草原の椅子(上) の商品レビュー
人生に疲れた中年のあなたに
主人公は、神戸大震災と離婚を経験した定年間近な技術系サラリーマンの中年男。娘との二人暮らしだが、縁あって虐待にあっている幼ない男の子を家で預かることになる。長年夢見たカラコルムの麓フンザに、会社を首になること覚悟で、中小企業社長の親友と、ひそかに憧れる画廊つとめの離婚経験者の女性...
主人公は、神戸大震災と離婚を経験した定年間近な技術系サラリーマンの中年男。娘との二人暮らしだが、縁あって虐待にあっている幼ない男の子を家で預かることになる。長年夢見たカラコルムの麓フンザに、会社を首になること覚悟で、中小企業社長の親友と、ひそかに憧れる画廊つとめの離婚経験者の女性、そして幼い男の子の4人で旅に出る。死の海タクラマカン砂漠で、満天の星の輝くフンザで、それぞれに生まれ変わる4人の心温まるストリー。読んだ後、爽やかで、そして新しい力が湧いてくる気がする本です。
心は万年旅人
出てくる人があんまり好きになれない。 浮気したり、横領したり?、あと、父と子で付き合ってる人の話とかも、こんな会話になるのかな?とちょっと違うかなと思った。 話自体はおもしろい。弥生の素直な感じや、まっすぐなところが好き。
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自分が50歳という「知命」とも言われる年齢を迎えたので、なんだか胸にしみた本です。遠間の生き方、冨樫の生き方・・そして2人を取り巻く人々との関係・・。また文章の中にも、生き方であるとか、なかなか人生訓になりうる言葉も・・。 宮本輝氏はちょうどこの本を上梓する前に、阪神大震災で被災...
自分が50歳という「知命」とも言われる年齢を迎えたので、なんだか胸にしみた本です。遠間の生き方、冨樫の生き方・・そして2人を取り巻く人々との関係・・。また文章の中にも、生き方であるとか、なかなか人生訓になりうる言葉も・・。 宮本輝氏はちょうどこの本を上梓する前に、阪神大震災で被災し自宅を失い、シルクロードへの旅にでたらしい。この本はその度の後に、宮本氏の中に湧いて出てきたアイデアとのことだ。 映画「草原の椅子」の感想です。 原作は宮本輝の長編小説です。バツイチサラリーマン遠間を佐藤浩市が見事に演じてました。 50歳を過ぎてからの親友・富樫(西村雅彦)・・この2人の友情が何ともうらやましく素晴らしい。吉瀬美智子は、やはりキレイでした(笑) 桃源郷「フンザ」も映像化されて、行ってみたくなりました。 小説の映画化って、だいたいはがっかりするのだけど、この映画はよかった。50歳を過ぎた自分には、テーマがマッチしていたからかな・・。主題歌は久々のGLAYでした!
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「あなたの瞳のなかには、三つの青い星がある。ひとつは潔癖であり、もうひとつは淫蕩であり、さらにもうひとつは使命である」 遠間憲太郎は、旅行先のパキスタンのフンザで老人からかけられた言葉が心から消えなかった。 老人によれば、その三つの青い星なるものは、この日本人が生まれながらに...
「あなたの瞳のなかには、三つの青い星がある。ひとつは潔癖であり、もうひとつは淫蕩であり、さらにもうひとつは使命である」 遠間憲太郎は、旅行先のパキスタンのフンザで老人からかけられた言葉が心から消えなかった。 老人によれば、その三つの青い星なるものは、この日本人が生まれながらに持っているものだという。 離婚をして、大学生の娘と暮らしている憲太郎は、取引先で馬の合った富樫重蔵と親友の契りを交わす。 俺・お前の仲になったのだ。 大けがをした部下の行く末を心配し奔走する。 陶器店を経営する篠原貴志子に少年のような恋をする。 そして、絶体絶命の親友のピンチには訳も聞かずに救いの手を差し伸べる。 家族や大切な人のためならば何でもしようと思うのも人間。 誰かのために尽くしたいと思うのも人間。 そして、気がつかないうちに自分自身をコントロールできなくなってしまうのも人間。 どれもこれも同じ人間の実相なのだ。 こんなものだと決めつけて、レッテルを貼る。 白か黒かを決めたがることは容易だ。 だが人生や生命はそんな簡単なものではない。 日々の暮らしと現実にもがきながらも、目の前の課題に取り組み続ける。 そのような日常のなかにこそ、本物の哲学がある。 宮本輝の等身大にして偉大なる人間賛歌。
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50歳から始めた交友。仕事抜きでの関わり。欲してもなかなか得難いもので、登場人物もお互いこの関係を大事にしたいと思っている。舞台が関西であることが、ユーモアと人情を濃くする。親から虐待を受けた子が登場し、話がシリアスになってくる。2019.4.21
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憲太郎と重蔵の会話は、考えさせられる事が多かった。特に、印象に残っているのは、下記のもの。 【ひとつのことが、ちゃんとできるやつは、ほかのことも、ちゃんとできるんや。】 【人間も組織も、生命力が弱くなると、見栄とか虚栄心とか対面とかにこだわるようになる。私利私欲と嫉妬ばかりが...
