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予告された殺人の記録・十二の遍歴の物語 の商品レビュー

4.2

19件のお客様レビュー

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2025/09/13

本書は「予告された殺人の記録」と十二の短編がおさめられた一冊となっている。 「自分が殺される日、」から始まる物語は、殺人が起こることが明らかになっているようなものの、なぜ殺されることなったのか、周りの人々は何をして、何を見ていたのか、なぜ誰も殺人を止めることはなかったのか、もしか...

本書は「予告された殺人の記録」と十二の短編がおさめられた一冊となっている。 「自分が殺される日、」から始まる物語は、殺人が起こることが明らかになっているようなものの、なぜ殺されることなったのか、周りの人々は何をして、何を見ていたのか、なぜ誰も殺人を止めることはなかったのか、もしかしたら、最後は殺されないのでは、、と私は思いを巡らしたりして、ミステリー要素も存分に楽しめるが、そのタイトルのとおり、結局殺されるまでの過程を綿密(記録的)に描いていて、一風変わった作品となっている。 解説を読むとガルシア=マルケスがジャーナリストであったこと、ノンフィクションを書くことを目していたことなどが書かれてあり、なるほど、と思うと同時に、カポーティを思い出した。 一緒におさめられている十二の短編は、間に時間が空いたりして、途切れ途切れ読んだが、いまタイトルを見直すと、短編ながら印象深いものが多かったことに気づく。いうなれば、これと並行で読んでいた「なにかが首のまわりに」の短編の記憶を塗りつぶすような圧倒さが正直こちらにあった。「聖女」には腐敗しない娘の遺体を認めてもらうためだけに人生を過ごす父親の底知れぬ信念があり、「電話をかけに来ただけなの」は、なんとも言えない恐ろしさがあり、最後の「雪の上に落ちたお前の血の跡」は、なんでそんなことに、、という不条理が描かれている。 でも、それらは、ほかの短編もだが、決してあり得ないことではなく、もしかしたら自分も同じような状況になり得るかもしれない、そんな人生を送っている人が現実にいるかもしれない、といった感覚を静かに起こさせるもので、人それぞれの運命を考えてしまう。

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2025/01/18

書評がなければ読まなかった本。 こういうのはなんてジャンル何だろう。 雰囲気は良かった。 海外の小説な感じ。 短編のほうが良かったかな。

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2022/10/14

目の前で起こっているような現場感。マルケスの醍醐味満喫。もっと血生臭いかと予想してましたが、とにかくマルケスの文章がうまいのでスイスイ読めた。 後半の短編もすごくいい。どれもいい。

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2025/10/07

前半は人間が覚えられなくって、あけすけな行動に慣れなくって読む手が進まなかった。 ただ話が進むにつれてなんだこれは。 名誉殺人、名誉殺人を犯す者の名誉を守るために噤まれる口、他者への潜在的な区別と脅え、小さな綻びが繋がりブレーキが掛からなくなって転がり落ちていく。 1度目の死...

前半は人間が覚えられなくって、あけすけな行動に慣れなくって読む手が進まなかった。 ただ話が進むにつれてなんだこれは。 名誉殺人、名誉殺人を犯す者の名誉を守るために噤まれる口、他者への潜在的な区別と脅え、小さな綻びが繋がりブレーキが掛からなくなって転がり落ちていく。 1度目の死に様、2度目の殺され方の描写が鮮明すぎて鳥肌が立つ。 絶対にもう一度読む、評価は二度目に改めたい。 (途中でほのかに太宰さん宅のかず子/斜陽 の匂いがして、一瞬で別物になる。この本を読んで、かず子が没落貴族として完璧な人格であったというスタンディングオベーションが起こった)

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2021/08/29

ラテンアメリカ文学。 短編はトスカーナやそれ以外の地域もでてくる。 血生臭く、怪しげで想像を超えた世界に誘われる。 『聖女』の不思議さ。 予告されたはもう一度再読しよう。

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2016/11/18

百年の孤独。。。そのタイトルの重さにびびり、読みたいという気持ちもありつつ、そのままにしていた作家であるガルシア=マルケス。 意外と最近の人だった。 そして、意外に翻訳がいいのか、さらりとして軽快なタッチで読めた。 タイトル作は、推理小説になるのかな?コロンボ式に、犯人が分かっ...

