落花は枝に還らずとも(上) の商品レビュー
この種の作品は「歴史を題材とした小説」と呼ぶべきものと、「小説の体裁で語られる伝記・歴史」と呼ぶべきものに大雑把に大別出来るような感じがするのだが、本作はどちらかと言えば後者である。秋月悌次郎は幕末の会津家中にあった文官である。その学識や、文才が評価され、“京都守護職”として京都...
この種の作品は「歴史を題材とした小説」と呼ぶべきものと、「小説の体裁で語られる伝記・歴史」と呼ぶべきものに大雑把に大別出来るような感じがするのだが、本作はどちらかと言えば後者である。秋月悌次郎は幕末の会津家中にあった文官である。その学識や、文才が評価され、“京都守護職”として京都で活動した家中に在って、“公用方”として諸藩との交渉、情報収集・分析に当たったことで知られる人物である。彼の活躍、生い立ち、会津を巡る戦いのこと、明治時代に入って教育者となったことなど、波乱に満ちた人生を朗々と綴り切った力作である。
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秋月悌次郎を主人公にした小説。 公用方としての奮闘っぷりが描かれています。 上巻は八月十八日の政変まで。 京都守護職始末記と平行して読むとなんだか嬉しい。
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