黒い聖母と悪魔の謎 大文字版 の商品レビュー
キリスト教の絵画・建築などの図像に用いられたモチーフの中で、聖書には出てこない異質で異様な異教的雰囲気のものについて、その意図を解き明かすという本です。 黒い聖母はフランス各地にあるとかで、本来は純潔と結びつく白がふさわしそうに見える聖母がなぜ黒く塗られているか、という謎について...
キリスト教の絵画・建築などの図像に用いられたモチーフの中で、聖書には出てこない異質で異様な異教的雰囲気のものについて、その意図を解き明かすという本です。 黒い聖母はフランス各地にあるとかで、本来は純潔と結びつく白がふさわしそうに見える聖母がなぜ黒く塗られているか、という謎について、古代の宗教や錬金術との関係があるのではないかと推測しています。 初期のキリスト教では悪魔の像など作られなかった、なぜならローマ皇帝がサタンそのものだったから、という説にはちょっと納得しました。
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黒く塗られた聖母や、葉人間のルーツが、キリスト教に圧迫された原始宗教やケルトの宗教だったり、旧約聖書の壁画は新約聖書を暗喩していたり、ガーゴイルはもとは教会の守護者だったり。 目隠しされた女性のモチーフは、ユダヤ教を現しており、ユダヤ教が排斥された時代、地域に多く見られるとか。 ...
黒く塗られた聖母や、葉人間のルーツが、キリスト教に圧迫された原始宗教やケルトの宗教だったり、旧約聖書の壁画は新約聖書を暗喩していたり、ガーゴイルはもとは教会の守護者だったり。 目隠しされた女性のモチーフは、ユダヤ教を現しており、ユダヤ教が排斥された時代、地域に多く見られるとか。 中世の美術品に見える妖しいものが、興味深く、わかりやすく解説されています。
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ヨーロッパ、それもカトリックの国フランスには、実に多くの異形のキリスト遺跡が残っている。葉人間なんて実に可笑しいと思っていたが、日本の「妖怪」と結構似通っていたりして。
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