豚キムチにジンクスはあるのか の商品レビュー
つい最近まで存在を知らなかった、絲山さんの料理エッセイ本です。これらのエッセイは、雑誌『Hanako』に2006年から2007年まで、1年間連載されていたものだそうです。 『Hanako』って、雑誌はもちろん知ってますが読んだことがないので、隔週刊だというのは知りませんでした。...
つい最近まで存在を知らなかった、絲山さんの料理エッセイ本です。これらのエッセイは、雑誌『Hanako』に2006年から2007年まで、1年間連載されていたものだそうです。 『Hanako』って、雑誌はもちろん知ってますが読んだことがないので、隔週刊だというのは知りませんでした。1年間、隔週刊で毎号、この内容のエッセイを書くのは、絲山さんご自身あとがきでおっしゃっていますがホントに<肉体的に大変>だろうなぁとつくづく思います。ていうかわたしだったら精神的にもかなりキツイと思います。 でもねぇ、おもしろいんですよ、これが! <群馬県高崎市在住、一人暮らし作家の泣くに泣けない自炊生活。試作に試作を重ね、今日も思いつき料理にトライ!?>と帯にあるように、絲山さん独自で生み出したレシピの数々と、それにまつわるエピソード。かなり笑えます。 隔週刊で1年間なので24編のエッセイが収められていますが、1編の中でいくつも試みているので、レシピ数は細かいものまで数えたら一体いくつになるか……。失敗作ももちろんあります。でも大成功なのもあって、わたしもぜひ作ってみようと思ったものはメモっときました。 しかしどうしてこう文字になった食べ物っておいしそうなんでしょうね。絵や写真ももちろんいいけど、文字だけで表された食べ物、お料理、というのは、読んでいてホントおいしそうで、ツバがたまってきちゃう。想像力って罪作り。 でも絲山さん、ご本人もおっしゃってますが本当に大食いで、一度にすっごい量食べるんですね(たとえば一回の食事でいろいろ試してるうちに食パン一斤食べちゃってたり)。はじめはおいしそうだと思ってお腹がすいてきちゃうんだけど、そのうち「あーもーお腹いっぱい! もう入らない!!」と叫びたくなる。で、もうちょっと時間を置いて次のエッセイを読むと、「ああうまそうだ。じゅる」とか言ってる。この本を読んでいる間はずっとこの繰り返しでした。 とりあえず今わたしが一番作って食べたいと思っているのは、<一番簡単で一番ボリュームがあって一人分の量の増減が簡単で材料買い置きができて、しかも嫌な世間を忘れられる空前絶後百鬼夜行天網恢々疎にして漏らさずスーパーエコノミーグレイテストリミテッドなおすすめ料理>、この本のタイトルにもなっている、豚キムチです。早速来週の夕食メニューに入れてあります。この日はごはんいっぱい炊いとこう。白いごはんにぴったりだからおかわりしちゃうかもっ。 あ、あとヘナッポにもトライしてみたい。やっぱトーストと餃子で。 読了日:2008年10月7日(火)
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芥川賞作家なのだが、小説は未読。(直木賞は読みやすいけど芥川賞はなんとなくとっつきにくい) エッセイ。グルメエッセイというか料理エッセイ。細かいレシピはないがなんとなく作ってみたくなる。 作者が群馬(高崎)在住なので地元の細かいネタなんかがあってちょっとおもしろい(フレッセイとか...
芥川賞作家なのだが、小説は未読。(直木賞は読みやすいけど芥川賞はなんとなくとっつきにくい) エッセイ。グルメエッセイというか料理エッセイ。細かいレシピはないがなんとなく作ってみたくなる。 作者が群馬(高崎)在住なので地元の細かいネタなんかがあってちょっとおもしろい(フレッセイとかスズランとか)ダンナに言わせると高崎と前橋はちょっと違う!のだそうだが。 グルメエッセイって読むだけで満足しちゃうのが普通なんだけど、これは作りたくなる。文庫になったら買おう
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2009.01.03. 絲山さんって、なにげに料理が上手でセンスもあるんだよね。エッセイも、文体にリズム感があってすごく読みやすい。
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芥川賞作家絲山秋子さんの炊事エッセー 男だなあ。 女性ですけど。 一つの食材に徹底的にこだわる所といい 毛筆によるイラストのワイルド具合といい 酒豪ぶりといい 全体的のサバサバそしてネチネチ具合といい 本当に男だったらほれてしまいます いや、女性だからこの感...
芥川賞作家絲山秋子さんの炊事エッセー 男だなあ。 女性ですけど。 一つの食材に徹底的にこだわる所といい 毛筆によるイラストのワイルド具合といい 酒豪ぶりといい 全体的のサバサバそしてネチネチ具合といい 本当に男だったらほれてしまいます いや、女性だからこの感じが素敵なのか? 料理自体も 本格的か手抜きか その中間が無い感じがやはり男性的で面白かったです。 カパスタいいですね。 お正月明けにもってこいだと思い、先ほどチャレンジしようと思ったら、肝心な「食材」が底を尽き、しかたなく単なるパスタを作りました。 読んでいくうちに段々とおなかの虫が切なく鳴き、最終的にはそれを超えて「料理の文字」に酔ってしまいました うっぷ。 ごちそうさまでした。
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読むと とりあえず腹が減ります(笑) この方の文章はやっぱり好きだなぁ。 恋のトラバターは 使わせていただきます(笑) 一番ぐっときたのは真夏のお鍋ですね。 他にも試したいなぁという子がたくさん居ました。 素直に面白かった!!有難うイトヤマさん!!!
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小説は数作しか読んでいないのですが、ここまで弾けたエッセイを書く人だとは思っていなかったので、すごく予想外(良い意味で/笑)。最初は通勤電車で読んでいましたが、笑いを堪えるのが困難になってきたので、続きは家で読みました(笑)(2008.06.19読了)
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「Hanako」に連載された自炊報告エッセイ。 三浦しをんなどもそうだが、エッセイになると作者その人のおもしろさが全面に出てくる。サービス精神があるのだろう。 群馬の新鮮野菜が食べたくなる。
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サービス精神旺盛な絲山女史のおいしいものへのあくなきチャレンジエッセイ。体を張ったチャレンジの数々も捨てがたいが、やはり一番好きなのは最終話のお父さんとキッシュを作る話。照れ屋さんな絲山さんの、でもお父さんへの素直な想いがあふれた一編だ。一冊読み終えたら、思わず、「絲山さん、おつ...
サービス精神旺盛な絲山女史のおいしいものへのあくなきチャレンジエッセイ。体を張ったチャレンジの数々も捨てがたいが、やはり一番好きなのは最終話のお父さんとキッシュを作る話。照れ屋さんな絲山さんの、でもお父さんへの素直な想いがあふれた一編だ。一冊読み終えたら、思わず、「絲山さん、おつかれさまでした」と言ってしまいたくなる。
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普通はなかなかチャレンジできないような実験料理の数々を披露。 それがもう、おかしくっておかしくって。
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テンポがある。 怒涛の如く語り尽くしたという感じ。 正直、絲山さんの小説よりおもしろかった。 レシピどおり作ろうとするんじゃなく、チャレンジャーな精神で、それもセンスがよくて。 群馬のお野菜に興味を覚えた。
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