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歴史学と歴史教育の構図 の商品レビュー

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2019/09/28
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歴史教育に携わる、または携わろうとしている人は熟読して損はない本というのが、第一印象。藤岡信勝、加藤公明に対する著者の批判は鋭い。序章であるように、授業研究さかえて授業滅ぶという佐藤学の言葉に導かれつつ、「実践記録」ありきの歴史教育に対する疑義を呈す。右に大きく旋回する藤岡と左に旋回している加藤を見据えながら、中道(やや左より?)の立場で議論を組み立てていく。著者自身の授業実践である捕虜を殺した兵士、殺さない兵士や軍隊についての研究も配されている。それにしても、歴史教育についての議論はやはり、近現代に重点が置かれやすいのはやむをえないこととはいえ、寂しい気もする。

Posted byブクログ