回転木馬のデッド・ヒート の商品レビュー
これは不思議なジャンルの文学だ。 筆者が前書き「回転木馬のデッド・ヒート」で語っているように、これは純粋なフィクション(事実)でもノンフィクション(小説)でもない。 僕が小説を書こうとするとき、僕はあらゆる現実的なマテリアルを大きな鍋にいっしょくたに放りこんで原形が認められなく...
これは不思議なジャンルの文学だ。 筆者が前書き「回転木馬のデッド・ヒート」で語っているように、これは純粋なフィクション(事実)でもノンフィクション(小説)でもない。 僕が小説を書こうとするとき、僕はあらゆる現実的なマテリアルを大きな鍋にいっしょくたに放りこんで原形が認められなくなるまでに溶解し、しかるのちにそれを適当なかたちにちぎって使用する。小説というのは多かれ少なかれそういうものである。 筆者は小説についてそう語っている。 この本に納められた文章は、そうした過程で使われずに心の中に溜まっていた「おり」を文章に移しかえた「スケッチ」なのだという。 この本はそのようなスケッチの集まりなのだ。 確かに、筆者も言っているとおり、小説のように起承転結のない話や不自然な部分もある。 しかしそれは「スケッチ」だからであり、心に残るものも小説とはまた違う感覚である。 http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-408.html
Posted by
これは多分始めて読んだ気がする。 面白かったけれど、本当に不思議な話だ。これと言って特にこれがいいって言う感じではなかったけれど、相変わらず読みやすい。
Posted by
春樹さんが見聞きした実話のエッセイ。 実話ってあまり面白くなかったけど、これは面白かったです。 事実だから、種明かし的なのがなくて答えをにおわしてくれませんが、想像するのが面白いです。
Posted by
小説ではなく事実を雰囲気を壊さないよううに書かれた文章(スケッチ)。事実であるがため奇妙な感じを受けるところもあった。
Posted by
著者が聞いた話を小説にしたもの。いろんな人ちょっと不思議な話しが書かれてている。村上春樹の本の中でも読みやすいな。
Posted by
「野球場」の話が面白い。春樹氏が個性的だからこそ、こういう実話を聞かされるのではないかと、しみじみ思う。?
Posted by
村上春樹曰く、「実際に出会った人々から聞いた話を出来る限りフィルターを通さずに文章にした」とのこと。 俺は絵画に描かれた紳士の話が好きでした。
Posted by
旅行記:旅には文庫 http://ameblo.jp/pippu-t-takenoki/entry-10002776154.html
Posted by
他人話を文章にしているというもので新鮮な感じでした。でも凄く面白かったです。どの話も良かったけど『今は亡き女王のための』が印象的でした。『雨やどり』も不思議だった…単に私は女性の話が好きなんだろうか?
Posted by
村上春樹の短編集。実際に会った人々の体験や経験に基づいて構成されたものばかりであるところがおもしろい。 「レーダーホーゼン」、「プールサイド」が個人的には良かった。L.Aにて読破
Posted by