本当のうそ の商品レビュー
嘘もバレなければ真実になるとよく耳にする事がありますが、それの様々なパターンといった感じでしょうか。 大人になると、子供の時につく嘘とは違って、誰かを騙したり誤魔化したり、それとは違う意味での嘘が必要になりますね。 自分を偽る嘘。それが本当のうそでしょうか。
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嘘を巡る12の物語。 アイスドール/石田衣良、ジェリー・フィッシュの夜/谷村志保、たわむれ/神崎京介、最初でも最期でもなく/大道珠貴、イヤリング/吉田篤弘、去勢/日向蓬、舌の先で/山本幸久、ダッチオーブン/井上荒野、プロパー・タイム/山之口洋、雨、やみて/橋本紡、母の恋/大島真...
嘘を巡る12の物語。 アイスドール/石田衣良、ジェリー・フィッシュの夜/谷村志保、たわむれ/神崎京介、最初でも最期でもなく/大道珠貴、イヤリング/吉田篤弘、去勢/日向蓬、舌の先で/山本幸久、ダッチオーブン/井上荒野、プロパー・タイム/山之口洋、雨、やみて/橋本紡、母の恋/大島真寿美、赤と透明/甘糟りりこ 初読み作家さんが多かった。 相手を思いやっての嘘が多く、後味の良い話が多い。 でも、一度嘘を吐くと、ずっと吐き通さないといけないし、辻間も合わせないといけないから、できる限り嘘はつかないほうがいいと思う。 神崎京介「たわむれ」自分の欲望を満たす時だけ愛を囁く男、その言葉をそのままに受け取る女の話、毒があって面白かった。 山之口洋「プロパー・タイム」社長令嬢とグルになって社長の座を手に入れようとする男、ラストは爽快。 (図書館)
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人と人との關係を切ったりつないだりするちいさな嘘の物語。 石田衣良『アイスドール』高度自閉症美人の設定は興味深い。だからこそこのくらいの短編では味わいきれないような。もうすこし長いはなしで読んでみたい。 谷村志穂『ジェリー・フィッシュの夜』クラゲがつくる空気感がいいかんじ。 神崎京介『たわむれ』男の勝手と女の無垢の共存が虚しく恐ろしい話。毒のおもしろさ。 大道珠貴『最初でも最後でもなく』老人のお盛ん。独特。 吉田篤弘『イヤリング』相談所に訪れる男女に恋を授ける十文字。スピンオフかと思ったけどちがうのかな。シリーズで読んでみたい。 日向蓬『去勢』幸せな関係に生まれる悪意。なんか、こわい。 山本幸久『舌の先で』愛する親友との関係を嘘によって失うはなし。共感できず。 井上荒野『ダッチオーブン』本気の浮気が終わった旦那、確信を掴んだ妻、覚悟のダッチオーブン。なんて不自由な生き物。 山之口洋『プロパー・タイム』娘のしょうもなさが際立つ。 橋本紡『雨、やみて』幸せな生活にふと感じる空虚と不安、昔の恋人の思い出とでかける深夜のスーパー。毒すぎず優しすぎないバランス良い日常系。 大島真寿美『母の恋』母子家庭の母娘の関係が微笑ましい。からこその嘘の質がなんかより残念である。 甘糟りりこ『赤と透明』ネイリストデビューと5万のデキャンタ。女子っぽいはなし。 それぞれ嘘というテーマにあった作品でまとまったすてきな作品集。でも、あ、これ好きだな。と思うはなしは意外に少なかった印象。
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12人による嘘にまつわる話。 発達障害の彼女との何もかもが本音のやり取りの日々。石田衣良 別れた夫との食事、彼の弱さを垣間見た瞬間。谷村志穂 自分の欲望を満たすだけだった女が吐いた戯言。神崎京介 介護から恋愛に発展した男女の不思議な関係。大道珠貴 偶然を装いながらも互いによって仕組まれた恋。吉田篤弘 正直で人の気持ちを顧みない恋人に抱いた悪意。日向蓬 大好きだった親友、裏切った自分。山本幸久 心機一転しようとする夫の失恋を目の当たりにした瞬間。井上荒野 社長令嬢とグルになって社長の座を手に入れようとする駆け引き。山之口洋 夫との些細な喧嘩と昔の恋。橋本紡 母子家庭で母の恋愛を応援しようという気持ち。大島真寿美 ネイリストとしての誇り、恋人がくれたプレゼント。甘糟りり子 良い嘘も悪い嘘もいろいろ。 女性作家のが結構よかった。 またそれぞれの本が読みたくなった)^o^(
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12人の作家による「うそ」をテーマした作品集。 気軽に読めるが,すごくおもしろいというわけでもない。何人かまだ読んだことのない作家の作品があったが,残念ながらこれをきっかけに他の本を読んでみたいとまでは思わなかった。 イヤリング(吉田篤弘) 丸の内で便利屋を営む十文字のもとには...
