中国に人民元はない の商品レビュー
以前はチャンネル桜でよくお見かけし、面白い話を聴くことができたものだが、最近は出演がなくなってしまったのを残念に思っている。その著者が「中国に○○はない」をキーワードに日本人が知らない、あるいは勘違いしている中国の真の姿を経済的な側面から明らかにする一冊。中国を通常の資本主義国家...
以前はチャンネル桜でよくお見かけし、面白い話を聴くことができたものだが、最近は出演がなくなってしまったのを残念に思っている。その著者が「中国に○○はない」をキーワードに日本人が知らない、あるいは勘違いしている中国の真の姿を経済的な側面から明らかにする一冊。中国を通常の資本主義国家と考えてはならないことが良く分かる。資本主義なら当然あるはずのもののことごとくがないからだ。そしてその背景には一党独裁による人治主義や中国人の人間観と特異な思考回路が存在する。 全30の項目があるのだが、説明が何度も重複して記述されているので、雑誌などの連載分をまとめたものなのだろうか。書名にあたる項目だが要するに中国の通貨は「人民幣」であり「元」というのは金額の単位であって、通貨の名称ではないということ。したがって日本円もUSドルも「元」なのだそうだ。それにしても読んでいくほど中国が特殊な国なのが良く分かる。こういった事情を知らずして中国でビジネスを始めようとすれば、普通の日本人は混乱してしまうのではないか。知らない人間は信用しない、感覚で把握のできない抽象的なものも信じない、借りたものは自分のもの、"公"は敵対概念。中国とビジネスで関わるなら知っておくべきネタがてんこ盛りの本である。
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平成17年12月20日第一刷発行 気になった点を ◆「違いを知らずに、日本の常識や通念を押し付けること」こそ中国リスク。 ◆人民幣と法幣の通貨戦争 ◆「土地所有のない資本主義」が資本主義として完全に機能することを期待するのは共産主義が理想どおりに運行するのを信じると同じくらい冒険である。 ◆「米国債」の見せ金+国家戦略 ◆中国に中国はない ◆IPO+三角合併
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少し文書がくどいですが、中国の方々の物事の考え方の一面を理解する上で勉強になりました。 すべてが当てはまるのかはよくわかりませんが・・・。
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田代秀敏の中国に人民元はないを読みました。中国という国がどのような国なのか、普通の日本人が常識的に考えていることがいかに実態とずれているか、を「中国に?はない」という逆説的な見出しで解説した本でした。例えば、中国では「金を貸すバカ、返すのはもっとバカ」というのが常識である。また、...
田代秀敏の中国に人民元はないを読みました。中国という国がどのような国なのか、普通の日本人が常識的に考えていることがいかに実態とずれているか、を「中国に?はない」という逆説的な見出しで解説した本でした。例えば、中国では「金を貸すバカ、返すのはもっとバカ」というのが常識である。また、土地は全て国有なので国がある地域を収用して開発することになると、そこに住んでいる人たちには抵抗することができない。さらに、手形が不渡りになっても倒産しない、そもそも契約を履行しなければいけないと言う風土が無い。このような差異を解説した後に、「日本と中国が違うこと」が中国リスクではない、「中国に日本の常識や通念を押し付けようとすること」がリスクなのだ、と書かれていました。私もそのうち中国との仕事をしなければならないかもしれないので、肝に銘じておくことにします。
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人民=人民ではなく、人民=共産党、まあ確かにそうだけど。 何度も似たような内容が重複するのが気になった。途中でやめてしまった。
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