少女売買 の商品レビュー
同じ地球上で、同じ現代を生きているのに、何で彼女たちはこんな目に合わなければいけないのか。 男尊女卑、貧困、宗教、歴史が絡み合ってこんな現実となっている。 この本を読んでから、いつも彼女たちのことが頭の隅から離れなくなりました。 私もこれから生きて行く上で、微弱ですがアクシ...
同じ地球上で、同じ現代を生きているのに、何で彼女たちはこんな目に合わなければいけないのか。 男尊女卑、貧困、宗教、歴史が絡み合ってこんな現実となっている。 この本を読んでから、いつも彼女たちのことが頭の隅から離れなくなりました。 私もこれから生きて行く上で、微弱ですがアクションを起こしていこうと思っています。
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※このレビューにはネタバレを含みます
何故男は女を金で買い、女は金で買われるのか。 長年来の僕の疑問だった。 本書ではインドに売られたネパール人少女たちの実態を通してその事が説明されている。 特に情報を持つ、トラフィッカー(売春斡旋業者)と情報を持たない少女たち(及びその家族)の情報格差が売春の大きな要因となっている現状は悲惨だ。 人々に情報を提供するメディアが貧困層に対しては少なくとも機能していないのだろう。 もちろんメディアだけでなく、教育の問題も。識字率一桁の村が多数存在している。 インドの貧しさの一旦が売春宿に寄せられていて、そのしわ寄せが少女たちにきている。 このような事例はインドだけではなく世界の各地で行われている。 人々の豊かな生活が少女たちの犠牲の元成り立っていると思うと、僕の生活の豊さ自体を疑いたくもなる。 頭をガツンと殴られたような一節がある。 筆者が売春宿から救出された少女たちを保護しているNGOに足を運んでいた時のことだ。 当初は筆者を警戒していた少女たちも筆者との交流を通じて次第に打ち解けていく。 そして筆者が日本に帰る日がやってきた。 その際筆者に少女たちが「私たちの事、忘れないでくださいね」と抱き着いてきたという。 そこで筆者は感じたそうだ。 少女たちは保護された団体で、基本的な衣食住と教育の機会を提供されている。また、スタッフは彼女たちに精一杯の愛情を与えようとしている。 しかしそれらも全て保護されている少女たち皆で分け合わなくてはならないものだ。 誰一人として、自分だけに注がれる愛を持ち得ていない、と。 僕自身は両親から面倒に感じるくらい愛情を与えてもらってきたと感じている。 それが故、自分だけに愛情を注いでほしいなんて思った事も無かった。 未だリアリティは無いけれども、子供たちには愛情が必要なのだ。それも自分だけに向けられる愛情が。 多くの場合その役割は親が担っているのだろう。 むしろ親以外がその役割を担う事には相当な覚悟がいる。 それだけでもこの問題の深刻さがうかがえる。 先月の日本での震災でも多くの子どもたちが家族を失った。 彼らは親戚の家や施設や、今まで一緒に暮らしていた家族とは違う人々と暮らしていく事になるのかもしれない。 そこで「保護されて良かったね。」という話にはならない。 震災の傷というものは僕には想像しか出来ない。 けれども、愛してくれる人、愛している人がいなくなる事がいかに大変な事か。 子ども達にとって本当の意味で大変なのはきっとこれからだ。 彼らに愛情を感じられるような日常が再び戻ってくるよう、僕に何が出来るか考えていきたい。
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フリーライターにして、人身売買や少女売買の廃絶を提唱する国際協力NGOラリグラス・ジャパン代表の長谷川まり子さんの著作。 インドに売られるネパール人少女の実情や、それに関わった筆者のボランティア経験が綴られています。何人かの少女に焦点を当て彼女たちの人生を追うとともに、筆者が潜...
フリーライターにして、人身売買や少女売買の廃絶を提唱する国際協力NGOラリグラス・ジャパン代表の長谷川まり子さんの著作。 インドに売られるネパール人少女の実情や、それに関わった筆者のボランティア経験が綴られています。何人かの少女に焦点を当て彼女たちの人生を追うとともに、筆者が潜入取材した売春宿内部の事情についても触れられています。 ジャーナリズムに徹しておらず、筆者がライターになったきっかけや筆者自身の心情の吐露が描かれていて、自叙伝的な意味合いもあるところが特徴かと思います。そのせいかジャーナリズム本としては不十分のように感じてしまいました。 ですが現地の悲惨な実情には衝撃を受けました。難しいことを考えるよりも感情に訴えかけてくるタイプの本だと思います。 日本人が開発に関わることの難しさについて筆者なりの見解も描かれています。役に立つかどうかはわからないけど国際協力の在り方がわからなくなったら読んでみたらどうでしょう。
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年間7千人ものネパール人少女が人身売買され、その半数以上がHIVに感染し、死と向かい合っている・・・。被害者たちと共に歩んだ日本人ボランテイア10年間の全記録。(amazon.co.jpより) インドに蔓延する人身売買問題を取材した衝撃的な一冊だった。隣国ネパールは世界最貧国の...
