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哲学ディベート の商品レビュー

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2011/01/14

たまたま見つけたこの本は、著者の造語である「哲学ディベート」(勝ち負けは競わない)により、日常的に発生する種々の哲学的問題の根幹を深く掘り下げ「倫理的に論理する」ことを提唱するもので、学生を肯定派と否定派に分けて具体的な例を挙げて自由に論戦させ、「教授」の言によるさまざまな見解で...

たまたま見つけたこの本は、著者の造語である「哲学ディベート」(勝ち負けは競わない)により、日常的に発生する種々の哲学的問題の根幹を深く掘り下げ「倫理的に論理する」ことを提唱するもので、学生を肯定派と否定派に分けて具体的な例を挙げて自由に論戦させ、「教授」の言によるさまざまな見解でフォローしていくという設定になっている。 「人権」や「命の尊厳」などにまで踏み込み、それぞれを考える上でのキーワードが黒字で示されていて、教科書的ではあるが非常にわかりやすいつくりになっている。 この本を手にしたときに感じたのは、「正義」という言葉を用いて日本ではあまりなじみのなかった「政治哲学」が広く紹介される結果となったあの『これからの正義…』があのようにブレイクする以前(2007年)にも、このように討論形式で書かれた本があったのだという新鮮さで、自身にとっての哲学概念の理解や思考法の頼れる教則本としての一冊になったのではと思う。 氏の曰く、 「おおいに知的好奇心刺激して、論理的思考を鍛えると同時に、新たな発想を導くこともできるプロセス」 をこれからも楽しめたらと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

代理出産や死刑など今日的な倫理テーマを学生達どうしのディベートで本質を論議する。答えがあるようでなく、ないようであるプロセスがこの本の真骨頂。

Posted byブクログ

2009/10/07

【目的】:自分に役立つ情報を得る。 ・<哲学>から出発した<倫理>を<論理>する。 ・論理的思考法。すべてのケースを想定してみる。2つの要素の組み合わせが二者択一になるのは妥当でない。 ・普遍的道徳主義と功利的快楽主義。 ・文化普遍主義と文化相対主義、そして自文化中心主義。 ・応...

【目的】:自分に役立つ情報を得る。 ・<哲学>から出発した<倫理>を<論理>する。 ・論理的思考法。すべてのケースを想定してみる。2つの要素の組み合わせが二者択一になるのは妥当でない。 ・普遍的道徳主義と功利的快楽主義。 ・文化普遍主義と文化相対主義、そして自文化中心主義。 ・応報主義(目には目を)と人道主義(赦し)。 ・自己決定権とパターナリズム。 ・アリストテレスの中庸の道徳。 #ディベートといっても勝敗を決めたり、他者の意見を攻撃したりするものではなく、また、特定の見解を押し付けるような内容ではないところが、個人的に好きだ。 #命の授業、犬食、代理出産、死刑、売春、安楽死など、実際の事例から倫理的問題を提示し、肯定意見と否定意見を並べ、また周辺事情等を説明するというスタイルで、物議をかもす問題に対するさまざまな主張・意見をそれぞれ並列的に読むことができて、とても参考になるし、それらを踏まえて改めて自分の考え方を見つめてみるよい機会が得られた。 08-06

Posted byブクログ