憲太郎と重蔵の会話は、考えさせられる事が多かった。特に、印象に残っているのは、下記のもの。 【ひとつのことが、ちゃんとできるやつは、ほかのことも、ちゃんとできるんや。】 【人間も組織も、生命力が弱くなると、見栄とか虚栄心とか対面とかにこだわるようになる。私利私欲と嫉妬ばかりが頭をもたげて、大ナタがふるえなくなり、底無しの悪循環が始まる。】 【魔がさす、人情の機微、心根が豊かな民族】 私は読んでいて〝安心感を与えられる人〟になりたいと思いました。 下巻では、圭輔との関わり、どう成長するかに注目してます。
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政治批判とか憂国ぶりが鼻につく場面があったし、前半はスローペースだったけど、圭輔君や鍵山青年が出てきたあたりから面白くなってきました。
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魔が差すのは、生命力の低下によるもの、低下を見えないようにするために、意識し気づかれないような振る舞いをする。自分と照らし合わせるように、本にのめり込んで行きました
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息子と娘がそれぞれ大学生になったのを機会に妻と離婚した主人公遠間賢太郎は、パキスタンのフンザへ旅行した時に、地元の老人から「あなたの瞳の中に3つの青い星がある」と言われる。 その3つとは、「潔癖」、「淫蕩」、「使命」である。 この作品は主人公が謎の老人から言われる 3つの占いの...
息子と娘がそれぞれ大学生になったのを機会に妻と離婚した主人公遠間賢太郎は、パキスタンのフンザへ旅行した時に、地元の老人から「あなたの瞳の中に3つの青い星がある」と言われる。 その3つとは、「潔癖」、「淫蕩」、「使命」である。 この作品は主人公が謎の老人から言われる 3つの占いのような言葉で始まっていた。 50代の主人公にとっては、 このさきあまり長いとも思われない人生において、 瞳の中の3つの星は何の意味があったのだろう。 最初の2つに心当たりがあるとしても、最後の使命がわからない。 旅行から帰り普通の生活をする賢太郎は、 妻と離婚して娘との二人暮らしである。 陶器店を経営する女性に密かにあこがれ、 同年代の男性・富樫重蔵と、 少年期のような親友の契りを結んでいた。 娘にたいして「潔癖」と憧れを抱く女性にたいして「淫蕩」? フンザでの一枚の写真をみるたびに、老人の言葉を思い出す賢太郎。 その写真は、草原のように見える百坪くらいの庭の写真だった。 そのようにしてフンザの一件が色濃く心に残っている賢太郎は、 ふとしたことから、実母から虐待を受け 心身ともに未発達の幼児・圭輔を預かることになった。 人見知りが激しく誰に対しても心を開かない圭輔が、 賢太郎と娘の弥生、それに親友の富樫にはよくなついたのだ。 圭輔の存在が賢太郎の「使命」の星を暗示させているようだった。 上巻はこのあたりでおわり。 心を閉ざした圭輔の心理描写が 作者の手によって細部にいたるまで丁寧に描かれていた。 やさしい目で見守り、愛情をそそぐ賢太郎。 親子でもないのにその相性の良さはなんなのだろう。 これがやはり、「使命」なのだろうか。 圭輔は普通の子供に戻れるのだろうか。 下巻では、そうであってほしいと願っている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「人生の岐路に立つすべての大人必読の傑作」なんて言葉につられて読んでみた 今、多分自分の人生も今最大の岐路なんだろうななんて思いつつ それにしても自分はつくづく映像で育った人間だなと思う、映画の予告編しかみていないので主役たちが佐藤浩市、西村雅彦、吉瀬美智子のイメージしか浮かんでこない 上巻の内容は不倫によるトラブル、会社の業績不振、老いやトラブルと辛いエピソードがひたすら続きかなりキツイ、とても一気読みできない 早くフンザに行ってくれないかなと思い続けるもその雰囲気すら無い・・・ 50歳を過ぎた男の友情や少年のような恋心にチョット救われる感はあるが すっかり忘れていた子供が最後の最後に登場 登場人物に身内と同じ名前が出てくるとチョット現実に引き戻される(苦笑 映画の公式HPにある写真集を見ながら読むのも雰囲気が出ていいかも、でも現地の人バリバリ映ってるんですけど(笑
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