。そしてたぶん、それを作り出せる作家は本当に少ない。
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