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賢い身体バカな身体 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2016/09/28

床屋談義の典型みたいな対談。 熱烈なファンはこのありがたき教えを拳拳服膺するんだろうけど、そうでない僕にとっては「お、おう。じゃあ、そちらはそちらで盛り上がっといてくださいな。。。」と退出したくなるような本。 にしても、甲野さんの「いろんなスポーツ選手を相手に、彼らができない動...

床屋談義の典型みたいな対談。 熱烈なファンはこのありがたき教えを拳拳服膺するんだろうけど、そうでない僕にとっては「お、おう。じゃあ、そちらはそちらで盛り上がっといてくださいな。。。」と退出したくなるような本。 にしても、甲野さんの「いろんなスポーツ選手を相手に、彼らができない動きを披露した」なんていうエピソード、ほんまかいなと非常に疑問。ほんとにそんなことができるんだったら、科学者なりトレーナーなりが必死でその動きを研究してると思うんだよね。氏の言うとおり「理解できないので見なかったことにする」やつなんて実際いるの?目の当たりにしたのなら、普通は「なんとか自分のものにしたい」って思うって。 などというツッコミは本書にすべきツッコミの1割に満たないくらいで、もっといろいろ突っ込めるが、まあ繰り返すことになるが彼らを信奉する人たちにとっては示唆的な文章がたくさんあってよいのではないでしょうか。 あ、あと、桜井章一という人には興味を持った。ちょっと彼に関する本は読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2015/12/18

麻雀の裏プロとして頭角を現し、20年間「代打」として20年間負けなしの無敗伝説を作り、『雀鬼』の異名をもつ桜井章一さんと、武術を研究し、身体の使い方や古来の武術の術理を探求する甲野善紀さんの対談本。 内容は、麻雀や武術の話というより、現代の社会や人の感覚、生き方についての対談が...

麻雀の裏プロとして頭角を現し、20年間「代打」として20年間負けなしの無敗伝説を作り、『雀鬼』の異名をもつ桜井章一さんと、武術を研究し、身体の使い方や古来の武術の術理を探求する甲野善紀さんの対談本。 内容は、麻雀や武術の話というより、現代の社会や人の感覚、生き方についての対談がほとんどで、麻雀や武術の話は例えとして出てくるくらいだった。 人間が豊かになろう豊かになろうと、自然から離れ、本来もっている感覚をなくし、ただ楽であることを求めた結果、場の空気を読めなかったり、身体が弱くなったり、ちょっとでも困難なことは避けて通る人が多くなった。 本来、身体と心は一緒に成長するはずだから、「こいつは技術はいいけど、メンタルがちょっと。」みたいにバランスの悪い状態になるはずがない。技術が上がるときに心も成長するものだし、心が成長するにしたがって、技術もついてくるというのが当たり前。受け売りの精神論だけで講釈をたれたり、誰かに教えてもらっただけの技術やウエイトトレーニングでつけた筋肉の鎧を着て、自分はできるつもりになっている。 そういったバランスの悪い身体は、スポーツ界や武道の世界にも多く、何年もその種目に打ち込んでいるトップクラスの人でも桜井さんや甲野さんが「こうすれば、もっと身体が楽に動けるんじゃないか」と実践すると、100kgを超える柔道家からも崩されなかったり、逆に押さえ込めたりしてしまう。 中にはそんな身体の使い方に興味をもつ人もいるが、その多くは、自分が長年努力してきたものを覆されるのがいやなのか、なんとも微妙な空気になってしまう。 幕末以前、つまり西欧の文化が入ってくる以前の日本では、飛脚は何百kmも走り、農民でも戦に駆り出されれば何百kmも離れた戦場へ移動してそのまま戦える身体と精神の強さをもっていた。 そんな人間本来の強さを捨て、手に入れた便利さ楽さに甘んじては、人間本来の感覚もなくしてしまう。 技術だけでなく運や、対峙する人の心と仕草を感じとる必要があり、命の危険も感じる裏の世界で活躍した桜井さんと、古来からの武術から身体の使い方を研究する甲野さんだからこそ感じられる、現代社会や人の感覚に対する危機感を知ることができた。

Posted byブクログ

2012/10/31

自然と身体はもっと大事にされるべきだ。 しかし桜井章一さんは最強だ。強い生き物とは彼のような人のことを言うのだろう。

Posted byブクログ

2012/06/16

 人間自体は自然な生き物なのだけど、人工的なトレーニングの発達などによって、自然な肉体から離れて行っている。医療や整体といってものもそれに拍車をかけているのだけど、じゃあ「自然な身体」ってのはどういうものなんだろう?  そんなことについて言及された一冊。  エピソード形式で語...

 人間自体は自然な生き物なのだけど、人工的なトレーニングの発達などによって、自然な肉体から離れて行っている。医療や整体といってものもそれに拍車をかけているのだけど、じゃあ「自然な身体」ってのはどういうものなんだろう?  そんなことについて言及された一冊。  エピソード形式で語られるので読みやすい。  便利になったことで失われたものってのは確かにあるだろうけれど、たぶんこの著者2人が望むような原点回帰による昔の生活に戻ることはできないと思う。  ただ、学びに関することはとても面白く共感できる。机の上でさせられる勉強には全然実感が伴ってなくて、だから面白くない。だったら、体験させて学んでいった方が物覚えも意欲も全然良くなる。

Posted byブクログ

2012/04/24

凄い雀鬼と武術家の対談。もう超能力とか催眠術の域にも見える達人たちのスゴいトークです。でも違うと。超常現象とかエセ科学とかの話ではなくて、自然、他人、自分との関わり方。流れるように生きると、こんな風になれるのか。自分に見えないもの、わからないものが科学ではないと断じられなくなって...

