無実(下) の商品レビュー
近所の住人が凶悪犯として捕まったらどうだろう? 有罪となるもじつは冤罪で刑務所から戻ってくる。 はたして私は何事もなかったかのように涼しい顔で それからの日常を何事もなく割り切れるだろうか? 冤罪は誰にでも起こり得ること。 濡れ衣を着せられる側としても、 濡れ衣を〝着せる〟側と...
近所の住人が凶悪犯として捕まったらどうだろう? 有罪となるもじつは冤罪で刑務所から戻ってくる。 はたして私は何事もなかったかのように涼しい顔で それからの日常を何事もなく割り切れるだろうか? 冤罪は誰にでも起こり得ること。 濡れ衣を着せられる側としても、 濡れ衣を〝着せる〟側としても。 日本の裁判員制度は2009年5月21日に始まり、選ばれる確率は0.01%程度。基本的に辞退できない。 対象は〝重大〟事件。有罪か無罪か、有罪ならどんな刑にするかを検討し、決定する。死刑も、ある。 「間違えました」では到底済まされない、 とてもとても深い傷が多方面に残されて、 それがいつまでも消えることなく、残る。 ジョン・グリシャム、 最初で最後のノンフィクション。
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フィクション作家のジョン・グリシャムが新聞の記事を気づいて是非ノンフィクションとして作品にしたいと思った事件。えん罪が作られる構造とそれが正されない構造、そしてでもえん罪として正しく審理が必要と声をあげる人の存在が描かれている。 意図的かもしれないが、えん罪として疑われてしまう...
フィクション作家のジョン・グリシャムが新聞の記事を気づいて是非ノンフィクションとして作品にしたいと思った事件。えん罪が作られる構造とそれが正されない構造、そしてでもえん罪として正しく審理が必要と声をあげる人の存在が描かれている。 意図的かもしれないが、えん罪として疑われてしまうかもしれないふるまいについても延々と述べられている。夢ばかり追いかけて現実を受け入れず、酒と薬におぼれているロン・ウィリアムについてはよいように描かれているポイントは全くない。また全面的に支え続けるのが家族であれば、なんとなく中途半端な扱いになってしまうのもまた家族である。 しかし、酷いのは検察であり、裁判所であり、弁護士である。これは一部なのかもしれないが、大多数なのかもしれない。一度疑いがもたれてしまったら疑い先行で証拠あるいは権力をもっている力に逆らう、あるいは真実を認めさせる、あるいは誤りを認めさせるのは本当に難しい。敢えてその手法で記載されているのかもしれないが、ここまで杜撰であるにもかかわらずここに至ってしまうのは、単なる問題として片づけることのできない人間の闇をみてしまったようだ。 翻って日本はどうか?警察の正義とえん罪の恐怖をどのように見極めていくか、あるいは世論、裁判員としてどのように向き合っていくのか?これは作品の世界の話にはとどまらない私たちがまさに直面している世界なのだ。
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読了。心からロン・ウィリアムスとデニス・フリッツの両名が無実となりよかったと思う。しかしロンの肝硬変による死はなんと劇的なのだろう。彼にとって死は最後の安らぎだったのだろうか。それにつけても彼らのために戦った法律家の勇気と精神に賛辞を送りたい。
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アメリカで実際に起こった殺人事件を書いた本。 警察のずさんな捜査で無実の人間が10数年も牢で過ごすという恐ろしい事体に・・・ 無実の彼が歩んだ栄光だった日々、転がり落ちた日々、精神を病んだ日々、無罪を勝ち取るまでの日々を綴った上下本。 結末が気になり下は一気読みだった。 無実が証...
アメリカで実際に起こった殺人事件を書いた本。 警察のずさんな捜査で無実の人間が10数年も牢で過ごすという恐ろしい事体に・・・ 無実の彼が歩んだ栄光だった日々、転がり落ちた日々、精神を病んだ日々、無罪を勝ち取るまでの日々を綴った上下本。 結末が気になり下は一気読みだった。 無実が証明され無罪にに翻った判決後の警察の態度も相当ひどいもんだと思った。 現実にこのような問題は多々あるらしい・・・
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現実にあったとはいえ、なんでこんなことが起きてしまったの?と思わざるを得ない裏社会。書き手側がそういう感情で書いてるのはあるのでより感じるとは思うのですが、仕組まれ方がね~。自分の決断を捻じ曲げない、妥協しない、負けを認めないことによって誰かが冤罪になるというのは、人間としてどうなんだろう。どう思っていたんだろう。思い込みとか、プライドとかあるだろうけど、時にはかなぐり捨ててしまえる部分もあればいいのいに、と思いました。世の中そんな甘くないけどさ。
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冤罪事件のノンフィクション作品。 ドキュメンタリーみたいな感じで会話文はあまり無し。上巻が少し読みにくかった。主人公の生い立ちだけで100ページくらいあんの。野球選手やったから野球のことが多いんやけど、私は野球わかりません!あとお世辞にも性格のいい人とは言えないのであまり好感は持てません(むしろ苛立ちさえ覚える)。 登場人物が多いので最後の方は誰が誰だか解んなくなる。でも主要人物が解れば問題ないのでなんとなくで読んだ。 で、ストーリーなんですが、一体何のための警察なんだと。嘘の証人、信憑性の低い嘘発見器、こじ付け決め付けの捜査、誘導尋問、長時間の取調べ、夢の内容の「自白ビデオ」etc・・・ 犯人を見つけるための捜査じゃなく、疑わしい人物を犯人にするため、着地点を決めた上での捜査をしてる。しかも主人公に疑いの目が向けられたきっかけが真犯人の証言。他の証言者は真犯人が被害者と居るところを目撃してるのに!ちゃんと調べれば真犯人が見つけられたはず。 それに弁護士だって対抗できる材料があったのに使わなかった。最終的に無罪を勝ち取った弁護士チームの人達が登場してからは「こんな人達もちゃんと居るんだ」って思った。 釈放後の食事のシーンはホント泣きそうだった。「バーベキューをほおばってる時でさえほおがゆるむ」ってとこ。11年も刑務所に入れられて、無実が証明されても謝罪も無く、町の人々の大半はまだ疑ってる。一度有罪になるとたとえ冤罪でも人の心には残ってしまうからね。 誰にでも起こり得る事なんだと思うと怖かった。その上訳者のあとがきに裁判員制度の事にも触れてあってもっと怖くなった。裁く側に立つ可能性もあるって事だから。 何か長くなっちゃいました(´・ω・`)
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出版社 / 著者からの内容紹介 リーガル・サスペンスの巨匠ジョン・グリシャムが、 全米を震撼させた冤罪事件に挑んだ初のノンフィクション作品。 ニューヨーク・タイムズ、NO.1ベストセラー! 1982年、オクラホマの小さな町で起きたレイプ殺人事件と不公正な捜査の全容を描く。 あら...
