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ツチヤ教授の哲学講義 の商品レビュー

3.8

29件のお客様レビュー

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2012/02/26

 「哲学」をテーマとした本はこれまでにも何冊か読んだけど、レビューを書くたびに「結局、哲学とは何なのかがわからない」という結論にたどり着いていた。そして、この本を読んで、初めて「哲学」とはどういう学問なのかがわかったような気がする。考えてみると、これまでに読んだ「哲学」本は、あく...

 「哲学」をテーマとした本はこれまでにも何冊か読んだけど、レビューを書くたびに「結局、哲学とは何なのかがわからない」という結論にたどり着いていた。そして、この本を読んで、初めて「哲学」とはどういう学問なのかがわかったような気がする。考えてみると、これまでに読んだ「哲学」本は、あくまでも哲学的アプローチによって何かしらを論じたものだった。それに対して、本書は「哲学とは何か」を論じたもの。本書を「計算の仕方」を説明する本だと喩えれば、これまでに読んでいた本は計算式にあたる内容と言えるかも。「そもそも」の部分を知らなければ、その計算式が一体何を求めるものなのかなんてわかるはずもなかった。おそらく、本書を読んだ今、これまでに読んできた「哲学」本を読み返せば、ボロボロと目から鱗が落ちる状況となるだろうな。  この本はこの本で、筆者である土屋さんの主張が色濃く表れているわけだけれど、それでも「哲学とは何か」を知るためには、非常に有用な一冊となる。大学の講義を文章化したもののようで、かなり読みやすいし、内容も理解しやすい。何よりも具体例が豊富なのだ。ただそのぶん、油断すると頭に何も残らない。「なるほど、なるほどー」なんて言いながら読んでいたのに、ふと本を閉じてから考えると、結局どういうことかわからなくなっていたり。いわゆる「具体と抽象」という側面で見ると、「具体」部分がかなりの量を占め、「抽象」が見出しづらいため、そういうことになっちゃうんだと思う。もちろん、土屋さんからすれば、「そのくらい自分で抽象化しなさい」ってことなんだろうけどー。 【目次】 はじめに 第一日 哲学は何でないか 第二日 五分間は時間とは言えない……か? 第三日 「マッチを擦ったから火がついた」は説明になっていない……か? 第四日 机は見えない……か? 第五日 ツチヤは人間とは言えない……か? 第六日 どんな疑い深い人でも絶対に疑えない 第七日 「われ思う」はなぜ疑えないか 第八日 コーヒーを注文する方法 第九日 言語ゲームで哲学はどう変わるか 第一〇日 「哲学の問題を全面的・最終的に解決した」理論 第一一日 哲学は世界を説明するものか

Posted byブクログ

2012/01/24

平積みされていたとして、この装幀で「買ってみようかな」と思う人は何人いるだろう…… 》 本書の目的は、哲学を知らない人に、哲学がどんなことをするものなのかを理解してもらうことである 《 のとおり、p.17で取りあえず、哲学が何なのか(正確には何でないのか)がわかります。曰く 》...

平積みされていたとして、この装幀で「買ってみようかな」と思う人は何人いるだろう…… 》 本書の目的は、哲学を知らない人に、哲学がどんなことをするものなのかを理解してもらうことである 《 のとおり、p.17で取りあえず、哲学が何なのか(正確には何でないのか)がわかります。曰く 》 今まで言ったことを振り返ると、哲学は宗教ではない、哲学は文学でもない、哲学は科学でもない。 《 ちょっと、目からウロコでした。言われてみれば、哲学は宗教でもなく、文学でもなく、科学でもありません。   なお、どのように違うのかは本書で説明されています 最後の方(p.223)で 》 この講義の目的は、哲学が何を解明するものなのかを明らかにすることでした。 《 として哲学を総括しています。 一度読了してからも、枕元に置いて読み返していたくらい、面白い本です。 そういう面白い本は、20冊くらいあり、いつでも読み返せるように枕元に置いています。例えば『サイエンス・ミニマム10++』とか『反社会学講座』とか『物理数学の直観的方法』とか。 ただ、いずれも、昨日までは面白い本だったのですが、恩知らずにも、今朝ほど、書籍流となって私を襲いました。寝ぼけていて手がぶつかったのかも知れませんが、そんなことは恩仇返しの理由にはなりません。よって、積み重ねた20冊は、全て、2軍落ち、本棚直行です。 一方、本日めでたく新1軍に昇格した記念すべき第1号は、『リスクのモノサシ』でした。 [2006/08/29 ExcelWorld]

