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黄色い部屋の謎 の商品レビュー

3.3

39件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

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2024/03/21

2024.3.20 読了 古き良き時代の雰囲気が好きで、それだけでのめり込んでしまう。文章が古臭いのも味だし、今とは全然違うスピード感(馬車や船、郵便物)もいい。 それでも、それぞれの消失トリックは秀逸だし色褪せない。力技感もあるけど、その後に書かれたいろんなトリックを読んできた...

2024.3.20 読了 古き良き時代の雰囲気が好きで、それだけでのめり込んでしまう。文章が古臭いのも味だし、今とは全然違うスピード感(馬車や船、郵便物)もいい。 それでも、それぞれの消失トリックは秀逸だし色褪せない。力技感もあるけど、その後に書かれたいろんなトリックを読んできたから言えるのであって、当時の人はどのように読んだのだろう?なんてことを考えながら読むのも楽しかった。 被害者が加害者を庇うような言動が、ルールタビーユの解説の章に至るまでうまく隠されていて、そのあたりが作家の達意を感じる。 時代背景も含め、一遍のオペラのような読後感が心地よい。

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2024/01/04

古典ミステリーが読みたくなり「ガストン・ルルー」の長篇ミステリー作品『黄色い部屋の謎』を読みました。 密室殺人ものの古典的名作として高く評価されている作品なので、以前から読みたかった作品です。 -----story------------- フランス有数の頭脳、「スタンガース...

古典ミステリーが読みたくなり「ガストン・ルルー」の長篇ミステリー作品『黄色い部屋の謎』を読みました。 密室殺人ものの古典的名作として高く評価されている作品なので、以前から読みたかった作品です。 -----story------------- フランス有数の頭脳、「スタンガースン」博士の住まうグランディエ城の離れで、惨劇は起きた。 内部から完全に密閉された“黄色い部屋”からの悲鳴に、ドアをこわしてはいった一同が目にしたのは、血の海の中に倒れた令嬢の姿だけ… 犯人はどこへ消えたのか? 不可能犯罪に挑むは青年記者「ルールタビーユ」。 密室ミステリーの金字塔にして、世界ベストテンの上位に選ばれる名作中の名作。 ----------------------- 「ガストン・ルルー」の作品は約3年前に読んだ『ガストン・ルルーの恐怖夜話』以来ですね。 本作品では、密室ミステリのメインとなる“黄色い部屋”での殺人未遂事件での犯人消失の他に、鍵の手廊下での犯人消失の謎、行き詰まり庭園での犯人消失の謎、、、 三つの犯人消失シーンがあり、それぞれ、別々のトリックが隠されており、三食愉しめる感じの構成になっています。 鍵の手廊下での犯人消失は、そんなに巧く行くかなぁ… という気がしますが、それも真犯人のテクニックということで納得するしかないですね。 そして、最後に青年記者「ルールタビーユ」によって解き明かされる“黄色い部屋”の謎、、、 確かに密室ミステリーなんでしょうが、真実を知ったとき、意表を突かれた感じが否めなかったですね。 密室トリックというよりは、心理的な密室ミステリー… 密室と思い込まされた、という感じですねぇ。 あまりにも意外な人物が犯人だったので、それがトリックの妙味でもあるし、それにより読者が密室と思い込むよう、巧く誘導されてしまった感じでしたね。 (種明かしになるので、この辺りでやめておきますが… ) 「スタンガースン」の門番「ベルニエ」夫妻の密猟や、旅籠屋「天守楼」の「マチュー」夫妻と「スタンガースン」家の森番「緑服の男」の関係が、読者を真実から遠ざける効果を出していました。 こういう、直接的に犯人捜索につながらない伏線も、巧く使ってある感じがしましたね。 やや冗長な文体が気になりましたが、まぁ全体的には愉しめたと思います。 個人的には、同時期・同ジャンルのフランス作家では「モーリス・ルブラン」の方が好みですね。

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2022/03/16

大変複雑な密室の事件。 どこでガストン・ルルのことを知ったかは忘れました。 とても複雑ですが種はあちこちに撒かれていました。 それに気付けないほど巧妙に仕掛けられています。全て後でわかることなのですが。 ホームズのように書き手がいる形式です。 続編を匂わせるような終わり方も気にな...

