ワンちゃん の商品レビュー
楊逸の文章は異国に溢れ、和に生きる我々と一線越えている。そこは「熊の敷石」に似た外国ではない。大中華帝国の名残であるまったく庶民的なものなのである。
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中国人作家なだけに名前が若干わかりずらいけどそれでもすんなり読める。 切なさでいっぱいのこの小説、あたしは好きです。
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どちらも悲しい話だった。もちろん中国から日本に渡る人、特に女性の中にはもっとキツい、悲惨な状況にいる人も、そんな世界とは無縁の幸せにいる人もいるんだろうし、そういう意味では、日本人と変わらない、日常的な悲しさの範囲なのかもしれない。けれど、淡々とした語り口に大陸のたくましさやおお...
どちらも悲しい話だった。もちろん中国から日本に渡る人、特に女性の中にはもっとキツい、悲惨な状況にいる人も、そんな世界とは無縁の幸せにいる人もいるんだろうし、そういう意味では、日本人と変わらない、日常的な悲しさの範囲なのかもしれない。けれど、淡々とした語り口に大陸のたくましさやおおらかさを感じる。ワンちゃんが、姑が亡くなったら日本にいる意味がないと感じる、その本末転倒ぶりというか、に、人生ってそういうもんだよなと思ったりした。心象描写がより深いのは老処女かな。いろんな意味で怖かった。20110922
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時々主語が分かりにくかったり、文章にぎこちなさがあったりと気になる部分はあるものの、ひきつけられる、力を感じる本でした。特に女性にはぐっとくるところがあるのでは、と思いました。
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てっきり、ワンちゃん=犬、かと思ってました。ワンちゃん=王(ワン)ちゃんなのね。 表題作「ワンちゃん」と「老処女」の二編収録であります。 「ワンちゃん」は、日本にお嫁に来た中国人の女性のことを描いています。言葉も分からない田舎での生活が生々しい。 ワンちゃんは、強い。たくまし...
てっきり、ワンちゃん=犬、かと思ってました。ワンちゃん=王(ワン)ちゃんなのね。 表題作「ワンちゃん」と「老処女」の二編収録であります。 「ワンちゃん」は、日本にお嫁に来た中国人の女性のことを描いています。言葉も分からない田舎での生活が生々しい。 ワンちゃんは、強い。たくましい。 あんなにたくましくならなくちゃいけなかったワンちゃんの人生は波乱万丈で、失礼だけどかなり不幸。真面目に頑張って働きづめてるひとが、要領よくて狡い人に搾取されてるのを見るのはつらい。 義母との関係があったかい。逃げるように辿りついた異国での、血の通った交流にほっとします。 「老処女」こっちのほうが好み。 日本の大学で中国語を教えている中国人独身女性が主人公。 真面目で不器用で、「考えかたが古い」だのなんだの言われて、いつの間にか年くってて・・・ 年増の初恋は、痛々しくて滑稽。見ていられない・・・。 でも、その痛々しさがとてもとても好きなのです。
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もうひとつの「老処女」 の方が面白かった。 こういう痛い人って、身近にいるかも。思い込みの激しい人って、実は幸せだったりするんだけど、年を重ねるとやっぱり痛い人になってゆくのか。
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タイトルの名前が気になって手に取った本。 中国女性の目を通して、異文化を覗き見る事ができる。 ただ、ラストが…。 私は、スッキリする話が好きです。
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すごく感想書きにくい作品だな、というのが最初の印象。 ワンちゃんも老処女も異文化な人。 日本にいるのだけれども、日本的じゃない。 ゆく末がうっすら怖い。
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「ワンちゃん」と「老処女」の短編2編。ワンちゃんは若くして結婚に破れ、ストーカー化した元夫から逃れるため日本人とお見合い結婚をする。日本での生活も幸せとは言えず、中国人女性と日本人男性のお見合いビジネスを始める。日本では姑だけが心の支えであったが、その姑も年老いていく。 「老処女...
「ワンちゃん」と「老処女」の短編2編。ワンちゃんは若くして結婚に破れ、ストーカー化した元夫から逃れるため日本人とお見合い結婚をする。日本での生活も幸せとは言えず、中国人女性と日本人男性のお見合いビジネスを始める。日本では姑だけが心の支えであったが、その姑も年老いていく。 「老処女」は中国の一人っ子政策、男尊女卑の考えのため親の期待に応えようと必死に努力して日本の大学の講師にまでなった女性の物語。女性は25歳、30歳、35歳ときりがいい年齢の時に人生を変えるほどのラッキーなことがあったので、今度の45歳を楽しみにしていた。45歳で絶対結婚したい。親も年をとってきたし。そこに運命の人が現れる。 ヤン・イーの小説はどれも現代の中国人の問題点や考え方がよく表現されていて、とてもおもしろい。この人の小説を読んで初めて中国人のことが身近に感じられた。
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面白かったです。 作者のヤン・イーさんの実体験というわけではないので どこまで本当のことかはわからないけれど、 まあこういう世界もあるのだということで。 ヤン・イーさんの講演会にも行きましたが とても優しくていい人でした。 でも個人的にはワンちゃんよりも、 老処女の方が面白かった...
面白かったです。 作者のヤン・イーさんの実体験というわけではないので どこまで本当のことかはわからないけれど、 まあこういう世界もあるのだということで。 ヤン・イーさんの講演会にも行きましたが とても優しくていい人でした。 でも個人的にはワンちゃんよりも、 老処女の方が面白かったかな。
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