隠蔽捜査 の商品レビュー
2015.10.15 警察官僚 竜崎シリーズ1作目 少年犯罪加害者の連続殺人 息子の不祥事 幼馴染みとの確執 隠蔽 官僚の矜持 決断
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今どきここまで頑固で、真面目な人がいるのか。 ストーリーは簡単だが、惹きつけるものがあり、サクサク読めた。
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知り合ひの甘木さん(内田百閒ふう表記)お薦めの作家といふことで、初めて今野敏さんの作品を読んでみました。本屋へ行くと、実に多くの著作がありますね。何を選んだら良いのか分からぬので、「警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作」との惹句に導かれて、『隠蔽捜査』を手に取つた次第...
知り合ひの甘木さん(内田百閒ふう表記)お薦めの作家といふことで、初めて今野敏さんの作品を読んでみました。本屋へ行くと、実に多くの著作がありますね。何を選んだら良いのか分からぬので、「警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作」との惹句に導かれて、『隠蔽捜査』を手に取つた次第です。隠蔽。良い響きであります。 主人公の竜崎伸也といふ人は、警察庁の官房長官。キャリアであります。仕事は出来るが、原理原則を重要視するあまりの融通の利かぬ性格ゆゑに、変人扱ひされ周辺とはイザコザが絶へません。 家庭でも同様であります。家の事は女房の仕事。俺は天下国家の為に尽くす、選ばれた人間なのだ。明治時代の人間が現代にタイムスリップした訳でもありますまいに。 せつかく有名私大の入試に合格した長男に対し、東大以外は大学に非ずと諭し入学させず、東大受験のため浪人させたり。今は理解できないだらうが、今に俺に感謝する時がくる、うん。なんてね。しかし合格しても入学させぬ大学受験を容認させたのは不可解ですな。 娘が元上司の息子との縁談について悩んでゐます。断つたらお父さんに迷惑がかかるんぢやないかしら。「(彼と結婚したら)お父さんにとって都合がいいんでしょう?」と娘に聞かれ、普通なら「お父さんのことは気にするな」とでも言ひさうなものなのに、「たしかに都合はいいな」と言ひ放つ。全く他意が無いだけに始末が悪いのです。 さて、足立区で殺人事件が発生しましたが、マスコミ対応すべき竜崎には報告が上つてきませんでした。竜崎は激怒し、警視庁の刑事部長・伊丹俊太郎を呼び出し情報を得ます。伊丹は竜崎の幼馴染で、周囲からは「親友」「名コンビ」と目されてゐるのですが、竜崎自身はまつたくそんな意識はなく、小学生時代に伊丹(の取り巻き)からいぢめに遭つてゐた苦い思ひ出しかありません。 その殺人事件の被疑者は暴力団員で前科がありました。続いて、さいたま市内でも殺人事件が起きます。これは足立の件と関連があるぞ。被疑者たちには共通の過去があり、次々と新たな事実が露見します。どうやら、少年犯罪に関はる問題が潜んでゐるやうです。そして、警察にとつて、最悪の事実が...... あくまで隠蔽し、もみ消す方針に一人敢然と挑むのが、当然我らが竜崎であります。奴らは危機管理のイロハが分かつてゐない。これは、日本の警察組織全体を揺るがす問題なのに、認識が甘すぎる...... 犯人を特定するきつかけが、余りに単純で一寸拍子抜けするところもありますが、トリックを見世物にする話ではないので、それはまあいいでせう。竜崎伸也といふ、過去には中中類のない魅力的な人物を主人公とすることで、斬新な読後感を与へてゐます。 通常なら、竜崎みたいな四角四面な朴念仁は、小説やドラマでは敵役、嫌味な奴として登場することが多いと存じますが、ここまで強烈なキャラクタアを持つた主役に据える設定は、確かに目新しい。この『隠蔽捜査』はシリーズ化されて、続篇も次々と出てゐるやうですので、ぜひ読んでみようと思はせます。 しかし実際に竜崎みたいな人が身近にゐたら、やはり迷惑でせうね...... http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-581.html
