羊の目 の商品レビュー
伊集院静の小説を読んだのは初めてだったんだけど…正直、この人、ヘタじゃないですかね。 なんかすべてが説明臭いんだよね。 例えば、人物を表現する際に「器量が大きい」とか「肝が据わっている」とか、そういう修飾をそのまんま使ってしまう。 そんな直截的な表現を使うのではなく、その人物の言...
伊集院静の小説を読んだのは初めてだったんだけど…正直、この人、ヘタじゃないですかね。 なんかすべてが説明臭いんだよね。 例えば、人物を表現する際に「器量が大きい」とか「肝が据わっている」とか、そういう修飾をそのまんま使ってしまう。 そんな直截的な表現を使うのではなく、その人物の言動を描写することを通して読み手にその人物像が自然に伝わるようにもってゆく、そこにこそ小説家の技量が発揮されるべきなんじゃないか、と自分なんかは思ってしまう。 ストーリーの進め方にあたっても、背景の説明なんかが実に機能的な印象でケレン味に欠ける。 題材もプロットもきわめて通俗的だし、つまんねぇなーと思いながら読んでいたんだけど、最終章になってようやく大河ドラマ的情感がやや湧いてきて若干盛り返す。
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夢中で読みました。 ほんとにおもしろかった!! ですが、、、、最後の章に対する違和感がスゴイんですけど。 いっそ無くてもよかったのでは。。。 ああ、でもほんっとおもしろかった!!
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直木賞作家桜木紫乃さんが受賞式の後、ホテルに神崎武美さんからお花が届いたと朝日新聞に書いてるのを見て読みました。伊集院静も嫌いではなかったので。嫌いではないです。でも好きかというと・・・。神崎武美は確かに魅力的です。ケイと母親があまりに無防備に信じたところがちょっと違和感。他の人...
直木賞作家桜木紫乃さんが受賞式の後、ホテルに神崎武美さんからお花が届いたと朝日新聞に書いてるのを見て読みました。伊集院静も嫌いではなかったので。嫌いではないです。でも好きかというと・・・。神崎武美は確かに魅力的です。ケイと母親があまりに無防備に信じたところがちょっと違和感。他の人々はその危険性に多かれ少なかれ気づいたのにね。伊集院静では「お父やんとオジさん」が好きです。
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短編の名手・伊集院だけに 連作にしたのは正解 ただ、どうも主人公とその親分が 身体に受け付けない 感覚的なものなので しょうがないなあ 4.0点
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- ネタバレ
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任侠の世界を描いた小説。殺し殺されの世界が中盤続き、ちょっと嫌になりかけた。殺しの連鎖の最後はどう終わるのだろうと思っていたら、殺伐とした終わりにならなくてよかった。中盤よりキリスト的救いの物語が入ってきて、「羊の目」とはシャルロウという老神父の幼い頃の思い出から最後の最後に書かれている。血を分けた実の親でなく、やくざの世界で契を交わした親を唯一の信じるものとして生きてきた男の物語。
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ヤクザのお話。 非常に練り上げられた構成になっていると思います。 章ごとに色々な人の視点から書かれてあるのも良い。 でも、もう少し深い話を期待していたので、そこだけがちょっと残念。 ていうか、もっと深くできる内容だと思ってしまった。 まずまずというところです。
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侠客に育てられた男の生涯を、闇社会を背景に描いた作品。 この手の本は初めて読んだが、読後のどろどろしさは全くなく、むしろすっきりとした清々しさを感じた。 これは、胆の据わった、現代では少なくなった?大和男児の美しさに感じ入ることができたためでもある。 昭和初期の混沌とした時期の日...
侠客に育てられた男の生涯を、闇社会を背景に描いた作品。 この手の本は初めて読んだが、読後のどろどろしさは全くなく、むしろすっきりとした清々しさを感じた。 これは、胆の据わった、現代では少なくなった?大和男児の美しさに感じ入ることができたためでもある。 昭和初期の混沌とした時期の日本は、皆が真剣に生きていて、その意味で力強く、清かったのだろう。 こういう作品を読むことで、日本人の男の生きざまを感じ、自身を見つめ直すことができたことは貴重だった。
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最近日本の小説をあまり読ま(め)なくなったのは、こういう美しい日本語、正しい日本語で書かれた日本文学としての芸術作品がもうほとんどでてこないから。物語としてのエンターテイメント性やリアリティを突き詰めていくのならばぶっちゃけ小説というメディアである必要のないものが数多あり、小説で...
最近日本の小説をあまり読ま(め)なくなったのは、こういう美しい日本語、正しい日本語で書かれた日本文学としての芸術作品がもうほとんどでてこないから。物語としてのエンターテイメント性やリアリティを突き詰めていくのならばぶっちゃけ小説というメディアである必要のないものが数多あり、小説でなければならないものをこそ小説で読みたい自分のような人間にはどんどん選択肢がなくなってくる。 この作品は文句なしで美しく、文章自体が輝いている。単純に品性の問題だが作品の崇高さで言えばここ数年で読了した中では一番だろう。 10年後に読んでも50年後に読んでも変わらない感想/感動が出てくるに違いない。 個人的に2010~2011年読了本のベスト①
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なんて言えばいいのかわからない。 これって、もしかしたらすごくつまらないのかもしれない。 けれど間違いなく、これは大河ドラマです。 すごく体力も精神力も必要だったけど、この本を読んだことに満足しています。 一人の男の半生を、その男に関わる複数の人間の目で語っていくオムニバス形式...
なんて言えばいいのかわからない。 これって、もしかしたらすごくつまらないのかもしれない。 けれど間違いなく、これは大河ドラマです。 すごく体力も精神力も必要だったけど、この本を読んだことに満足しています。 一人の男の半生を、その男に関わる複数の人間の目で語っていくオムニバス形式の一冊。
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途中まで殺すの殺さないのってすごくはりつめていた空気が、主人公が過去を振り返ったり、恋を覚えたりするあたりからやわらかくなってきて、それになんだか心を打たれた。やはり人生には、色気とか、あわれとか情けとかが必要なのか…と思いました。
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