凄い雀鬼と武術家の対談。もう超能力とか催眠術の域にも見える達人たちのスゴいトークです。でも違うと。超常現象とかエセ科学とかの話ではなくて、自然、他人、自分との関わり方。流れるように生きると、こんな風になれるのか。自分に見えないもの、わからないものが科学ではないと断じられなくなってきました。

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2011/12/05

個人的には意拳についての甲野氏のコメント、大正時代の​鍛冶屋職人の生きざま。及び桜井章一が恵みは全て自然か​ら貰うもので豊かさとは、異なると言った指摘が印象に残​った。

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2011/06/29

例えば、「悪い、タバコくれる?」っていうと、タバコだけ持って来る人もいるし、「タバコ」って言ったら、ライターも持って来る人もいるし、灰皿も持って来る完璧な人もいる。つまり、流れって言うのは、「一つやったらおしまい」の感覚だとそこで切れてしまうわけです。 「人が他から強制されたも...

例えば、「悪い、タバコくれる?」っていうと、タバコだけ持って来る人もいるし、「タバコ」って言ったら、ライターも持って来る人もいるし、灰皿も持って来る完璧な人もいる。つまり、流れって言うのは、「一つやったらおしまい」の感覚だとそこで切れてしまうわけです。 「人が他から強制されたものは、仕事でも学問でも決していい結果を残さない。どうすれば自発的に取り込めるか、それを指導するのが大切である。」野口晴哉 さいとう・たかを>白紙答案>「白紙で出すのは自由だ。しかし、白紙でも出した責任はあるんだから自分の名前くらい書け」>東郷先生>デューク東郷 「便利さを追求する世の中であらゆることが便利になっていくけれど、人間関係だけは便利にすることができない。そのストレスが、家庭崩壊やら職場の人間関係トラブルやらを加速させている」名越康文 「バカの頑張り、傍の迷惑」 制するというと、組織を制するとか、社会を制するとか政治を制するということにつながっていくんでしょうね。でも自分のなかでは、大きく制してはいけないというのが非常にあるんです。だから制するのではなく、収めるという感覚を持つようにしています。 いまや、アメリカは世界一の分捕り屋ですね。あそこは自由の国とか言っていますが、要は、人のものをいくらでも分捕るのが自由と言っているようなもんだと思いますね。正義や自由や民主主義といった理念や思想も、分捕ることを美化するための道具なんです。 自由というと、「何もかも、好き勝手にやる」というイメージですが、そうではなくて、「自分の分を心得ている」ということから本当の自由の感覚は出てくるんだと思います。それは、つまるところ、「生き物としての分」と言うことなんでしょうね。

Posted byブクログ

2010/05/08

対談の主な流れ、趣旨としては物事を「全体として捉える」「部分で見ていてはダメ」といった視点からスポーツや社会環境、子育てに至るまで幅広く二人の考えが述べられている。 いつも思うのが甲野先生は誰と対談されても自分の考えをしっかり持って、それも武術の話に固執することなく自然な流れで...

対談の主な流れ、趣旨としては物事を「全体として捉える」「部分で見ていてはダメ」といった視点からスポーツや社会環境、子育てに至るまで幅広く二人の考えが述べられている。 いつも思うのが甲野先生は誰と対談されても自分の考えをしっかり持って、それも武術の話に固執することなく自然な流れで話されているのがすごいと感じます。 この本の中で特に読んで良かったと思えたところは「江戸仕草」といった相手に対する思いやりのあるスマートな立ち振舞いの話、「身体を使って生きている人は、格好がいい」という項に出てくる職人さんたちのお話です。 ぜひ一度手にとって読まれてみてはいかがでしょうか。

Posted byブクログ

2009/10/07

あなたの頭はあなたの身体に対して、バカ社長みたいなことをしているか、否か? あなたの頭はあなたの身体にとって、いい指導者か? あなたの身体はなんていっているか?

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2009/10/04

 「薄氷の踏み方」の甲野善紀氏が伝説の勝負師・雀鬼会の桜井章一氏と対談したものを本に仕立てたものです。  体を鍛える(というより身体感覚を鍛えるといったほうが正確か?)ことの大切さがいろいろなエピソードを交えて語られます。この本もお互いを知り尽くしているお二人のお話が元になって...

 「薄氷の踏み方」の甲野善紀氏が伝説の勝負師・雀鬼会の桜井章一氏と対談したものを本に仕立てたものです。  体を鍛える(というより身体感覚を鍛えるといったほうが正確か?)ことの大切さがいろいろなエピソードを交えて語られます。この本もお互いを知り尽くしているお二人のお話が元になっていますので読み手としてはお二人の間でしっかり理解されていて共有されているものを必死で行間から読み取る感じになります。  甲野さんもすごい人なのですが桜井さんも常識外れの人で、プロの雀士として「20年負けなし」。大きな勝負の前になると3日間、飲まず食わず眠らず、になる(感覚が異様に研ぎ澄まされる)。引退を決意したあと麻雀牌に触れると、「びりびりとしびれるような感じ」がして、「ああ、牌に拒絶されているな」と理解した…など常人離れしたエピソードが次から次へと出てきます。  この後は桜井さんについて書かれた本を読みたいと思います。

Posted byブクログ