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ストーリーは、それ程でもないが、変人警察官僚である主人公、 竜崎のキャラが立っている小説。Amazonで書評が高かったので図書館で借りた本。 正しい判断と言うのは、中々難しいものだと思った。 好評でシリーズ化されているらしいので続編も読みたい。
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原理原則を貫く唐変木の竜崎がいい。人の気持ちを考えないで理性だけで生きるのは「相棒」の杉下右京にも似ているかな。人情派の相棒である幼馴染の刑事部長もいい味を出している。
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ただの警察小説かと思い油断していた。 誰でも自分の今の地位を守りたいと思うはずた。それを断ち切って正しいことを行う勇気を持つということ。 素晴らしい小説でした。
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キャリア警察官僚、竜崎伸也の1作目。 吉川栄治文学新人賞受賞作。 先に4つ目の作品を読んでシリーズを読みたいと思って読み始めましたが、最初はちょっと入り込めなかったかも。 嫌味な官僚って感じで。でも、次第に竜崎の個性が鮮やかになっていくので後半に行くにつれておもしろくなりました...
キャリア警察官僚、竜崎伸也の1作目。 吉川栄治文学新人賞受賞作。 先に4つ目の作品を読んでシリーズを読みたいと思って読み始めましたが、最初はちょっと入り込めなかったかも。 嫌味な官僚って感じで。でも、次第に竜崎の個性が鮮やかになっていくので後半に行くにつれておもしろくなりました。
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2015年3月25日読了『隠蔽捜査』今野敏著 評価B-B+ 先日読んだ隠蔽捜査5.5 自覚の前の作品。 この作品では、東大卒業後警察畑のバリバリのエリート官僚が、出世街道を驀進する中、現役警察官が連続殺人事件を起こした事から、その対応をめぐって、警察庁内の権力闘争が起こる。 ...
2015年3月25日読了『隠蔽捜査』今野敏著 評価B-B+ 先日読んだ隠蔽捜査5.5 自覚の前の作品。 この作品では、東大卒業後警察畑のバリバリのエリート官僚が、出世街道を驀進する中、現役警察官が連続殺人事件を起こした事から、その対応をめぐって、警察庁内の権力闘争が起こる。 そしてその対応では自分の正しいと信じることを突き通す主人公。同時に思いもよらぬところから、自分の家族の生活が崩れてしまうかもしれないことを実感する主人公。その間に悩むが結局は筋を通す道を選ぶ。 それまでのエリート意識丸出しのイヤな奴が、一皮も二皮もむけて、人間として大きく成長する過程を描く。 最初は何て嫌な奴だったんだと読み始めましたが、先に第二作を先に読んでしまったので、なぜこいつが第二作では肝のすわった署長になったのかに興味は移った。そして、納得ができた 順番を違えて読むことも悪くないなと感じた次第です。
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取引きや板挟み・葛藤・苦しみなど緊迫感あっておもしろかった。 「64」を軽くした感じの警察小説。 主人公は変わった価値観の持ち主だけどいい人。
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結構面白かった。警察小説ではあるけど、竜崎家の話も面白い。 竜崎のような頭の堅い官僚は嫌ーいと思っていたけど、読み進めてるうちに、竜崎は官僚の中でまともな方なのかも?と変わってきた。冴子の存在が大きい。こんな女性になりたい。 子どもが犯罪に手を染めたとき、自分が親だったらどうするだろう。子どもを擁護しようとする親が多いのではなかろうか。自首させ、罪を認めさせ、罰を受けさせるという決断は、親としてもキツイと思う。さらに自分のポジション問題が絡む。世間体もある。それでも親として正しいことをした竜崎は素晴らしい。 シリーズ化されてるみたいなので、読んでみようかな。その後の竜崎を知りたい。
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