12人の作家による「うそ」をテーマした作品集。 気軽に読めるが,すごくおもしろいというわけでもない。何人かまだ読んだことのない作家の作品があったが,残念ながらこれをきっかけに他の本を読んでみたいとまでは思わなかった。 イヤリング(吉田篤弘) 丸の内で便利屋を営む十文字のもとには,ときどき恋愛相談のような仕事も舞い込む。
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(2013年1月23日読了) 石田さんと井上さんと、このタイトルに惹かれて借りたら、大島さんもはいっていた。 井上さんの作品には、また心を揺さぶられてしまった。 アイスドール 【石田衣良】 アスペルガー症候群の女性 ジェリー・フィッシュの夜 【谷村志保】 離婚した夫婦 たわむれ 【神崎京介】 性欲以外の目線で女性を見ない男性 最初でも最期でもなく 【大道珠貴】 83歳の女、65歳の男 イヤリング 【吉田篤弘】 恋の斡旋所に出向いた男女、シリーズ化しても 去勢 【日向蓬】 恋人同士 舌のさきで 【山本幸久】 小学5年からの女友だち ダッチオーブン 【井上荒野】 夫婦 プロパー・タイム 【山之口洋】 がん患者の娘婿、どんでん返し 雨、やみて 【橋本紡】 幸せな生活を送る主婦の回顧 母の恋 【大島真寿美】 離婚した母と娘、ラストがイマイチ 赤と透明 【甘糟りり子】 ネイリストの女性と恋人、ラストでもう一つ欲しい
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図書館にて。 前にも違う本で読んだような気がするけど、井上荒野「ダッチオーブン」、ラストの1文がぞっとする。
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12人の作家による、うそをめぐるお話です。 それぞれの話はかなりショートショートなので、一気に読めちゃう感じです。 世の中には色んなうそが溢れているけど、優しくほほえましいうそから絶対に許せないうそまで様々です。 すべてのうそが、相手のことを思って作り出されたものなら、本...
12人の作家による、うそをめぐるお話です。 それぞれの話はかなりショートショートなので、一気に読めちゃう感じです。 世の中には色んなうそが溢れているけど、優しくほほえましいうそから絶対に許せないうそまで様々です。 すべてのうそが、相手のことを思って作り出されたものなら、本当に傷つくことなんてなくなるのになぁ。 「イヤリング」、「赤と透明」はホッとできて、好き。 「プロパータイム」、「母の恋」は、ちょっと爽快。 「たわむれ」、「ダッチオーブン」は、かなり苦しい。
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作者も読者対象もバラバラで書かれているため、感情移入しづらい。本当のうそというお題のせいか、浮気とか離婚話とかが多くて、読後感が良くない。コンゲームでも書こうかと考えた作者さんが一人もいなくてとても残念(もしかして、夫婦関係という縛りでもあったのか?と思うくらい)。かと言って、短編のせいか、人間の深堀も描かれているとまでは言えず、微妙。としか言いようがない。確かに、明らかに酷いクオリティは無いが、特徴ある作品もないため、主婦の井戸端会議にでも放り込まれたんじゃないか?などというある意味残念な状況。
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ちょうどいい長さの短編集でした。 みんな上手い。 ただタイトルと少し違っていたさっかさんもいてちょっと残念でした。
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