アイ・アム・レジェンド の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
好き。自分以外が怪物となってしまい自宅に立て篭もって戦う話なのだけど、買い物やワンコとの出会いなど安らぐエピソードも挟んでくるので飽きない。翻訳も良い。 社会制度が時代や場所によって可変的であり、ラストにおいて自分がすでに"標準"ではなくなっていたことに気づく価値観の反転は、時代を超えたメッセージ性となっている。 後続のゾンビ映画に影響を与えた作品らしいけど、自分としては藤子・F・不二雄先生の『流血鬼』が”翻訳作品”としてもっとも印象深い。あれも名編なのでおすすめですよ~(隙あらば推し活)
Posted by
独りになってもゾンビの研究をして状況を打開すべく頑張ってきたネヴィルがかわいそうだ。犬も死んじゃうし。 人間が気づいたら狩る側、加害者になっている、って展開はゾンビ物あるある…と思ったけど、それらのどの作品よりも古かったわ
Posted by
映画を先週くらいに見て、疑問点が多かったので読んだ。だけど、読んでも解消されなかった。 「なんで主人公は抗体持ってんの?」とか。かなりふわっとしてる。 科学強めのSF、結構面白かった。だけど、現実味を考えると強引、こじつけ。理論としては面白いけど、理論を組み立てるよりエンタメ性を...
映画を先週くらいに見て、疑問点が多かったので読んだ。だけど、読んでも解消されなかった。 「なんで主人公は抗体持ってんの?」とか。かなりふわっとしてる。 科学強めのSF、結構面白かった。だけど、現実味を考えると強引、こじつけ。理論としては面白いけど、理論を組み立てるよりエンタメ性を上げて欲しかった。なんか結局中途半端。 けど、最後のセリフだけで十分読む価値があった。すっごく虚しい気分だけど、ちょっと気分の悪い最悪な勝利感。 あと、本当にこれ映画の原作?? 原作っていうより、インスピレーション元の間違いでは?? 主人公の名前以外、ほとんど共通点がない。原作は主人公白人だし。これはこれで面白いけど。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
予備知識はほぼ無しで読み始めたので、冒頭から「なぜ?」がずっと付きまとってくるのですが、いくつかの「なぜ?」が解決していく展開を経た後、主人公のちょっとした油断がピンチを招いてしまう展開となったその瞬間に、物語の世界にグッと引き込まれました。 読後、これが後の「ゾンビ」ものの原点となったというのを見て、大いに納得しました。 中盤以降の展開は、ずっと主人公を応援するような目線で読んでいたので、ラストは悲しい結末になってしまいましたが、主人公ならたどり着けていた結論の範囲内ではあったなぁと感じたため、割とすんなり受け入れることが出来ました。
Posted by
映画は観ていないので、本書のみの感想になりますが、まるで異邦人になってしまった気分です。 慰めあえる相手もなく、解決を相談できる相手もなく、ただ耐えるだけの生活というのは想像以上に耐え難いものだと感じます。 怪奇現象が嫌いでなければ、ゲーム「SIREN」シリーズもなかなかオスス...
映画は観ていないので、本書のみの感想になりますが、まるで異邦人になってしまった気分です。 慰めあえる相手もなく、解決を相談できる相手もなく、ただ耐えるだけの生活というのは想像以上に耐え難いものだと感じます。 怪奇現象が嫌いでなければ、ゲーム「SIREN」シリーズもなかなかオススメです。こちらも人間VSそれ以外となります。
Posted by
謎の疫病により、人類は"死ぬ"か"血を求めて徘徊する化け物となる"かに二分された。そんな中、どちらにも属さない唯一の人類であるネヴィルは、絶望的なサバイバル生活を送っていた。終わることのない孤立無援の戦いの行き着く先とは――――。 何度も...
謎の疫病により、人類は"死ぬ"か"血を求めて徘徊する化け物となる"かに二分された。そんな中、どちらにも属さない唯一の人類であるネヴィルは、絶望的なサバイバル生活を送っていた。終わることのない孤立無援の戦いの行き着く先とは――――。 何度も映画化されているリチャード・マシスンの名作。本書の解説にも書かれているが、現在では定番となっている「細菌(兵器)によるゾンビ化」という設定の原典でもある。 "I am Legend"―――この作品を最後まで読んだ人だけがこのタイトルの意味を理解することができ、特別な一文として心に刻まれるだろう。
Posted by
本書を最初に知ったのはウィル・スミスの映画からだった。同じよう作品かと思いきやストーリーは全然違った。映画の方は最後の方が良くなかったが、小説版は凄く良かった。 ロバートが犬に餌をやるシーンが悲しかった。ルースに初めて会ったシーンも、ロバートが3年ものあいだ孤独に暮らしてきた...
