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おカネで世界を変える30の方法 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2011/08/20

資本主義が栄えるのは「複利」のお蔭だとか、「複利は人間が成し得た最大の発明だと」アインシュタインが言ったと、聞いたことがありました。 確かに、この100年程度で経済がこれほどまで大きくなったのは複利制度や銀行の信用制度にあったと思います。ただし、いままでにバブルが何度も発生し...

資本主義が栄えるのは「複利」のお蔭だとか、「複利は人間が成し得た最大の発明だと」アインシュタインが言ったと、聞いたことがありました。 確かに、この100年程度で経済がこれほどまで大きくなったのは複利制度や銀行の信用制度にあったと思います。ただし、いままでにバブルが何度も発生して破たんしているように、今のシステムを運用し続けて果たして良いのか疑問になることがあります。 一時「地域通貨」というものが流行り、個人的にはなかなか良い制度だと思ってはいたのですが期待されたほど広まっていないようです。この本ではそれらについても触れられていて興味を持ちました。 この本の著者である田中氏は、資本主義の原点である複利という考え方をしない「単利」でお金を貸し出すNPO銀行を立ち上げ、現在まで順調に運営しているそうです。 1ドルがとうとう75円になり、ドルの凋落も本格的になってきましたが、既存システムが揺らいでいる中で、新しい動きが始まっているような気がしました。今後とも興味を持ち続けたいです。 以下は気になったポイントです。 ・郵便貯金の資産合計:154兆円のうち、約80%が国債購入に当てられている(p15) ・IMFや先進国からの資金援助は、利子つきで(相手国通貨で)返済する必要がある、ODAはダム建設資金を貸し付けているが、工事の請負先、資材発注先を日本のゼネコンに限定(p18) ・100円ショップが栄えて生じる問題の本質は、流通業が、ものの売れ行き(需要)に伴うリスクや、労働者の雇用に伴う社会的なコストを負担しない、という仕組みにある(p23) ・IMFによれば、1975~97年の22年間に世界各地で158件の通貨危機が発生した、90年代だけでも欧州通貨制度(EMS)への攻撃(1992-93)、メキシコ危機(94-95)、アジア通貨危機(97-98)、ロシア危機(98)、トルコ、アルゼンチン、南アフリカ、ブラジル(99-02)である(p30) ・お金の中央主権になると地域をダメにしてしまうが、それを防ぐには、地域のお金がそのまま地域で回る仕組みが必要(p43) ・NPOバンクの特徴のひとつは、融資先の情報をウェブや会報を通して公開している、これにより出資者と融資先との顔の見える関係づくりを心掛けている(p44) ・世界で取引される「おカネ」の価値の合計は2005年で「300兆ドル」、一方で「おカネ」の元となる「労働」の価値(目安としてGDP)は、10分の1の「30兆ドル」、この差が信用創造機能になる(p51) ・経済が複利でしか回らない理由は、金利と配当というシステムがカギを握っている(p55) ・利子や配当の要求が小さい社会を再構築するには、いったん規制緩和したものを再規制化すること、郊外型の大規模店舗の再規制化は効果を上げている、正社員とパート労働者の給料格差の是正、社会保障制度の見直しをすべき(p57) ・地域通貨は、だれかがだれかに世話になったことに始まる=借金をすること、によって通貨ができる、つまり、だれかが借金をしないと通貨が流通しない。しかし地域通貨は、地域から生産物が奪われるだけのような地域を、地域通貨によって内側の経済循環を実現することができる(p73、134) ・金細工商人が、こっそり自分で勝手につくった「預り証」を人に貸した詐欺行為が銀行の始まりで、これが「信用創造効果」である(p75) ・労働証明書と呼ばれる独自の地域通貨は月ごとに1%価値が減っていくお金であったが、10シリングの労働証明書が月に12回も流通した(p79) ・生産性向上分をすべて余暇時間の増加に会えることが出きれば、1日3時間か、週休5日制でも衣食住に満ちた生活ができるはず(p83) ・途上国の貧しい生産者には、蓄えがなく他の作物に転換する余裕もなく転職もできない、作物の価格が半分に暴落したら、収入を維持するために2倍作らざるを得ないのが実態(p89) ・農家が農協に販売するときの値段は、私たちが小売店で購入するときの価格の8分の1と言われている、消費者が農家にお金を貸し付けて、農産物で返済してもらう形は良いかもしれない(p101) 2011/8/20作成

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2010/11/10

お金の「存在」について 気づいたことが大きい それと、人がエネルギーを注ぐべきことがなんなのか? 今、人間はお金中心に活動していることがむなしくなった 反面、お金を得なければ、娘を幼稚園にやることもできないし、家賃をはらうこともできない もう抜けられないかもしれないとこ...

お金の「存在」について 気づいたことが大きい それと、人がエネルギーを注ぐべきことがなんなのか? 今、人間はお金中心に活動していることがむなしくなった 反面、お金を得なければ、娘を幼稚園にやることもできないし、家賃をはらうこともできない もう抜けられないかもしれないところから、どう生きていけばいいか 考え始めました

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2010/07/10

郵便局や銀行に預けたお金の用途、オール電化住宅と原子力発電所の関係、商品価格には利子25%分が含まれているなどの話が興味深かった。同じ出版社の他の本も読んでみたい。

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2009/10/07

ちょっと興味があったので、読んだ。 何も考えずに銀行や郵便局にお金を預けているけれど、その預けたお金がどう使われているのか、今まで考えたことがなかった。 これを機会に、お金のことをもっと考えてみようと思った。 本当の豊かさは何か、を考えさせられた。

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2009/10/04

ぶっちゃけ難しくて全部は読んでません。でもところどころ、特にコラムはどれも分かりやすくて、面白い情報で勉強になりました。

Posted byブクログ

2009/10/04

分類=経済・グローバライゼーション。07年12月。ちなみに、お金でないと(ならば)世界が変えられると考えている訳では決してありません。例えばお金の使い方一つをとってもこういうことができる、という意味です。

Posted byブクログ

2009/10/04

戦争反対をいくら叫んでいたとしても、自分の貯金が大手メガバンクに30万あるだけで、年間1000円が戦争のための予算として化けていくって? 桁違いの大企業は、ほぼ、戦争に使う重機や、エネルギーで儲けている。。 平和な社会で、あたりまえの平和な生活をしているだけで、戦争拡大の片棒を担...

戦争反対をいくら叫んでいたとしても、自分の貯金が大手メガバンクに30万あるだけで、年間1000円が戦争のための予算として化けていくって? 桁違いの大企業は、ほぼ、戦争に使う重機や、エネルギーで儲けている。。 平和な社会で、あたりまえの平和な生活をしているだけで、戦争拡大の片棒を担いでいる。 こんな社会に誰がした? 知らない事実でも、実際、事実。。。。。知らないほうが良かった??どちらを選ぶ?

Posted byブクログ