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永遠を旅する者 の商品レビュー

4.1

52件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

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2024/05/09

この本を読んだ時、 葬送のフリーレンを思い出した。 魔術書はないけど。 1000年生きる男、カイムが、 旅の途中で出会った人々とのエピソードとして 沢山の物語が書かれていた。 カイムもフリーレンも 優しいけれど、冷たいわけではなく 熱い感情みたいなものを感じない、 若しくは避...

この本を読んだ時、 葬送のフリーレンを思い出した。 魔術書はないけど。 1000年生きる男、カイムが、 旅の途中で出会った人々とのエピソードとして 沢山の物語が書かれていた。 カイムもフリーレンも 優しいけれど、冷たいわけではなく 熱い感情みたいなものを感じない、 若しくは避けているように思う。 長く生きるとそういう感情になってしまうのかも しれないな。 なんて、思ったりした。 人の死に慣れているからこそ、 カイムは生きている人間に誠実に 向き合うのだと思った。

Posted byブクログ

2021/07/14

ゲームに関連した短編集。重松氏の普段のテイストではないです。 それなりには楽しめたけど、いかんせんひとつ一つが短い。その積み重ねで感じるものはあったけど、全体では無駄に長かった感が強い。

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2020/06/28

「久しぶりの重松さん、では一風変わったものを。」と手にした作品です。 もっとも振り返ってみれば2019年には重松さんを4冊も読んでいるので「久しぶり」でも無いのですが、印象が薄い作品が多かったようです。 元はロール・プレイング・ゲームの「ロストオデッセイ」という変わった出自の作...

「久しぶりの重松さん、では一風変わったものを。」と手にした作品です。 もっとも振り返ってみれば2019年には重松さんを4冊も読んでいるので「久しぶり」でも無いのですが、印象が薄い作品が多かったようです。 元はロール・プレイング・ゲームの「ロストオデッセイ」という変わった出自の作品です。このゲームの中で、記憶を失った主人公のカイムが特定条件下で思い出す千年の記憶の製作を担当したのが重松さんで、それを1冊の本にまとめたものが本書です。 主人公のカイムは不死の傭兵です。しかし戦いのシーンは最小限で、不死は「死ねない」不幸です。 悲哀の物語です。 長くても20ページのショートショート集です。それぞれが時系列も無い完全に独立した物語で、その多くは不運に巻き込まれた普通の人々とカイムの係わりを描いたものです。いつも寂しさや悲しみを背に乗せ静かに立ち去るカイム。映画のラストシーンばかりが次々に現れるようです。これだけ数が有れば既視感を感じる物語も混ざりますが、30篇も積み重ねると重厚感が出てきます。順不同と有りますが、最後の数編でこれまで立ち去ってきたカイムが、立ち止まり、中に入ろうとしているのは何かの変化を暗示するものでしょうか。 前書きの中で重松さんは「ぼくのお話は、常に『時間に短さ』を根底に置いている。(中略。カイムは永遠を背負っているので・・)カイムの物語は、いわば、今まで使ったことのない筋肉を使わなければーーあるいは今までと逆の筋肉の動かし方をしなければ書けない。苦しかった。けれど、もちろん、苦しさに勝るやりがいのある仕事だった。」と書いてます。 でもね、カイムの関わる普通の人々から見れば「時間の短さ」だらけです。ですから重松さん自身は苦しかったと思っていても、読者としてみれば「多少の違いは有るけど、やはり何時もの、そして相変わらず上手い重松さん」なのです。 ゲームなど全く興味のない私ですが楽しめました。

Posted byブクログ

2019/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりに装丁買い(といってもアマのレビューも見てましたが)です。 でも本屋で見つけたときに思いましたが井上さんのカッコ良さはズルですよね。 さて、内容です。 千年を生きる主人公カイムの短編集です。不死のものの悲哀がそこかしこに込められるのは良いのですが何故に不死なのか、なぜ傭兵を生業としているのか出自も何も謎であるため感情移入のしようがなく、ちょっと持て余した感じがします。 これゲームをしないとシックリこない話?なの。ちゃんと小説としても成立させてほしいところです。 アマのレビューでは星がやたら多かったために期待しすぎたこともありますけどね。 この内容で悲哀を感じるなら超人ロックなぞは歴史(たまに矛盾)年評もあるので、不死人としての物語としては上な気がします。世間的に評価は低そうだが...