大変複雑な密室の事件。 どこでガストン・ルルのことを知ったかは忘れました。 とても複雑ですが種はあちこちに撒かれていました。 それに気付けないほど巧妙に仕掛けられています。全て後でわかることなのですが。 ホームズのように書き手がいる形式です。 続編を匂わせるような終わり方も気になる。 黒衣婦人の香りも読みたくなりました。

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2021/02/14

名作とされているけれど自分にはピンと来なかった。種明かしされた内容が不満だったというだけの理由。 実際に読んだのは講談社のもの。表紙が印象的だった。

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2019/09/12

古典名作とみんな褒め過ぎじゃなかろか。 トリックネタバレは超強引だし、 被害者が死ぬほど内緒にしていたかった犯人との関係も、 死ぬ死ぬ言うほどじゃないんじゃね、と思えるし 何より主人公が、犯人はわかったわかったと言いつつ 全然わかってねー。 話引っ張りすぎ。 全体的に、スッキ...

古典名作とみんな褒め過ぎじゃなかろか。 トリックネタバレは超強引だし、 被害者が死ぬほど内緒にしていたかった犯人との関係も、 死ぬ死ぬ言うほどじゃないんじゃね、と思えるし 何より主人公が、犯人はわかったわかったと言いつつ 全然わかってねー。 話引っ張りすぎ。 全体的に、スッキリしない結果で、読後ポカーンとしてしまった。 シャーロック・ホームズとか明智小五郎が数段優秀。

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2019/03/20

犯人は少々目星がつくし、トリックも明かされてみればなーんだと言うもの、なのだがルールタビーユのキャラ、探偵2人の対決の構図含め流石グイグイ読ませる。 刊行当時に与えた影響は計り知れないし、今読んでもやはり傑作である。

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2019/01/12

『まだらの紐』『モルグ街』に並んで有名な密室トリックの古典 分類するとネタを割るのでミステリファンのひとは大変だ ミステリファンでないひと的にはなるほどクラシックで面白かった

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2017/10/02

没後90年を迎へたガストン・ルルー。良く知られてゐる作品といへば、『オペラ座の怪人』、そしてこの『黄色い部屋の謎』でせうか。邦訳によつては『黄色い部屋の秘密』となつてゐるものもあるやうです。 冒頭の紹介文では― 通称ぶな屋敷と呼ばれるスタンガースン博士邸の「黄色い部屋」で、奇々...

