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芥川龍之介 の商品レビュー

4.1

25件のお客様レビュー

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2024/05/10

この本の目次 トロッコ 蜜柑 お時儀 鼻 芋粥 地獄変 薮の中 杜子春 奉教人の死 開化の殺人 魔術 ひょっとこ 玄鶴山房 枯野抄 河童 或阿呆の一生 発句 詩 「歴史ものなら『羅生門』『地獄変』『藪の中』 童話風なら『蜘蛛の糸』『杜子春』『魔術』 作文のお手本みたいな味わいの...

この本の目次 トロッコ 蜜柑 お時儀 鼻 芋粥 地獄変 薮の中 杜子春 奉教人の死 開化の殺人 魔術 ひょっとこ 玄鶴山房 枯野抄 河童 或阿呆の一生 発句 詩 「歴史ものなら『羅生門』『地獄変』『藪の中』 童話風なら『蜘蛛の糸』『杜子春』『魔術』 作文のお手本みたいな味わいの『蜜柑』『トロッコ』『沼地』 ウィットを感じるなら『煙草と悪魔』『首が落ちた話』『戯作三昧』『鼠小僧次郎吉』『尾生の信』 艶っぽいのは『お富の貞操』『葱』『好色』『世之助の話し』 上質のユーモア『糸女覚書』 古典的、男女関係の機微『秋』 ひと理屈こねたい『侏儒の言葉』『河童』『或阿呆の一生』 キリスト教に関心があるなら『西方の人』 雑記なら『澄江堂雑記』 芥川は、よくお勉強をして書いた作家であり、わかりやすい、型があって読みやすい本。「深みが足りない」「頭でこさえた小説で実人生の哀歓をとらえていない」などと評価されることもあるが、私は若い頃に芥川にめぐりあい、ほとんど全作品を読んでしまうほど楽しんだことをとても良かったと考えている。」 (『短篇小説を読もう』阿刀田高 岩波ジュニア新書 2005)

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2023/01/09

芥川龍之介の話は読む度に印象が変わるのがおもしろい。 著者自身の考え、教訓、解釈を押し付けずに出来事だけを語ってくるので、初めて読んだときには「え?これ何が言いたいの?」というものが多かった。 芋粥でいえば、せっかくだから腹一杯食べればいいのにとも思うし、情けないとも思うし、突然...

芥川龍之介の話は読む度に印象が変わるのがおもしろい。 著者自身の考え、教訓、解釈を押し付けずに出来事だけを語ってくるので、初めて読んだときには「え?これ何が言いたいの?」というものが多かった。 芋粥でいえば、せっかくだから腹一杯食べればいいのにとも思うし、情けないとも思うし、突然に過剰な形で望みが叶ってしまうのは嬉しくないときもあるなとも思うし、夢は夢であるうちが幸せなのかとも思うし、五位を笑う側なのか同情する側なのか、利仁な悪意があったのかなかったのか等、どうとでも解釈ができて、そのときの自分の考えを無意識に投影してしまうところがおもしろい。

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2022/10/27

芥川龍之介、杜子春とか羅生門とか芋粥とかを子供の頃に読んだくらいで、まとまった量をのんびり読んだのは初めて。とても良かった。大人になってから読み返す意味がある。

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2022/06/27

その独特の比喩、 言葉はどこからあふれてくるのだろうか。 美しい情景が目に浮かぶ。 短編ながらにして、人間の深いところへ疑問を投げかけるような話が多く感じた。あんまり昔の本は読んでこなかったけど、好きだった。

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2022/04/15

難漢字には全てルビがふってあり、古語にはそのページの脇に注釈があり、読みやすいように工夫されている。日本の偉大な文豪、芥川龍之介。しかし、教科書でしか知らない作品も多い。なんともったいないことか!この短編に収められた作品の優れたストーリーテリング。 グロテスクなものも、心温まるも...

