アンネの日記 完全版 の商品レビュー
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まず、驚いた。 私の中のアンネは朗らかで人に感情をぶつけられないから日記を書くような優しい子のイメージだったから読んだ後の、イメージを覆された気持ちが新鮮でとてもよかった
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久々に読み応えがある本に出会えたと感じます。 「アンネの日記」は私の記憶が正しければ、中学校の授業で少し内容を抜粋した日記のみ読んだ覚えがあります。 ただそれだけの知識だったので、もう一度読んでみようと思い手を伸ばしたのですが… 翻訳の際にあまり手を加えていない「完全版」を選ん...
久々に読み応えがある本に出会えたと感じます。 「アンネの日記」は私の記憶が正しければ、中学校の授業で少し内容を抜粋した日記のみ読んだ覚えがあります。 ただそれだけの知識だったので、もう一度読んでみようと思い手を伸ばしたのですが… 翻訳の際にあまり手を加えていない「完全版」を選んで読んだのは、アンネという少女を深く知る上で正解だったと思います。 完全版ではその年ごろに感じる性への関心やペーターへの恋心、親への過剰な反発と自我の目覚めなどが、日を増す事に大人になるアンネの成長とともに余すことなく克明に描かれています。 そう考えるとこの「完全版」を読むに当たっての年齢対象は高校生以上が適しているように思われる。 こうやって日記を読み返してみると、アンネ・フランクという少女は大変に利発で聡明な考え方を持っている少女だと改めて感じさせられます。 日記の後半から徐々にナチスの影に追い詰められ苦境な生活を強いられても、絶えず明るく努め、時に憂い、もう1人のアンネ(キティ)に日記を書き続ける彼女。 それは決して楽観的な少女だったからではなく、明日への希望に強い思いを寄せる芯の強い女性であることが日記で伺える。 個人的に14歳頃の日記の中で、母親への反発を強く感じているアンネが印象的です。 彼女の孤独さと、ただ母親に私を認めて欲しいんだと感じる自我の目覚めは、誰しも経験したことがあるように思える。 最後の日記に近づくにつれアンネはたくさんの葛藤を乗り越え恋を知り、家族の大切を尊び同胞の未来を誰よりも案じながら成長する。 彼女の成長を読者は感じられるからこそ、最後の日記に近づく度に胸が痛み、収容所で亡くなったアンネの無念さが忘れられない。 アンネの日記の中で強く印象に残った言葉(1944年2月23日、水曜日) 「どんな富も失われることがあります。けれども、心の幸福は、いっときおおいかくされることはあっても、いつかはきっとよみがえってくるはずです。生きているかぎりは…きっと。」 この時に度重なる苦難や自分が死する未来を感じつつも、明日への希望へ強く持つアンネに胸が打たれました。 まだこの時14歳だったというのだから、彼女の聡明さが伺える文章だと私は思います。
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普通に日記です。思春期の少女の普通の日記。状態こそ異常ですが、異常下の中で普通の日々が続きます。普通に食べて寝て生活をして。時にぶつかって。愚痴って。トキメいて。それをつらつらと日記に綴って。そんな日々が、しかし、唐突に終わってしまうんです。余りに呆気なくて「え?これで終わり?」...
普通に日記です。思春期の少女の普通の日記。状態こそ異常ですが、異常下の中で普通の日々が続きます。普通に食べて寝て生活をして。時にぶつかって。愚痴って。トキメいて。それをつらつらと日記に綴って。そんな日々が、しかし、唐突に終わってしまうんです。余りに呆気なくて「え?これで終わり?」と思ってしまう。でも、続きを書いてくれる人はもう居ないんですよね。それを知って、やるせない気持ちになりました
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今更ですが、完全版読破。 第二次世界大戦時代の話は、スペイン史を勉強するようになってから興味を持つようになったので、とても知識が浅いのですが。 特殊な環境下の中、成長して行く思春期の女子。性的な興味もあれば、親に反抗してみたりもする。でも、閉ざされた世界の中では、彼女の知識欲...
今更ですが、完全版読破。 第二次世界大戦時代の話は、スペイン史を勉強するようになってから興味を持つようになったので、とても知識が浅いのですが。 特殊な環境下の中、成長して行く思春期の女子。性的な興味もあれば、親に反抗してみたりもする。でも、閉ざされた世界の中では、彼女の知識欲を満たすことは出来なかったろうなぁ。 歴史的バックグラウンドや、環境下はあまりに違うにしろ、いつの時代も、この年頃の女の子の自意識過剰ぶりと、好奇心は変わらないし、自己表現欲が溢れかえる年頃なのだねーと思う。
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アンネ・フランク。 彼女の洞察力と文章力、そして、人生に対する姿勢と考察は、 隠れ家の中でもとどまることなく深みを増し、生き続けた。 “私は、どんな不幸の中にも、つねに美しいものが残っているということを発見しました” そう書き記した彼女の強さ、尊さが、胸に響いて、忘れられない。
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最初のクラスメイト紹介で、ある子については、 いわば人間のクズですって書かれていて笑った(笑 しかし女の子は、みんなアンネのような思春期を送っているのか? だとしたら、すごく驚く。だってこんなに頭がフル回転してるのだから。 中高時代の俺は、頭なんてヘディングぐらいにしか...