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2017/07/22

2017.7.22 読了 前書きにも書いてありましたが、 いつもの重松作品とは 全然違う。 ご本人さんも書いてありますが、 限りある命や時間ずっと書いてこられていて こちらも すっかりそのイメージでした。 その作者さんが 永遠の命を持つカイムの 物語を書く。 これは興味ある...

2017.7.22 読了 前書きにも書いてありましたが、 いつもの重松作品とは 全然違う。 ご本人さんも書いてありますが、 限りある命や時間ずっと書いてこられていて こちらも すっかりそのイメージでした。 その作者さんが 永遠の命を持つカイムの 物語を書く。 これは興味ある! こういうゲームがあることも知りませんでした。 が、これはこれで 全然 読めます。 1編が6.7ページの 短編集なので、 すごく読みやすいし。 永遠の命があるって 孤独で悲しい。

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2013/12/31

31編からなる短編集。 永遠の命をもつカイム カイムが旅をする中で出会った「命」がテーマの悲しいお話が続きます。 人は一人きりでどこから来て、何処に行くのでしょう…

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2013/11/06

xbox360専用ゲーム「ロストオデッセイ」に収録されたサイドストーリーの短編集。千年の寿命をもつ主人公カイムの”不死”がゆえに経験したことがらについて重松清が淡々と描いていく。親子・友人・出会い・別れ・革命・戦争・死…”不死”のカイムを通して様々な人間模様を描いている。ゲーム、...

xbox360専用ゲーム「ロストオデッセイ」に収録されたサイドストーリーの短編集。千年の寿命をもつ主人公カイムの”不死”がゆえに経験したことがらについて重松清が淡々と描いていく。親子・友人・出会い・別れ・革命・戦争・死…”不死”のカイムを通して様々な人間模様を描いている。ゲーム、小説ともに”命”について考えさせられる作品だった

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2013/08/27

千年の時を生きるカイムが、旅して出会った数々の物語。超短編だが、命の順位、弱き者からの手紙、待ち人来りて、はずれくじ、語り部サミィ、の話が、ぐっときた。

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2013/06/06

主人公はカイム。永遠を生きる者。 物語の舞台はすべて、一千年の旅をしてきたカイムが訪れた「いつか、どこか」の町。 永遠を背負った者の哀しみと、限りある命を持つひとの姿を描いた短編集。 いくつものいくさと、いくつもの天災が大地を襲う中、カイムは長い旅をつづける。 旅の途中...

主人公はカイム。永遠を生きる者。 物語の舞台はすべて、一千年の旅をしてきたカイムが訪れた「いつか、どこか」の町。 永遠を背負った者の哀しみと、限りある命を持つひとの姿を描いた短編集。 いくつものいくさと、いくつもの天災が大地を襲う中、カイムは長い旅をつづける。 旅の途中でカイムは様々なひとと出会い、別れる。 ひとは限りある生の中で、愛し合い、憎み合い、許し合う。 自分は何のために生きているのか・・・わからないままカイムは旅をつづける。 とてもかなしく、せつないお話だった。 ひとの弱さや強さ、生き様が描かれていて、どの話も深く心に残る感じがした。

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2013/05/13

不覚にも泣いてしまった。 様々な時代と場所に生きる人たちと不死の旅人カイムの邂逅を通し、生きる意味を考えさせられる。心にしみわたる。 はかなく、切ないが愛おしい。そんな気持ちにさせられるストーリーが多い。 内容は、数十からなる短編集でできていて、中でも一押しは、 「ハン...

不覚にも泣いてしまった。 様々な時代と場所に生きる人たちと不死の旅人カイムの邂逅を通し、生きる意味を考えさせられる。心にしみわたる。 はかなく、切ないが愛おしい。そんな気持ちにさせられるストーリーが多い。 内容は、数十からなる短編集でできていて、中でも一押しは、 「ハンナの旅立ち」「英雄」「忘れないでね」「弱き者からの手紙」 さまざまな形の人生に触れられる。

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