永遠平和のために の商品レビュー
冒頭からの断片的なアフォリズムと写真によるコラボはちょっと前に流行っていた、忌むべき「超訳」ものと近しいと誤解していた。後半本文の訳がようやく始まるが、これがとても分かりやすい。解説の思想的側面ではなく、地政学的、歴史的な部分をもっぱらとしているのも理解に大いに役立った。 国連の...
冒頭からの断片的なアフォリズムと写真によるコラボはちょっと前に流行っていた、忌むべき「超訳」ものと近しいと誤解していた。後半本文の訳がようやく始まるが、これがとても分かりやすい。解説の思想的側面ではなく、地政学的、歴史的な部分をもっぱらとしているのも理解に大いに役立った。 国連の早くからの提唱と、国際法の現代の礎ともなる提示は有名だが、どうにも理解できなかった民主制への露骨な否定と嫌悪がプロシアという今でいうバルト三国当たりの歴史的な道筋とダメ押しのようなフランス革命後のわやくちゃな状態から見るとさもありなん。おそらくここでいう「民主制」は直接民主制や広い意味でのポピュリズムにちかい考え方を取れば腑に落ちた。また「共和制」推しも、今でいうコミュニタリアニズムに近いと解説を読むとわかる。決してアメリカの「民主党」「共和党」になぞらえてはいけないのだ。このへんの、現代の言葉遣いにもう少し気を配ってほしかったとは思うが、2022年現在という特殊な時代に読み返した価値は計り知れないものがあった。
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先に読んだ岩波文庫版よりも訳文が平易なのでわかりやすく感じます。 岩波文庫版を読んでいたからか、「なるほど、こういうことがいいたかったのか」と納得できるところも多かったように感じます。 カントの略歴も紹介されていますし、巻末の「解説」も中学生や高校生の読者でも十分に理解できるよう...
先に読んだ岩波文庫版よりも訳文が平易なのでわかりやすく感じます。 岩波文庫版を読んでいたからか、「なるほど、こういうことがいいたかったのか」と納得できるところも多かったように感じます。 カントの略歴も紹介されていますし、巻末の「解説」も中学生や高校生の読者でも十分に理解できるように気を配っているようにも思います。 ただ、巻頭にある、カントの言葉にあわせた写真グラビアの部分は個人的にはいらなかったかな、と思います。 この本の言葉を読み、それをどのように受け止めて何を考えるか、ということは読者自身の営みに任せるべきだと思いますし、そのことに対して「写真」という情報を提示することは読者の思考の方向性を決めつけることにつながってしまうようにも思います。
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この本はとことん読みやすい。 学生のときに『純粋理性批判』は挫折したが、ここまでわかりやすく書いてくれたらカントでも読めます。 そして内容はほんとすごくわかりやすい。そして確かにと納得させられる。 平和とは何ぞやと考えたときに一度は読むべき。 ただ、この本の解釈だとほん...
この本はとことん読みやすい。 学生のときに『純粋理性批判』は挫折したが、ここまでわかりやすく書いてくれたらカントでも読めます。 そして内容はほんとすごくわかりやすい。そして確かにと納得させられる。 平和とは何ぞやと考えたときに一度は読むべき。 ただ、この本の解釈だとほんと戦争状態ですよね、日本って。
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「二一〇年あまり前に書かれたとはとても思えない」(p107)とのことだが、平和に至る論理が時代ごとに変わってしまっていては、「永遠平和」など成り立ちようもないんじゃないか。そういう意味で、現代にも十分通じるのは当然であるともいえよう。ただ部分的に、やはり現代にあっては古くて通用し...
「二一〇年あまり前に書かれたとはとても思えない」(p107)とのことだが、平和に至る論理が時代ごとに変わってしまっていては、「永遠平和」など成り立ちようもないんじゃないか。そういう意味で、現代にも十分通じるのは当然であるともいえよう。ただ部分的に、やはり現代にあっては古くて通用しない考えというものもあって、そういう箇所にふれるたび、「ああ、人間ってやつは本当にどうしようもないんだな」と嘆息させられる。 ただ僕には、なぜカントがこのような順序で書いたのかがあまりピンとこなかった。それは時代背景を理解してないからなのか?ひとつひとついってることは納得できるんだけど、この論理の組み立てかたがベストなのか?まあ、僕の頭が足りてないだけなんだろうけど。 しかし訳書ってやっぱり読み慣れてないとそれだけで難しいね。高校生でもわかるように訳したらしいけど、まあ、そうなのかな。
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座右! ここが原点! これが基本! ----- K9MP辻喬版より 2006版より新しく:引用サル with 伊勢崎9条,武力、山室9条、080423 ----- カント,イマヌエル 1724年4月22日、革具職人の息子として東プロシアの首都ケー...