最初のクラスメイト紹介で、ある子については、 いわば人間のクズですって書かれていて笑った(笑 しかし女の子は、みんなアンネのような思春期を送っているのか? だとしたら、すごく驚く。だってこんなに頭がフル回転してるのだから。 中高時代の俺は、頭なんてヘディングぐらいにしか使ってこなかったのに。 女の子はみんなこうなのか?そうなら尊敬する。 しかし、アンネって純粋さという可愛らしさと賢さを兼ね備えてるなあ。 俺の好きなタイプ。(誰もそんなこと聞いてない) でも、俺と同じような考え方を持っている感じがする。 自分のことは自分で決めて、全ての結果は自分の責任である的な考え方。 やっぱり、愛って言うのはこの世の中で最も美しいものなのか。 『夜と霧』の作者もそれを極限状態で悟っていたし。 結末について、考える。 アンネの未来を奪う権利を誰が持っているのだろう? 誰だってアンネの夢や幸福を奪う権利はなかったはず。 何人たりとも、誰かの夢や希望を奪う権利なんて絶対にない。 (それが誰かの犠牲の上で成り立ったものだとしたら話は別だが) そして、あとがきを読んで、気付かされた。 ナチスドイツを非難していたが、日本は紛れもなくナチスドイツの同盟国だ。 日独伊三国同盟は知っているけど、同盟国だったと書かれると、他人事ではないと切に感じた。 この尊い犠牲を教訓とし、日本はこれからも戦争に絶対に加担してはいけない。 平和のためのみ日本は加担すべきだ。地球に人間が存続する限り、戦争に反対し続けなければならない。 そのためには、自国の力を蓄えるべきである。どの国からも依存せず借りを作らない国にするべきだ。 そして、堂々と主張する。どんな理由があろうとも戦争は起こしてはならない絶対悪であると。
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再読。一歩も外に出られない状況だったことを改めて思いだした。日記のアンネは生き生きと明るくて、読んだあとはそんなことを忘れてしまっていたぐらい。彼女の自己対話の能力はすごい。
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(「MARC」データベースより) ハリウッドスターになりたかった。恋もしたかった。性にもちょっぴり興味があった。本当は意地悪な子なんだって知ってほしかった。オリジナルの日記から復元された完全版。 小学生の頃に読んで、それからもう一度読み返してみて、わずか10代にしてこんなにすて...
(「MARC」データベースより) ハリウッドスターになりたかった。恋もしたかった。性にもちょっぴり興味があった。本当は意地悪な子なんだって知ってほしかった。オリジナルの日記から復元された完全版。 小学生の頃に読んで、それからもう一度読み返してみて、わずか10代にしてこんなにすてきな文章が書ける少女だったのかと驚きました。隠れ家の中という特殊な生活の中で、彼女が感じていた色々なこと・・・。同じような普通の女の子だったんだなぁと共感できたり、すごく大人だな・・・と感じたり。
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思春期さなかの10代の女の子が綴る、かの有名な『アンネの日記』。 ユダヤ人迫害を逃れるため、隠れ家でひっそりと暮らす彼女の息遣いが事細かく記されています。 この「完全版」は一切が省かれていないため、性に関する記事等も含まれてますがそれも貴重な「少女ならではの記録、関心」であり、こ...
思春期さなかの10代の女の子が綴る、かの有名な『アンネの日記』。 ユダヤ人迫害を逃れるため、隠れ家でひっそりと暮らす彼女の息遣いが事細かく記されています。 この「完全版」は一切が省かれていないため、性に関する記事等も含まれてますがそれも貴重な「少女ならではの記録、関心」であり、この本ならではの視点が見出されます。 平凡な女の子の何気ない日常、戦争に対する「自分の意見」、にじりよる時代の暗雲。 決して目を反らしてはならない、過去の真実を考えさせられる一冊です。
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14才、15才の多感な少女の日常。自分を強く持ち、いつも前向きにとらえる考え方な、アンネの境遇を考えると、私には出来るかどうか疑問です。完全版読もうと思ってましたが、やっと叶いました。ユダヤ人についてもっと知りたいと思いました。
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