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疫病と世界史(下) の商品レビュー

4.1

32件のお客様レビュー

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2024/08/03

上より面白かったけどやっぱり読むのにめちゃくちゃ時間がかかっちゃった 昔は田舎=結納金とかの決まり事が多くて早くに結婚できなかった(お金が充分稼げるようになるまで) 都会=田舎のような制約が無いので若いうちから結婚できる だったから都会の人口がどんどん増えていく っていうのが今...

上より面白かったけどやっぱり読むのにめちゃくちゃ時間がかかっちゃった 昔は田舎=結納金とかの決まり事が多くて早くに結婚できなかった(お金が充分稼げるようになるまで) 都会=田舎のような制約が無いので若いうちから結婚できる だったから都会の人口がどんどん増えていく っていうのが今と真逆でびっくり… どこの国や地域とは明記されてなかったけど、日本でもそうだったのかな?? 新旧世界と疫病はかなり興味があるので面白かったです またこういう系の本読みたいな

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2023/05/26

上巻より読み応えあり。 インカやアステカが滅亡してしまったのはヨーロッパ人の軍事力が高かったからと思っていたけど、ほとんどが未経験の疫病によるところと知って、そのスケールの大きさになんとも言えない気持ちになる。 現在も北センチネル島をはじめ未開の部族といわれる人々との交流が制限さ...

上巻より読み応えあり。 インカやアステカが滅亡してしまったのはヨーロッパ人の軍事力が高かったからと思っていたけど、ほとんどが未経験の疫病によるところと知って、そのスケールの大きさになんとも言えない気持ちになる。 現在も北センチネル島をはじめ未開の部族といわれる人々との交流が制限されていることに納得がいった。ちょっと会っただけで一族全滅の可能性があるなんて恐ろしいし、なんとなくいろんな病気になったり予防接種をしてきたお陰で健康でいられることにしみじみとありがたみを感じる。 あまり語られてこなかったけど、疫病は歴史を大きく変えるのだなと実感。コロナもその流れの一部なんだなぁ。

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2022/08/06

 生態系システムにおける人類と疫病のバランス、という視点で世界史を読み解く本作品。下巻では、モンゴル帝国が世界を席巻した紀元1200年頃から医療の発達が生態系に大きな影響を及ぼしている現代までを扱っている。  学校で習った世界史と同様に、疫病の世界史においても過去から現在に向け...

 生態系システムにおける人類と疫病のバランス、という視点で世界史を読み解く本作品。下巻では、モンゴル帝国が世界を席巻した紀元1200年頃から医療の発達が生態系に大きな影響を及ぼしている現代までを扱っている。  学校で習った世界史と同様に、疫病の世界史においても過去から現在に向けて何かしら大きな不可逆な流れのようなものが感じられる。モンゴル帝国の勃興によってユーラシア大陸の東西が縮まり、大航海時代に新大陸が発見され、科学技術の発達によって輸送性能が格段に進歩したことで、地球は狭くなった。現代では、どこか世界の片隅で発生した疫病でさえ、あっという間に世界中に拡散していく。生態系はより複雑化して、影響しあう因子は無限大となり人智を超える。  一時、人類の勝利を予感させた「医療技術と病気の競争」も、本書に書いてある通り「生態学的問題の常として、決着がつくことなどあり得ない」と認めざるをえない。それはここ数年の新型コロナの騒動を見れば明らかだろう。人類によって生態系のバランスが崩れれば、必ず生態系システムの側から干渉を受ける。そのことを改めて思い起こさせる一冊だった。 おまけ: これもまた学校で歴史を学んだ時に同じように感じたことではあるが、本書でも「この疫病によって数十万人が死亡した」といった記述が終始繰り返されるので感覚が麻痺してしまいそうになる。死亡した無数の、無名の人間ひとりひとりが各々の人生を生き、そして病気に苦しみながら死んでいったことに思い至る時、その数の膨大さに頭がクラクラしてしまう。そして我々もまた世界史のほんの一部分であることを再認識して不思議な気持ちになる。

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2021/10/25

【琉球大学附属図書館OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA84320482

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2021/04/25

下巻は時代の下降とともに人口変化などのデータが増えてきて、より説得力が増す。と同時に、歴史上の出来事における疫病の与えた影響の大きさが感じられる。1500年代の新大陸に起きた出来事は圧巻の筆致。あっけなく侵略されてしまったのは、そういうことも要因だったのかと。 今の時代に生きるあ...

下巻は時代の下降とともに人口変化などのデータが増えてきて、より説得力が増す。と同時に、歴史上の出来事における疫病の与えた影響の大きさが感じられる。1500年代の新大陸に起きた出来事は圧巻の筆致。あっけなく侵略されてしまったのは、そういうことも要因だったのかと。 今の時代に生きるありがたみを強く覚えた。

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2021/02/12

何かしらの偶然でこの本を知り、読めた。本の価値とは決してボリュームではないことを確信できる。 今までは「銃鉄病原菌」が最高と思ってきたが、マクニールの素晴らしさで目から鱗。 中高で学んだ「歴史を塗り替える」とは戦争で打ち勝つこと、民族は前に進んで行ったという論理。 だが、この本...