百年の孤独。。。そのタイトルの重さにびびり、読みたいという気持ちもありつつ、そのままにしていた作家であるガルシア=マルケス。 意外と最近の人だった。 そして、意外に翻訳がいいのか、さらりとして軽快なタッチで読めた。 タイトル作は、推理小説になるのかな?コロンボ式に、犯人が分かっていて、その動機も過程で明らかになるけれど、なんと真実がはっきりしないし、主人公の不思議な設定もそのまま。 普通の推理小説なら、明らかになることが明らかにならず、解いていくはずの謎が最初から明らかであるという設定は、意外にもどうなるの?どうなるの?と結果が分かっているはずなのに、結構ワクワクした。

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2014/06/12

表題作「予告された殺人記録」は傑作だと有名だから読んでみた。良かったです。 花嫁を穢したの誰よ?が気になってしまいましたが、見るところ間違えました。 殺人が堂々と予告されながら、誰も止めることができなかった所に目を向けるんですね。 そうなっても、なんの疑いもないなと失望とまではい...

表題作「予告された殺人記録」は傑作だと有名だから読んでみた。良かったです。 花嫁を穢したの誰よ?が気になってしまいましたが、見るところ間違えました。 殺人が堂々と予告されながら、誰も止めることができなかった所に目を向けるんですね。 そうなっても、なんの疑いもないなと失望とまではいかないけど、何か堕ちた気分になりました。

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2014/05/25

「予告された殺人の記録」 めくるめく読書体験。読んでいて、目が物語を追いかけている感覚になった。体が引っ張られる。耳が街の喧騒を聞く。そこここに人が。まるで自分が作中人物の一人になったよう。 生々しい情報量に圧倒されるも、全く読みにくさはなく、物語はとてもスムーズに進む。時間は前...

「予告された殺人の記録」 めくるめく読書体験。読んでいて、目が物語を追いかけている感覚になった。体が引っ張られる。耳が街の喧騒を聞く。そこここに人が。まるで自分が作中人物の一人になったよう。 生々しい情報量に圧倒されるも、全く読みにくさはなく、物語はとてもスムーズに進む。時間は前後し、人は入り乱れるが、事件そのものは驚くほどブレない。ただ、誰もが導かれるようにその事件へと突き進んでたどり着く、そういう印象である。 これがマジックリアリズムというものか、と思った。すごい体験だ。 「十二の遍歴の物語」 「予告~」に圧倒されたため、どうもこちらの印象は薄い。登場人物の造形がきれいすぎるというか……あまりリアリティを感じられないものが多かった。

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2014/01/07

なんだろう、マルケスの作品では何かしら鮮烈な出来事(死ネタ多し)が起こることが多いけれど、それが暴力的な勢いで迫ってくるのではなくて、不思議なゆったりとした雰囲気に包まれている。 非現実的なようでいて、空気感や匂いが感じられるようでもあり、 美しいとさえ思える瞬間もあるが、 小さ...

なんだろう、マルケスの作品では何かしら鮮烈な出来事(死ネタ多し)が起こることが多いけれど、それが暴力的な勢いで迫ってくるのではなくて、不思議なゆったりとした雰囲気に包まれている。 非現実的なようでいて、空気感や匂いが感じられるようでもあり、 美しいとさえ思える瞬間もあるが、 小さな子供のような下劣なジョークも混じる。 私などではつかみどころがない、 しかし好きなのである。 不思議。 相変わらずタイトルが魅力的。

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2013/07/06

なぜ殺人が起こったのか、結局それは誰にもわからない。狭いコミュニティの中に異分子が入り、歯車がずれ始めたことによって危ういバランスで保たれていたものが一気に崩れ去る様が、ユーモアと不思議さと色彩を持って描かれている。

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