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バベル島 の商品レビュー

3.5

32件のお客様レビュー

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2011/08/06

人間が感じる怖さは千差万別だと思うけど、この作者は、一番きくツボをぴたりとあてて、そこをぐりぐり押してくる感じ。怖さ?1,2は『のぞき梅』、『バベル島』

Posted byブクログ

2011/09/07

 若竹七海作品には、よく背筋がぞくりとする恐ろしさが含まれ、描かれている。この本はこれまで単行本未収録だった怪談話めいた物語や、人間の凄まじい狂気など、さまざまな「怖さ」をこれでもかと味わえる、ホラーテイストの短編を1冊にまとめた作品集だ。読んでいるうちに、七海は七海でも、加門七...

 若竹七海作品には、よく背筋がぞくりとする恐ろしさが含まれ、描かれている。この本はこれまで単行本未収録だった怪談話めいた物語や、人間の凄まじい狂気など、さまざまな「怖さ」をこれでもかと味わえる、ホラーテイストの短編を1冊にまとめた作品集だ。読んでいるうちに、七海は七海でも、加門七海かと間違えるほどに、怖い。そして語りが上手い。ミステリだけでなく怖さを描かせても若竹七海は上手いなあと感嘆してしまった。でも本当に怖くて怖いので、夜中には読まない方が賢明かも(汗)。 印象的だったのは「白い顔」「人柱」「上下する地獄」「ステイ」「回天」「招き猫対密室」、そして「バベル島」。怪談実話風の物語もいいけど、ミステリとしても味わえる見せ方にひとひねりある作品のが好きみたいだ。冒頭からはっと息を飲む展開で、小説ならではの「ステイ」が特に強烈だったようで、スイカを食べる夢を見てしまった単純な私です(汗)。スイカ割りというと、この作品を思い出しそう(汗)。祖父の時間と孫の時間が最初と最後で時空を超えて繋がる表題作「バベル島」も構成からして見事だ。答えは最初から読者に提示されているのに、、、。この結末には恐怖、した。 2008年は若竹さんの新作長編が読めますように!   

Posted byブクログ