年間7千人ものネパール人少女が人身売買され、その半数以上がHIVに感染し、死と向かい合っている・・・。被害者たちと共に歩んだ日本人ボランテイア10年間の全記録。(amazon.co.jpより) インドに蔓延する人身売買問題を取材した衝撃的な一冊だった。隣国ネパールは世界最貧国のひとつとして人身売買のターゲットになっているという。毎年、インドへ年間7000人もの少女たちが誘拐や詐欺に遭い、売春宿へ強制的に連行され売春婦となっている。7才の少女までも売られていき、1日に100人以上の売春を強要され、やがてHIVに感染し、悲しい結末を迎える。 著者は、そういった少女たちを保護しホスピスでの生活を維持するためにNGO組織を運営している。何人かの少女をクローズアップして記していたが、みんな真面目で素直で一生懸命生きている姿に心を打たれる。半年に一度の著者の訪問を心待ちにし、ショッピングや映画やいろんなイベントをささやかな楽しみにしているという。あまりの現実に驚きと憤りを感じずにはいられない。 インドの人身売買は政府・警察なども黙認し、時には裏金をもらって擁護している場合もあるという。著書の後半に、著者も信頼していた元売春婦が男に誑かせてトラフィッカー(運び屋)に加担する場面があった。元被害者が加害者になった結末が悲しい。
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「闇の子供たち」(フィクション) http://booklog.jp/users/henbyouken/archives/4759260722 を読んで、実世界ではどのようなことが行われてきたのかという事が気になり、読んだ本。 10年以上筆者がインドでの人身売買(主に幼女売買)...
「闇の子供たち」(フィクション) http://booklog.jp/users/henbyouken/archives/4759260722 を読んで、実世界ではどのようなことが行われてきたのかという事が気になり、読んだ本。 10年以上筆者がインドでの人身売買(主に幼女売買)防止活動に対し経済支援・救出活動を行ってきたドキュメンタリー。 主にネパールでの話、幼いころに親・親戚に数百円~数千円で売られ、または、男に騙され娼館に連れてこられた少女たち。その少女たちはみな10歳前後。 連れてこられた先で拷問を受け、一日に20~30人の客をとらされ、その中にはHIVに感染してしまう人も。 騙されて、子供が失踪したことを訴えようとしても、識字率の低いネパール農村部では手の打ちようがない。 筆者が危険を冒し、幼女を救出しても18歳以上と年齢を偽る少女たち。 (インドでは18歳以上であれば、本人にその意思があれば雇い主は法に触れない。) なぜ、年齢を偽ってでもその娼窟にとどまろうとするのか。 彼女らは娼館からの拷問という報復が待っているのを知っているのだ。 そこには、教育機会の不足・経済難・ブローカーと警察/政府との癒着など根深い問題がある。 そんな彼女たちに生きる意味とは何かを必死に説く筆者。 そして、少しずつ心を開いてくれる彼女たち。 ほんの10年前にこのような現実が存在していたという事実に目を背けてはならないと感じましたわ。 命の重さって何なんだろう・・・・・・。
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ジャーナリストからNGOに身を転じ、人身売買された少女たちを救おうと奔走する著者。非常に真面目で誠実な人なのだろう。生半可な気持ちでできることではない。それでも。「でも、私ならやらない」−―−が私の感想かなぁ・・・。言葉は悪いが、他人の家のトイレ掃除をしに行くような感じがする。そ...
ジャーナリストからNGOに身を転じ、人身売買された少女たちを救おうと奔走する著者。非常に真面目で誠実な人なのだろう。生半可な気持ちでできることではない。それでも。「でも、私ならやらない」−―−が私の感想かなぁ・・・。言葉は悪いが、他人の家のトイレ掃除をしに行くような感じがする。そりゃどの国にも暗部はあるだろう。しかし、そこに飛び込むことが本当に最善の策なのか。行くことを選ぶのが著者のポリシーなら、行かないことを選ぶのが自分のポリシーか・・・。
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新潮ドキュメント賞 “相手のために何かをする”ということは、“自分のためにも何かをしている”のだ・・・。
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詳しい感想は、他の書評につい熱く書いてしまいました。。。とにかく、思っていた以上に凄くって、考えさせられました。その後の話も機会があったら知りたいと思わされた。ていうか、こんな世界の現状に、がっかり。あーあ、なんでみんな幸せになれないのかなー。
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