セバスチャン の商品レビュー
いつも感じることなが…
いつも感じることながら、彼女はそこはかとなく官能的なマゾヒズムを描くのが非常に上手い。設定が突飛な為、そちらに目が行きがちですが、少数派ゆえの捻じ曲がった劣等感ぶった優越感、みたいなものが凄くよく納得できてしまう。人間は基本的に勝手なもの、という結論に結局行き着いてしまうものの、...
いつも感じることながら、彼女はそこはかとなく官能的なマゾヒズムを描くのが非常に上手い。設定が突飛な為、そちらに目が行きがちですが、少数派ゆえの捻じ曲がった劣等感ぶった優越感、みたいなものが凄くよく納得できてしまう。人間は基本的に勝手なもの、という結論に結局行き着いてしまうものの、決して読後感は不味いものではありません。
文庫OFF
主人と奴隷という関係…
主人と奴隷という関係を、同意のもとに成立させる二人の女性の物語。精神的な優位と自立について考えさせられる小説です。
文庫OFF
28.7.23読了。 松浦さんの書く頭良さそうな文章が好き。 巻末の対談は頭良すぎて何言ってるのかよくわからなかった。
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大学の同級生だった背理との主従関係に身を置き、彼女の奴隷でいることに喜びを見出す麻希子。彼女はマゾヒスティックな官能を求めながらも、背理と肉体的なつながりを持とうとは思わない。 そんな彼女の前に、跛を自分のアイデンティティとしている少年、工也が現われる。二人は互いに惹かれ合うが、...
大学の同級生だった背理との主従関係に身を置き、彼女の奴隷でいることに喜びを見出す麻希子。彼女はマゾヒスティックな官能を求めながらも、背理と肉体的なつながりを持とうとは思わない。 そんな彼女の前に、跛を自分のアイデンティティとしている少年、工也が現われる。二人は互いに惹かれ合うが、決定的な溝は埋められないまま…。 描こうとしているものがいまいち理解できなかった私。巻末(?)の松浦氏×富岡幸一郎氏の対談録を読んで少し分かったけれど、う~ん…。
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裏表紙 〈「サムバディ・コールド・ミー・セバスチャン」〉。不自由な肉体を生存の根拠として被虐的な“私”を生きるロック少年と“「主人と奴隷」ごっこ”に身を置き、倒錯した愛の世界に彷徨する女性たちが織りなす危うい日々を、鮮烈に描く。
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河出文庫版のP32からはじまる、駐車場で少年と青年がふざけ合い、蹴りあうシーン。ここだけでもまず立ち読みしてください。 エロスっていうのが性行為いがいからも匂い立ちうるのだということを痛感します。 そこが気に入って、SM(肉体的、精神的ともに)にちょっとでも興味のある人は、ぜった...
河出文庫版のP32からはじまる、駐車場で少年と青年がふざけ合い、蹴りあうシーン。ここだけでもまず立ち読みしてください。 エロスっていうのが性行為いがいからも匂い立ちうるのだということを痛感します。 そこが気に入って、SM(肉体的、精神的ともに)にちょっとでも興味のある人は、ぜったいに気に入るはず。文庫裏表紙のアオリなんか信じずに買ってください。
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初期の作品らしく、少し生硬くときに理屈っぽくもあるのがかえって面白い。やはりこの人はなかなか才気ばしっている。
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