何かしらの偶然でこの本を知り、読めた。本の価値とは決してボリュームではないことを確信できる。 今までは「銃鉄病原菌」が最高と思ってきたが、マクニールの素晴らしさで目から鱗。 中高で学んだ「歴史を塗り替える」とは戦争で打ち勝つこと、民族は前に進んで行ったという論理。 だが、この本を読むと 救いのない大量の死は神の存在すらも排除。過去の事実のみならず、未来を予知しようとするとき、感染症の役割を除外しできない。如何なる社会的手法のレベルに関係なく、感染ウィルスの侵入に対し 人類は全く 脆弱な存在であるという事実は眼前たる事実。地球上に、たんぱく質物体が登場した後 人類に先駆けて活動を始めたウィルス。感染症は人類と共存し続けることは当然の理。かつてホーキングが「絶対に人類は未知との遭遇をしてはならない」と述べたことはむべなるかな。 マラリア、ペスト、天然痘、結核、コレラ、梅毒。古来より疫病は、社会共同体の発生とともに常にあり、紀元前よりいくつものターニングポイントを記して来た。遊牧帝国の繁栄とペスト、中南米、新大陸を破滅させてきた侵略者の感染症。近代史の頁はハンセン症と共に開幕。 コロナと酷似するスペイン風邪の記述が興味深い。 モヘンジョダロ遺跡の分析から始まるインド。筆者のカースト制度の分析がことのほか面白く~ 「異なった免疫をもつ民族を支配下に入れた際に相互に安全な距離を保つために、接触をタブーとしたことに起因する」には唸らされた。 今後も 人類が「寄生する形の生物の侵入に対し 極めて脆弱な存在である」点は変わらないと確信できた。

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2020/11/28

第四章は、中世ヨーロッパで黒死病と恐れられたペストがユーラシアの草原に棲む齧歯類から広がっていくことを示す。第五章は、大航海時代にアメリカの新大陸に渡ったヨーロッパ人が、免疫系の整っていなかった現地のインディオに与えた影響を論じている。ジャレド・ダイアモンドが「銃・病原菌・鉄」で...

第四章は、中世ヨーロッパで黒死病と恐れられたペストがユーラシアの草原に棲む齧歯類から広がっていくことを示す。第五章は、大航海時代にアメリカの新大陸に渡ったヨーロッパ人が、免疫系の整っていなかった現地のインディオに与えた影響を論じている。ジャレド・ダイアモンドが「銃・病原菌・鉄」で著述しているように、旧世界と新世界の遭遇で疫病の果たす役割の大きさが非常に良く分かった。 第六章は近代的な医療技術の発展で人類が次第に疫病を制御できるようになった経緯にふれる。ただ、人類が「寄生する形の生物の侵入に対して人類が極めて脆弱な存在である」点は変わらない。

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2020/10/12

かつてヨーロッパを死の恐怖にさらしたペストやコレラ、日本でも奈良時代に大流行した天然痘など、歴史の裏に潜む「疫病」に焦点をあて、独自の史観で現代までの歴史を見直す名著。コロナ禍という中にあって疫病の歴史を知ろうと思って手に取ってみた次第。翻訳文のせいか遠回しな表現が多くわかりにく...

かつてヨーロッパを死の恐怖にさらしたペストやコレラ、日本でも奈良時代に大流行した天然痘など、歴史の裏に潜む「疫病」に焦点をあて、独自の史観で現代までの歴史を見直す名著。コロナ禍という中にあって疫病の歴史を知ろうと思って手に取ってみた次第。翻訳文のせいか遠回しな表現が多くわかりにくい箇所もいくつかあった。詳細→ http://takeshi3017.chu.jp/file8/naiyou28503.html

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2020/09/13

上巻に続きとても示唆に溢れる内容だった。感染症が世界史にいかに大きな影響を与えてきたのか、黒死病の伝播やスペイン人による新大陸征服などを例にして論じられる。本書を読むと疫病が世界史を形作ってきたと感じられるが、その多くは一般的な歴史学の中では語られて来ていない。本書の価値は、実証...

上巻に続きとても示唆に溢れる内容だった。感染症が世界史にいかに大きな影響を与えてきたのか、黒死病の伝播やスペイン人による新大陸征服などを例にして論じられる。本書を読むと疫病が世界史を形作ってきたと感じられるが、その多くは一般的な歴史学の中では語られて来ていない。本書の価値は、実証的か否かについては議論の余地を残すものの、歴史を「疫病」の影響を加味して再考することにある。

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2020/09/01

ダイヤモンドの銃病原菌鉄を大分前に読んで感動したが、疫病を中心に書いている本書のスペイン人が中南米に勝った一連の疫学的作用はこっちの方が俄然分かりやすいし、説得力がある。想像力が豊かだし、本当にそうだったんだろうなと言う凄まじい説得力がある。その上、結びに書いてあるこれからのイン...

ダイヤモンドの銃病原菌鉄を大分前に読んで感動したが、疫病を中心に書いている本書のスペイン人が中南米に勝った一連の疫学的作用はこっちの方が俄然分かりやすいし、説得力がある。想像力が豊かだし、本当にそうだったんだろうなと言う凄まじい説得力がある。その上、結びに書いてあるこれからのインフルエンザを中心とした未知の疫病による未来の災厄は本当に恐ろしいし、逃れざる現実なんだなと新型コロナを前に恐怖と共に説得力を持つ。地球温暖化も含めて色々な事が今後も起きていくのだろうし、そう言う時の備えに対し、国や世界全体として備えが必要だと強く思った。

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