難漢字には全てルビがふってあり、古語にはそのページの脇に注釈があり、読みやすいように工夫されている。日本の偉大な文豪、芥川龍之介。しかし、教科書でしか知らない作品も多い。なんともったいないことか!この短編に収められた作品の優れたストーリーテリング。 グロテスクなものも、心温まるものも、読者の胸に届くよう思いを込めているのが伺える。 インスタグラムで例えれば、どれにも“映え”があるエモーショナルな短編である。 自ら命を断つまでの短い作家活動の間に、これだけの作品を残せたことが後の作家に多大な影響を与えていく。ブクログおすすめの一冊。

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2021/01/19

このちくま日本文学の文庫は本当にサイズ感がイイですね。 好きだなぁ。 ただ手に取り、頁をパラパラとめくるだけでも癒されます。 10頁ほどの短編「トロッコ」を読む。 いつもは太宰に癒されてるけど、やっぱり芥川もイイな。 最高。

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2020/12/27

16の短篇集。 凄い作品揃いで圧倒される。文庫本1冊にこれだけのエネルギーを詰め込んだ出版社の心意気に感じ入る。 あたかも自身から離脱したもう1人の存在が語るという作風は芥川の特徴なのであろうか?

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2023/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「トロッコ」★★★ 「蜜柑」★★★★ 「お時儀」★★★ 「鼻」★★★★ 「芋粥」★★★ 「地獄変」★★★★ 「藪の中」★★★ 「杜子春」★★★ 「奉教人の死」★★★ 「開化の殺人」★ 「魔術」★★★★ 「ひょっとこ」★★★ 「玄鶴山房」★★★ 「枯野抄」★★★ 「河童」★★★ 「或阿呆の一生」★★

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2020/08/01

芥川さんの作品をこんなにみっちり読んだ事はないかもしれない。鋭く重く厭世的で梅雨時分に読むとずっしりきます。

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2017/06/10

気になっていた作品だけ抜粋して読みました。 全体的にさらっと読める作品が多かった分、自由に解釈できそうなので解説本を読みたくなります。以下簡単に感想を。 『トロッコ』 8才の少年だった頃の回想。土砂運搬用のトロッコに興味を持ち、晴れて乗れたもののその帰路に愕然とする。この立ち竦...

気になっていた作品だけ抜粋して読みました。 全体的にさらっと読める作品が多かった分、自由に解釈できそうなので解説本を読みたくなります。以下簡単に感想を。 『トロッコ』 8才の少年だった頃の回想。土砂運搬用のトロッコに興味を持ち、晴れて乗れたもののその帰路に愕然とする。この立ち竦むというか絶句するような瞬間、昔あったなーとくすぐったい懐かしさを感じた。 『鼻』 上唇の上から顎の下まで下がった鼻を持つ内供(ないぐ)の苦悩。人は多少のコンプレックスがあったとしても、受け入れて堂々とする方が心身ともに良い。 『地獄変』 器量よし評判よしの愛娘を持つ絵師良秀に舞い込んだ大殿様からの依頼。恐ろしい光景なのに一文一文を食い入るように読んでしまう魅力がある。父娘は不幸だったのか、互いに本望だったのか。 『藪の中』 あるひとつの事件を様々な視点からの証言で解き明かす。各々の思惑が絡み合い、短い作品ながらぐいぐいと読ませるミステリアスな展開。真相は結局藪の中。 『杜子春』 金持ちになっては散財して一文無しに、を繰り返した杜子春は人の世に嫌気がさして仙人のもとへの弟子入りを決心する。芥川作品の中でも陽な内容だと思う。 『或阿呆の一生』 自殺する1ヶ月前に書き上げ、友人に送った短編小説。心のうちを吐露するような文章。随所に垣間見える生きにくさ。以下の会話文に妙な色気を感じた。 「死にたがっていらっしゃるのですってね。」 「ええ。ーーいえ、死にたがっているよりも生きることに飽きているのです。」

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