公認会計士vs特捜検察 の商品レビュー

細野祐二【著】

2009/10/04

細野祐二さんという実際の公認会計士がキャッツという会社の粉飾決算に加担したとして罪に問われ、今なお続く裁判までの記録をつづったもの。日本の司法制度のあり方について、普段触れることがないだけに色々と考えさせられる本。日本の検察官により逮捕・起訴されてしまうと推定有罪が前提とされてしまう。日本の一審での起訴有罪率は99.9％であり、控訴審では逆転有罪の数が逆転無罪の数を圧倒的に凌駕し、さらには最高裁への上告は、上告理由がないとして即時棄却されるのが通例となってしまっている。要するに一旦起訴されてしまうと、無罪を勝ち取るのは至難の業ということになる。この細野祐二さんは無罪を一貫して主張しており、その無罪を証明するための証拠を集めて有罪理由をことごとく打破していくわけだが、それでも無罪を得ることはかなっていない。あくまで細野祐二さんの視点からしかこの事件について見れていないけれど、記載してあることが事実であれば是非無罪を勝ち得て、司法制度のあり方を見直す動きにつなげてもらいたいと思う。

2009/10/07

専門的な話が多く、一般読者にとっては難しすぎです。せめて、一連の人物相関図なら、年表なりを巻末に載せてあれってもいいのではないだろうか?
著者が本当に無実なのか、無実だと信じているだけなのか、判断に悩む。
謝礼としてもらったお金を、いくら後で返却するつもりだったとしても預かること自体が、一会計士としてではなく、キャッツに対し、深く肩入れしていることと言えないだろうか?

2009/10/04

血が熱くなりました。こんなことがあってよいものかとも思いました。裁判制度について深く考えされられる本です。

2009/10/04

この本に書かれているとおりの裁判が行われたとしたら、日本の司法とは？法の正義とは？と考えさせられます。会計業界に身を置いたことのある立場として、「正義を貫くことで罪人にされてしまう」というのは正直恐怖です。大著ですし、専門用語も多く出てくるので読み切るのは大変ですが会計関連の仕事をされている方はぜひ。

2009/10/04

とりあえず、読後感がすごかった。この話はある公認会計士が全身全霊をつかって、司法というそこの見えない闇と戦い続ける記録である。

著者の本編最後に記された言葉がすごくこころを射抜いた。

2009/10/04

今現在読んでる本。
会計士の勉強してるからかすんごい入っていきやすくとても面白いです。はい。
これは読むべき一冊です、はい。
まだ読み終わってないけどｗ

2011/08/07

粉飾決算を共謀したとして東京地検特捜部に摘発された公認会計士の手記。検事の作文とも言える調書でねつ造された事件だとして容疑を否認しているが、控訴は棄却されており裁判の行方としては厳しい状況。本文は、裁判に使うための資料として記録したという性格のためか冗長で繰り返しが多く、読みにくい。舞台となったキャッツがH15頃破たんしていく様子はなんとなく覚えがある。当時は内部事情がよくわからなかったが、これを見ると、一代で一部上場まで会社を成功させたオーナーの乱脈ぶり（新規投資の話などに踊らされたようだ）やありもしない提携話で１０億円近くだまし取られたり、仕手筋による買占めにあったり、やはり成金にはそれなりの誘惑も多いのだなぁと思わせる。