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2011/09/13

すっごく分かりやすい。 講義を聴く形式の文章で、読みやすい。 でも、哲学の基本的な考え方が分かるものの、 この人がこんな理論を考えた、というような部分を 学ぶには少々まどろっこしい。 哲学の入門の、もう一個前としては、最適。

Posted byブクログ

2011/06/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本当におもしろかった。 哲学は僕には難しすぎて理解できなかったけど、この本を読んだらほんの少しわかったような気になることができた。 土屋先生はエッセイがおもしろくて、よく読んでいたのだけれど、ちゃんとしたものを書いてもおもしろいということがわかった。 やっぱ頭いいんだろうな。 それにしてもなぜこんなギャグみたいな表紙に(笑) 内容はいたってまともだし、非常に面白かったです。

Posted byブクログ

2011/06/21

般教以外で哲学に触れた機会のなかった私には、かなり興味深く読めた1冊。これを読むと、土屋先生のエッセイが更に奥行きを増し、可笑しさも増した(笑)

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2011/02/16

哲学の入門書に良いと言うことで読んでみた。 が、そんなに参考にはならなかった気がする。 確かに入門書ということで読みやすい。講義形式を書き起こしているのでわかりやすい。でも、考える、理解する、というレベルではなく、ほんとに大教室で話を聞いているだけのような感覚。 私には「ソフ...

哲学の入門書に良いと言うことで読んでみた。 が、そんなに参考にはならなかった気がする。 確かに入門書ということで読みやすい。講義形式を書き起こしているのでわかりやすい。でも、考える、理解する、というレベルではなく、ほんとに大教室で話を聞いているだけのような感覚。 私には「ソフィーの世界」の方が入門書としては合っていたようだ。 哲学の入門書、ではなく、”哲学的な考え方の入門書”だったのかな?

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2010/12/26

わかりやすかった。 概論的な作品で、哲学入門みたいな。 でも、結局筆者はどんな考え方なんだろーなーって思った。

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2017/08/16

 哲学というものの入り口をわかりやすい語り口で教えてくれる本書。大学の授業で、きっと哲学を学び始めた学生たち相手に語る講義そのものらしく、難しくない例を挙げながらの入門編。哲学と言うほら穴に、さらに深く入り込んでみたくなります。  でも、そのほら穴は真っ暗で、意外と奥行きがないの...

 哲学というものの入り口をわかりやすい語り口で教えてくれる本書。大学の授業で、きっと哲学を学び始めた学生たち相手に語る講義そのものらしく、難しくない例を挙げながらの入門編。哲学と言うほら穴に、さらに深く入り込んでみたくなります。  でも、そのほら穴は真っ暗で、意外と奥行きがないのかも?そんな本です。

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2015/12/30

面白かった。 ケイジジョウ学の意味がようやく分った。 分ったと思ったら、 いわゆる哲学的(形而上学的)問題とは、全て誤解であり、そもそも問題として成立していない。 そして、哲学は、哲学に意味がないことを明らかにすることを目的としている。 だって。 あら、まあ、って感...

面白かった。 ケイジジョウ学の意味がようやく分った。 分ったと思ったら、 いわゆる哲学的(形而上学的)問題とは、全て誤解であり、そもそも問題として成立していない。 そして、哲学は、哲学に意味がないことを明らかにすることを目的としている。 だって。 あら、まあ、って感じ。 ウィトゲンシュタイン関連書物(論文とかより、伝記ね)を漁ってみたくなりました。

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2010/03/02

タイトルの通り、土屋教授の講義をもとに作られた本です。学部1,2年生を対象とした講義で、学生からの質問とそれに対する回答も収録されています。哲学への導入といった内容の講義なので、読むに当たって前提となる知識は必要ありません。とても解りやすい言葉で、日常の出来事を具体例に挙げながら...

タイトルの通り、土屋教授の講義をもとに作られた本です。学部1,2年生を対象とした講義で、学生からの質問とそれに対する回答も収録されています。哲学への導入といった内容の講義なので、読むに当たって前提となる知識は必要ありません。とても解りやすい言葉で、日常の出来事を具体例に挙げながら、ユーモアを交えて説明されています。「自分で考えてみて納得するかどうかが哲学の全てである」とのことですので、是非この本を読み、自分で考え、そして「納得」してみてください!

Posted byブクログ