思い出すまま の商品レビュー
ページ数の三分の二を占める前編「思い出すまま」と残りの後編「予算手記」。前編は、誰にでも「そのままお読みなさい」と薦められる。司法部に関係のある人にはもちろんだが、そうでない人にも裁判官の生活はどんなものかをわかりやすく知らせるに絶妙の効果があろう。(2006年刊) ・はしがき(...
ページ数の三分の二を占める前編「思い出すまま」と残りの後編「予算手記」。前編は、誰にでも「そのままお読みなさい」と薦められる。司法部に関係のある人にはもちろんだが、そうでない人にも裁判官の生活はどんなものかをわかりやすく知らせるに絶妙の効果があろう。(2006年刊) ・はしがき(倉田卓次) ・Ⅰ 思い出すまま ・Ⅱ 予算手記 ・あとがき 本書は、ネオスト・ジョンとあだ名された、ウソの吐けない真っ正直な男である石川義夫元東京高裁部総括の赤裸々なる回想録である。著者は、最高裁事務総局(経理局)の経験もある。裁判実務のみならず司法行政を担っていた氏の証言は貴重であり重みがある。ミスター司法行政と言われた矢口洪一に対する批判が激しいが、読んでいても不愉快にならないのは、著者の人徳であろうか。その真っ直ぐな生き方は、人ごとながら読んでいてヒヤヒヤしたが、裁判官人生を満足して終わらすことが出来たのは幸いなことであったと思う。 予算手記では、主計局との予算を巡る攻防が書かれている。敵は内にいるというのはままあること。シナリオはきまっている訳で大したことではないが当事者にとっては一大事であることがわかる。はしがきにもあるとおり「裁判官の生活はどんなものかをわかりやすく知らせる」良書でありオススメである。
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