となりのウチナーンチュ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
めっちゃいい小説だった…。 ウチナーンチュとナイチャーの不登校女子2人の友情を描く、だけじゃなくて沖縄の風土や文化、そこで暮らす人たちの感覚まで盛り込んでいるから沖縄の勉強にもなる。こういう空気感が好きな人はさっさと沖縄に住めばいいんじゃないかな。
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沖縄のことが、住民目線からわかった。 台風対策の大変さとか。 琉球舞踊の先生がときどき作ってくださる薄いお好み焼きが、ヒラヤーチーという名前だということもわかった!
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沖縄で作家志望の父親とふたり暮らしの彩華は、ある朝置物のカエルの声を聞く。カエルは神だと名乗り、隣に引っ越してくる人と会うことで彩華の人生が面白くなると言う。 少し不思議な現象を扱いながら、16歳の少女の抱える問題や沖縄の日常を真っ直ぐ描いています。 母親の過干渉、いじめられてい...
沖縄で作家志望の父親とふたり暮らしの彩華は、ある朝置物のカエルの声を聞く。カエルは神だと名乗り、隣に引っ越してくる人と会うことで彩華の人生が面白くなると言う。 少し不思議な現象を扱いながら、16歳の少女の抱える問題や沖縄の日常を真っ直ぐ描いています。 母親の過干渉、いじめられていた友達を救えなかった後悔、クラスメイトや学校に馴染めなかったことなどなど、どれもひとつだけでも大きな問題ですが、それを受け止めると決めた心と周りの人たちの支えで乗り越える姿に焦点が当てられています。なので、あっさりとしているようにも見えますが、自分がどう向き合うかが、この作品での主幹なのでしょう。 沖縄の日常も、基地問題や貧困問題などをサラリと書き、そのもの自体には深入りしていません。しかし引っ越してきた親子にとって沖縄に来たことが救いになった。そのことが大切なのでしょう。観光地も青い空も伝統文化も出てきませんが、そこにはまぎれもない沖縄があります。
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ティーン(ヤングアダルト?)向けだったので読みやすかった。沖縄好きとしてはウチナーンチュの生活の様子が良い所も悪いところも色々書かれていてとても興味深くて面白かった♪
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沖縄の空気というか、独特のもの寂しさと陽気さみたいなものがすごくよく表れていた気がして、沖縄の雰囲気がだいすきなわたしは読んでいてとっても癒されました 特別ワクワクする展開が目立つというわけではないけれど、なんだかたまに思い出しては読みたくなるようなお話です
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沖縄出身の俺が読んだ結果、沖縄が好きでほっこりを求めている人向け。 所々で「あるある」という沖縄ネタが良かったが、それだけ。 俺が求めてるジャンルじゃなかっただけなのかもね。
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ウチナーンチュ、という言葉が気になって読んでみた。 沖縄の浦添に住む彩華は、フリーライターの父、勇と二人暮らし。お金がないため高校へは行かず、それでも父と仲良く暮らす。その隣に東京から夏海という少女と父の和久が越してくる。彩華と夏海は同い年。東京の学校で辛い思いをしていた夏海もや...
ウチナーンチュ、という言葉が気になって読んでみた。 沖縄の浦添に住む彩華は、フリーライターの父、勇と二人暮らし。お金がないため高校へは行かず、それでも父と仲良く暮らす。その隣に東京から夏海という少女と父の和久が越してくる。彩華と夏海は同い年。東京の学校で辛い思いをしていた夏海もやはり学校には行っていない。始めは多少警戒した夏海も次第に彩華と意気投合し、父同士もやはり意気投合し、反対隣の瑞慶覧さんも交えて繋がりあっていく。更には蛙の神様も登場し、不思議なことも色々起こるけれど、全体を通してウチナーンチュの考え方や人との関わり合いの温かさが感じられて、ほんわかした気持ちになった。
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青森出身・沖縄在住の奇談小説家~綾華は小説家志望の父と二人暮らしの15歳だが貧乏で高校には行かない。握り拳大の置物のカエルの声が聞こえるようになって,神経科に通い始めた。4万5千円の隣の部屋には,東京から夏海とその父が引っ越してきた。東京で人間関係に疲れて,夏海も高校に行っていな...
青森出身・沖縄在住の奇談小説家~綾華は小説家志望の父と二人暮らしの15歳だが貧乏で高校には行かない。握り拳大の置物のカエルの声が聞こえるようになって,神経科に通い始めた。4万5千円の隣の部屋には,東京から夏海とその父が引っ越してきた。東京で人間関係に疲れて,夏海も高校に行っていない。過干渉の母は親権・養育権を投げ出しても生き霊として夏美を束縛する。夏美にも青蛙神の声が聞こえ,5月に気を付けるように告げると,台風と共に夏美を取り返すべく,生身の母がやってきた~1961年生まれ。沖縄情報が盛り沢山。晴天率が低い,泳げないし・泳がない。国保に入らない人が多い。所得は三割減,労働時間は1.5倍。ナンクルナイサーは慰めの言葉。2万6千人のナイチャーが移住して,2万4千人が内地に帰る。ウチナーンチュは鞄を持たない
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2週間前に沖縄に行ってきたばかりの自分にとって、このタイトルは魅力的だった。 登場人物が語るウチナーグチも、さんぴん茶やポーク玉子、油みそのおにぎり、フーチャンプルなど彩華が作る沖縄家庭料理も、昼間からはじまっちゃう泡盛の酒宴も、58号線も、気持ちを沖縄に呼び戻すものだった。 ...
2週間前に沖縄に行ってきたばかりの自分にとって、このタイトルは魅力的だった。 登場人物が語るウチナーグチも、さんぴん茶やポーク玉子、油みそのおにぎり、フーチャンプルなど彩華が作る沖縄家庭料理も、昼間からはじまっちゃう泡盛の酒宴も、58号線も、気持ちを沖縄に呼び戻すものだった。 明るく振舞っているように見えて、色々な悩みを抱えて生きている二人の少女・彩華と夏海の友情の物語。 簡単にいってしまえばそんな話なのだが、そこは舞台が沖縄だけあって 琉球の神の存在があったり、ナイチャー(内地人)がお気楽に思っている沖縄の癒しや憧憬とはかけ離れたウチナーンチュ(沖縄人)の現実がそこにはある。 高い失業率、低所得。 ナンクルナイサーをはき違えたナイチャーが年間26000人移住してくるが、現実を目の当たりにし、うち24000人が内地へ帰っていくという。 私もナンクルナイサーの本当の意味を知らないでいた。 沖縄は、受け入れてはくれるけど、決してお気楽ではやっていけないんだということがあらゆる面で描かれている。それが沖縄のリアルであり、ウチナーンチュの姿。ティーン向け小説だが深いです。
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読みやすくて、面白い点では高い評価を得られる作品。 だけど別段他の本でも良かったんじゃないかと思える作品であることも事実。 沖縄の、今の、神様の、色々なことを見渡していて、すっきりした作品だった。
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