出版社 / 著者からの内容紹介 リーガル・サスペンスの巨匠ジョン・グリシャムが、 全米を震撼させた冤罪事件に挑んだ初のノンフィクション作品。 ニューヨーク・タイムズ、NO.1ベストセラー! 1982年、オクラホマの小さな町で起きたレイプ殺人事件と不公正な捜査の全容を描く。 あらすじ 1982年、オクラホマの小さな町で21歳のウェイトレスが強姦され殺された。警察の捜査は行き詰まったかに見えたが、事件から5年後、地元に住む元野球選手とその友人が唐突に逮捕された。物的証拠は皆無、しかし警察がでっち上げた証人と、お粗末な科学捜査により、ロンは死刑判決を下される。12年にもわたる過酷な刑務所暮らしが始まった。刻一刻と迫りくる死刑執行の期日。徐々に彼は精神を蝕まれていったが、そこにDNA鑑定という一筋の光明が差し込む……。 内容(「BOOK」データベースより) 1982年、オクラホマの小さな町で21歳のウェイトレスが何者かに強姦され殺された。警察の捜査は行き詰まったかに見えたが、事件から5年後、地元に住む元野球選手とその友人が唐突に逮捕された。物的証拠は皆無、全米を震撼させた冤罪事件のはじまりだった…。リーガル・サスペンスの巨匠が挑んだ初のノンフィクション作品。 ------------------------------------- 「オクラホマの片田舎で起こった殺人事件で、捜査官の決めつけ捜査により逮捕され、自白を強要された主人公が死刑判決を受けるまでの前半部分と、刑務所内で精神異常をきたしながら、死刑執行直前に再審が決定し、DNA調査により無実であることが判明、釈放されるという後半部分から構成される」「DNA鑑定の結果、彼の無実は証明され、長きに渡る刑務所生活も、終わりを告げる。しかし町の人間の中には、未だに彼が殺したと信じるものもおり、彼の、徹底的に壊された生活と精神は、二度と戻ることはないまま、長年に渡る薬とアルコールと精神的ダメージにより、病没する」というもの。 えん罪事件というのは、本当におそろしい。アメリカの話とわりきれるものではない。
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イノセント・プロジェクトなる組織がつくられるほど、アメリカでの冤罪って多いの? じゃあ日本は? 日本は大丈夫だろうか? 世の中には、ほんっとに運の悪いひとがいるものだ。一番可哀想なのは勿論、殺されちゃった女の人だけれど、自分の犯していない罪で裁かれてしまったひとたちの苦しみは想像...
イノセント・プロジェクトなる組織がつくられるほど、アメリカでの冤罪って多いの? じゃあ日本は? 日本は大丈夫だろうか? 世の中には、ほんっとに運の悪いひとがいるものだ。一番可哀想なのは勿論、殺されちゃった女の人だけれど、自分の犯していない罪で裁かれてしまったひとたちの苦しみは想像を絶する。警察と検察と裁判所の関係者の方々には、こういうものを読んで襟を正してもらいたい。
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1982年、オクラホマの小さな町で21歳のウェイトレスが強姦され殺された。 警察の捜査は行き詰まったかに見えたが、事件から5年後、地元に住む元野球選手とその友人が唐突に逮捕された。物的証拠は皆無、しかし警察がでっち上げた証人と、お粗末な科学捜査により、ロンは死刑判決を下される。1...
1982年、オクラホマの小さな町で21歳のウェイトレスが強姦され殺された。 警察の捜査は行き詰まったかに見えたが、事件から5年後、地元に住む元野球選手とその友人が唐突に逮捕された。物的証拠は皆無、しかし警察がでっち上げた証人と、お粗末な科学捜査により、ロンは死刑判決を下される。12年にもわたる過酷な刑務所暮らしが始まった。刻一刻と迫りくる死刑執行の期日。徐々に彼は精神を蝕まれていったが、そこにDNA鑑定という一筋の光明が差し込む……。
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