座右! ここが原点! これが基本! ----- K9MP辻喬版より 2006版より新しく:引用サル with 伊勢崎9条,武力、山室9条、080423 ----- カント,イマヌエル 1724年4月22日、革具職人の息子として東プロシアの首都ケーニヒスベルク(現ロシア領カリーニングラード)に生まれる。1755年(三十一歳)家庭教師などで生計を立てたあと、王立図書館司書。その後、ケーニヒスベルク大学の私講師となり、論理学や数学などを教える。1770年(四十六歳)ケーニヒスベルク大学哲学教授となる。哲学で生計を立てた最初の人である。1781年(五十七歳)『純粋理性批判』を出版。その後、88年に『実践理性批判』、90年に『判断力批判』を刊行し、批判哲学を確立。その思想は今日にいたるまで大きな影響を及ぼすことになる。1804年2月12日死去
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ドイツの哲学者カントが、70歳を越えてから書いた「平和論」です。哲学書ではなく、国家を先導する者たちへの提言としてカント自身の平和論と共にそれを実現するための具体的な考えが示されています。池内紀が訳したこの本は、高校生でも理解できるようにと丁寧に言葉を選んで作られたそうです。カン...
ドイツの哲学者カントが、70歳を越えてから書いた「平和論」です。哲学書ではなく、国家を先導する者たちへの提言としてカント自身の平和論と共にそれを実現するための具体的な考えが示されています。池内紀が訳したこの本は、高校生でも理解できるようにと丁寧に言葉を選んで作られたそうです。カントの心に響く言葉と、綺麗な写真とのコラボレーションも印象的。とても短い内容ですが、国連や憲法第9条の理念のもとになった本でもあるので、是非ご一読を。
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衝撃的。 カント先生、平和を願う心は現代も同じ。 そして、カントが唱えた「永遠平和とは」という考え方は、 今の世の中に十分に通じます。 日本国憲法の第九条は、カントのこの本が原点。 絶対に読んでおくべき。
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1回じゃ行間まで読むこと出来ないよな。 あと2、3回は読まないとな。 しかし、国際連合を理念の基に設立したはいいが、どう機能させるかが問題だな。 法の支配といい、機構自体といい。
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装丁が美しい。 そして写真が美しい。(本書の写真家は、藤原新也氏、野町和嘉氏、江成常夫氏。) 毎日この本を手にとって、ぱっと開いた瞬間、 その言葉ひとつひとつに、目が覚める。 ちなみに今日の一節。 Once in a while, listen to and conside...
装丁が美しい。 そして写真が美しい。(本書の写真家は、藤原新也氏、野町和嘉氏、江成常夫氏。) 毎日この本を手にとって、ぱっと開いた瞬間、 その言葉ひとつひとつに、目が覚める。 ちなみに今日の一節。 Once in a while, listen to and consider what the philosophers say. 「たまには哲学者のいうことに耳を傾けよ。」 まさに。
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カントが世界の平和についてこんな本を書いていたなんて全く知らなかった。大学で習ったのは先に書いた三大批判のみだったな。 東プロシア1724年に生まれ1804年80歳で亡くなっている。 生涯東プロシアを出ること無く独身を通していたらしい。 60歳前に三大批判書を、それから10年後に...
カントが世界の平和についてこんな本を書いていたなんて全く知らなかった。大学で習ったのは先に書いた三大批判のみだったな。 東プロシア1724年に生まれ1804年80歳で亡くなっている。 生涯東プロシアを出ること無く独身を通していたらしい。 60歳前に三大批判書を、それから10年後にこの「永遠平和のために」を書いている。 彼が生きた時代は東欧が戦争に明け暮れていて、哲学の世界で蒙を啓いているだけではいられなかったのだろう。 世の中から戦いを無くす為にこの世に永遠の平和を存在させるために70歳でこれを書いたのである。 200年以上も前に書かれた本であるにもかかわらず、今の世の中にも全く当てはまることが多い。 頭の中だけで、もしくは机の上だけで平和や理想を考えるのではなく、実際に行動し形あるモノとするために 今 なすべきことがあるはず。
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