本書を最初に知ったのはウィル・スミスの映画からだった。同じよう作品かと思いきやストーリーは全然違った。映画の方は最後の方が良くなかったが、小説版は凄く良かった。 ロバートが犬に餌をやるシーンが悲しかった。ルースに初めて会ったシーンも、ロバートが3年ものあいだ孤独に暮らしてきたというのがよく分かった。過去の回想では妻を思いやる誠実で、毎朝ちゃんと髭を剃る男だったのに月日が経ち乱雑になってしまった。それもしょうがないことだし、その変化が凄く分かりやすい文章となっている。 ルースたち、新人類の説明はハッキリとはされていないが、吸血鬼の中でも意識の強い人たちで新しいコミュニティを作っているということだろう。だが、そこまで意思疎通が出来て、なぜロバートを殺そうとするのかは分からない。自分たちだって邪魔な吸血鬼は殺しているわけなので、ロバートとやっていることは同じはずだ。 まぁ、ロバートも新人類たちが家に来る時にコートマンたちを殺したところを見て、なんて酷いことをするんだと言っていた。自分だってコートマンを殺そうと探していたにも関わらずだ。 つまり、新人類と旧人類であるロバートの間には言いようのない齟齬がある。生前の認識が吸血鬼になってもあるわけで、キリスト教の人々は吸血鬼になると十字架を怖がるが、それ以外の宗教の人々は怖がらない。これは精神的なものが影響しているので、言葉には出来ない壁が新人類と旧人類の間にあってもおかしくない。新人類から見たら、光の世界を自由に行き来して吸血鬼を狩るロバートは、噂になり恐怖が増幅して伝説になってもおかしくはない。これはロバートが見た、疫病が広まり始めたくらいにテントの中で行われていた宗教の熱気に近いかもしれない。 疫病が広まり始めた時には吸血鬼はマイノリティだった。人々が滅んでロバートだけになった時には、人類がマイノリティになったのだ。吸血鬼たちにとっては、自分たちが寝ている間に殺しにくるロバートに恐怖しか感じていないだろう。 最後の「この俺が、伝説の存在なのだ」という一文について。ロバートは自分の行いが何になるのかと常に自問していた。解説では、自分が伝説になることで、自分が何かしらのことを残せたという満足感があったのではないかと書いてあった。私には、死のなかから恐怖が出てきて伝説になり、永遠に終わることのない恐怖の輪廻が、自分の死後も世界を満たすことに悲しんだように見えた。
Posted by
Posted by
謎のウイルスによって人々がゾンビになった世界で、たった一人の男がいた。 男の家族や友人を失った喪失感、孤独と発狂との精神的な闘い、そしてサバイバル生活の描写がとにかくリアル。自分だったら絶対もう諦めるなぁ・・・というぐらい悲しく、孤独。独学からウイルスへの知識を増やし、闘い続ける...
謎のウイルスによって人々がゾンビになった世界で、たった一人の男がいた。 男の家族や友人を失った喪失感、孤独と発狂との精神的な闘い、そしてサバイバル生活の描写がとにかくリアル。自分だったら絶対もう諦めるなぁ・・・というぐらい悲しく、孤独。独学からウイルスへの知識を増やし、闘い続ける男の最後のセリフ「アイ・アム・レジェンド」に込められた思いを知った時、鳥肌が立ちました!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
吸血鬼が現れた1976年から数年間の、ロバート・ネヴィルの孤独な戦いの記録。 吸血鬼になるのは病原体だと調べあげたり、ワクチン作ってみたり、死んでから吸血鬼になったタイプと生きてるうちに吸血鬼になったタイプそれぞれで戦い方を変えたりと、必死に生き残ろうと努力する姿に、読んでるこっちまで疲れ切る。 生きてる女性と出会い、ここから希望が?!と思ったら…レジェンドってそういうことかーい!!というラスト。 なんか気持ちの行き場がない。面白かったけれども!楽しかったかというと、あれ?つらい?
Posted by