日本は没落する の商品レビュー
「ミスター円」榊原氏による日本の没落について語った一冊。 世界の変化に対する日本の対応の悪さを「技術」、「情報」、「知識」の側面から提言。 日本がいかに世界から取り残されているかが再認識できた。 身近な話題も多く読みやすかった。 貸し出し可
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電機業界に身をおいている身分としては昨今の東アジア(韓国、台湾、中国)の台頭は身近な事として危機感を持っていた。 しかしながら、ものづくり大国の日本がよもやこんなに早く近隣諸国に追いつかれるとは思っていなかった。 要因の一つは国が技術の重要性に無頓着で何十年かけて日本企業が蓄積...
電機業界に身をおいている身分としては昨今の東アジア(韓国、台湾、中国)の台頭は身近な事として危機感を持っていた。 しかしながら、ものづくり大国の日本がよもやこんなに早く近隣諸国に追いつかれるとは思っていなかった。 要因の一つは国が技術の重要性に無頓着で何十年かけて日本企業が蓄積してきた製造技術レベルを保護することなく海外に流出させてしまったことに有ると考える。 技術流出の結果として日本の製造業は苦戦を強いられる結果となったし、また企業自身もそれを読み取り先手を打てなかった事も要因であると思う。 昨今の日本株の下落が日本の企業自体に世界が魅力を感じていないということを如実に語っている。 本書でも謳っている、ポスト資本主義社会は「技術」「知識」「情報」がキーワード、ということには強く共感する。 現在この様な状況に陥っているのはグローバリゼーションを知りながら狭い内向きの政策しか行ってこなかった日本政府のツケであると思う。 また技術立国日本を復権させるには教育の改革が肝要であることも同意する点。 そしてその上で企業側にも優秀な人材を優遇する下地を作らねば、優秀な人材を海外へ流出させることとなる。 当然ながらここにも国のリーダーシップが問われる点だと思う。 本書を読んで、私が最も重要と感じたキーワードは、 「国家の長期戦略」 そして、 「没落の危機感」 かと思う。 国会で政党同士で覇権争いをしている場合ではないのだ。 国全体を上げて改善の一手を打たねば本当に没落する危険をはらんでいると私も思う。
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資本主義からポスト資本主義への移行しつつある世界で,どのように今まで常識だったルールが変容しつつあるのか?また,その変化に全然追随しようとしない日本社会を批判した名作!楽しく読ませていただきました.
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