没後90年を迎へたガストン・ルルー。良く知られてゐる作品といへば、『オペラ座の怪人』、そしてこの『黄色い部屋の謎』でせうか。邦訳によつては『黄色い部屋の秘密』となつてゐるものもあるやうです。 冒頭の紹介文では― 通称ぶな屋敷と呼ばれるスタンガースン博士邸の「黄色い部屋」で、奇々怪々な事件が突発した。内部から完全に密閉された部屋の中から令嬢の悲鳴が聞こえ、救援にかけつけた一同がドアをこわしてとび込んだ時、血の海の中には令嬢が倒れているだけ―犯人は空中に消えてしまったのか、その姿はどこにも見あたらなかった。この驚くべき密室の秘密ととりくむのは、若冠(ママ)十八歳の新聞記者ルールタビーユ。密室犯罪と意外なる犯人に二大トリックを有する本編は、フランス本格派を代表する傑作として、世界ベスト・テンの上位に選ばれる名作中の名作。 となつてゐます。いやあ、面白さうだ。 語り手はサンクレールなる弁護士。彼の若き友人で《エポック》紙の記者・ルールタビーユの活躍を我々に報告してくれます。若さゆゑの自信過剰、生意気さも持ち合はせ、人間臭い面も表現されてゐます。しかし相棒の筈のサンクレールを少々莫迦扱ひしてゐるフシもあります。 彼と対峙する関係になるのが、パリ警視庁の敏腕探偵、フレデリック・ラルサン。大フレッドなどと称され、押しも押されもせぬ名探偵との誉れが高い。この二人の推理合戦の様相も見せ、読者の興味を引張ります。 密室トリックの古典的・記念碑的作品と言はれるだけあつて、黄色い部屋の謎の提示から展開、そしてアッと言はせるトリックと真犯人は中中のものであります。 ところで現代ミステリに慣れた人達が「大したことはない」「現在の眼で見たら噴飯もの」などと評する事がございます。それは当然でせう。もし今でも「スゴイ!」が通用する内容なら、その後のミステリ作家たちは一体何をしてゐたのか、といふ事になります。 そもそも今から50年以上前の1965年に書かれた中島河太郎氏の解説で、すでに「やや古色蒼然たる感じがするかもしれない」と指摘されてをります。ここではむしろ、その大時代的な、大仰な言ひ廻しを含めた「古色蒼然」さを愉しむのが正解ではないでせうか。 「ウルトラマン」は今観ても楽しい。今ではありふれたテーマだつたりチヤチな特撮だつたりを丸ごと楽しめるのであります。片岡千恵蔵の「多羅尾伴内」は今でもわくわくする。最後の「七つの顔の男ぢやよ......」「正義と真実の使徒、藤村大造だッ」は、まるで法廷でルールタビーユが勿体ぶつて謎解きをする場面ではありませんか。 ただし謎が謎のまま終つた点は感心しませんな。ルールタビーユが「黒衣婦人の香水」の話を引張るのは、次回作の宣伝と取られても仕方ありません。実際、読んでみたいと思つてしまふではありませんか。 さういふ、罪な点も含めて、古典好きは一読するとよろしい。期待外れでも責任は持ちませんが。 デハまた。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-721.html

Posted byブクログ

2017/08/13

フランスで原子物理学の権威であるスタンガースン博士の娘マチルド・スタンガースンが、密室で襲われます。そして、新聞記者のルールタビーユ青年が、この≪黄色い部屋≫の事件に挑みます。その後も、≪不可思議な廊下≫の事件など、怪事件が続きます。 犯人も、方法も、謎に包まれた事件でしたが、...

フランスで原子物理学の権威であるスタンガースン博士の娘マチルド・スタンガースンが、密室で襲われます。そして、新聞記者のルールタビーユ青年が、この≪黄色い部屋≫の事件に挑みます。その後も、≪不可思議な廊下≫の事件など、怪事件が続きます。 犯人も、方法も、謎に包まれた事件でしたが、ルールタビーユが見事に解決しました。

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2017/11/26

最近、こういうレビューが多いけど… 最初に期待したハードルを越えられなかった、それだけにとどまらず大残念作でした。 事件の謎は魅力的やったんやけど、探偵のキャラも今ひとつ、後出しと思わせぶりが必要以上に多過ぎ(と個人的には思え)て興ざめする、最後に語られる真相(の一部)が強引す...

最近、こういうレビューが多いけど… 最初に期待したハードルを越えられなかった、それだけにとどまらず大残念作でした。 事件の謎は魅力的やったんやけど、探偵のキャラも今ひとつ、後出しと思わせぶりが必要以上に多過ぎ(と個人的には思え)て興ざめする、最後に語られる真相(の一部)が強引すぎて納得いかない、等々。 まあ、最後の部分はそれ自体はこの事件の本筋とは直接関係ないし、ただ作者としては最後のビックリを狙ったのかも知れんけど、「それはないやろ〜」って感じでした。 作中で探偵役のルールタビーユがやたらと気にする「黒衣夫人の香り」 「そんなタイトルの小説あったなぁ」と思ってたら、解説で戸川安宣さんが「"黒衣夫人の香り"が本作の第二部とも呼ぶべき正統な続編で、放ったらかしにされてた謎もすべて回収される」みたいなこと書いておられたんで、読まねばと思ったら現在絶版で踏んだり蹴ったり…というオチまでつきました。 まあ個人的には酷評に近いですが、かの江戸川(大)乱歩を始め、ミステリ界の中では傑作と絶賛する声も高い本作、お読みになられて損はないと思います(笑)

Posted byブクログ