カンガルー日和 の商品レビュー
横道誠さんの『創作者の体感世界』で、新海誠監督が、本書の中の一作品「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を「誦じられるくらい好き」と言っているとあったので、読んでみたくなった。村上作品はそこそこ読んでいるけど、『カンガルー日和』は読んでなかった。 そ...
横道誠さんの『創作者の体感世界』で、新海誠監督が、本書の中の一作品「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を「誦じられるくらい好き」と言っているとあったので、読んでみたくなった。村上作品はそこそこ読んでいるけど、『カンガルー日和』は読んでなかった。 そもそも、村上春樹を読むことが何年ぶりか、何年どころか十年ぶりとかかもしれない。最後に読んだのは何だったか、多崎なんとか、だったかな。 初めて村上春樹を読んだのは、多分中学生くらい。確か、何かで今月の新刊!的な書評を読んで、これは読んでみたい!と思って発刊されたばかりの『羊をめぐる冒険』、あの分厚い単行本を少ないお小遣いで買って、読んだ時のあの衝撃たるや。これは前作も読まないと!と思って、遡って『1973年のピンボール』読んで『風の歌を聴け』読んで、村上春樹好きになったけどその後出された『ノルウェイの森』でがっかりして。 という若かりし頃の村上春樹体験を思い出しつつ、十年ぶりくらいの村上ワールドを堪能。 それにしても。 『カンガルー日和』自体は初めて読んだはずなのだけど、「かいつぶり」と「図書館奇譚」はなぜか読んだことがあるなあ。 雑誌に連載していたというから、そこでか?いやいや、『トレフル』というらしい雑誌は手にした記憶がないし、聞いたこともない。でも、作品は確実に知ってる。はて??? それから。 本書は、上梓されてから結構経っているせいか、出てくる単語がいちいち懐かしい。国鉄だのECだのセリカだの。 時が経ったなあ。 そうそう、肝心の「~100パーセントの女の子ナントカ」について。 ああ、新海監督がいかにも好きそうな。監督自身が「自分の原風景のひとつ」と宣ったというから、まさにそうなんでしょうね。 こうやって、創作者たちの背景やら作品に込めた思いやらを知って、その上で作品を楽しめることは、作品の一消費者としてはこの上ないもう一つのご褒美だな、と感慨に耽る。
Posted by
何でもない1日、日常を舞台に切り取っているようで、他にない独創的な世界を作り出している。村上春樹ワールド。私は結構好き。 アシカが訪ねてきたり吸血鬼に出会ったり…主人公も人間ではないのかもしれないな、なんて思いながら色んな視点で読み楽しめた。 「4月のある晴れた朝に100パーセン...
何でもない1日、日常を舞台に切り取っているようで、他にない独創的な世界を作り出している。村上春樹ワールド。私は結構好き。 アシカが訪ねてきたり吸血鬼に出会ったり…主人公も人間ではないのかもしれないな、なんて思いながら色んな視点で読み楽しめた。 「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」は題名からぐっと惹かれる。私も100パーセントの人間に出会ってみたい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
村上春樹初期の短編集。バーコードもない、正方形に近い形をした箱に入っているこの1冊は、わたしの本棚の中で異彩を放っている。 『カンガルー日記』 『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』 『眠い』 『タクシーに乗った吸血鬼』 『あしか祭り』 『鏡』 『1963/1982年のイパネマ娘』 『バート・バカラックはお好き?』 『5月の海岸線』 『駄目になった王国』 『32歳のデイトリッパー』 『とんがり焼の盛衰』 『チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏』 『スパゲティーの年に』 『かいつぶり』 『サウスベイ・ストラットードゥービー・ブラザーズ「サウスベイ・ストラット」のためのBGM』 『図書館奇譚』 くぅー。「新月の夜は盲のいるかみたいにそっとやってきた」なんて、なんてなんて素敵なんや。
Posted by
村上ワールド初体験の本。 短編ながら、その後の作品に通じる要素が多々あり、 電車などのちょっとした移動時に最適な一冊。
Posted by
コーヒーを飲みながら読みたくなる短編集 著者もあとがきで述べられているように、特に一般人に触れるような雑誌で書いたわけではない短編が本になったと言われているように、肩肘はらずに楽に読める本である。 個人的には、「バート・バーカラックはお好き?」がとても気に入っている。文通内...
コーヒーを飲みながら読みたくなる短編集 著者もあとがきで述べられているように、特に一般人に触れるような雑誌で書いたわけではない短編が本になったと言われているように、肩肘はらずに楽に読める本である。 個人的には、「バート・バーカラックはお好き?」がとても気に入っている。文通内の~風のハンバーグしかなく普通のハンバーグがないといったくだりから、実際に彼女に会いにいき、彼女の作った普通のハンバーグを食べ、最終的に彼女と寝るべきであったのかというテーマに終着点を置いたところに何か著者らしさを感じた。
Posted by
超シュール! 4時間ぶっ続けで読みました。 何ていうか、こういう、 妙なとこでアグレッシブなお話好き。 落ち込んでいたのにどん底まで落ちなかったのは この本のおかげ。
Posted by
村上短編で一番好き。 村上春樹のコスモロジーを垣間見ることができる。 山吹色で真四角なハードカバーの装丁が愛らしい。 4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて と サウスベイ・ストラット が特に好き。 他にも好きな作品はいっぱい。
Posted by
短編がいっぱいつまっているのね。それで佐々木マキのイラストが好きなのね。 「スパゲティーの年に」っていう話は読んでいるとお腹がクークー言ってスパゲティーが無性に食べたくなります
Posted by
村上春樹は短篇の方が好きです。 断然面白いと思います。 こうしていくつもの話に煙に巻かれるように引き込んでくれるのは、 久々に本を読むのって楽しいんだよなと思わせてくれました。 好きだったのは 「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」 「タクシーに乗...
村上春樹は短篇の方が好きです。 断然面白いと思います。 こうしていくつもの話に煙に巻かれるように引き込んでくれるのは、 久々に本を読むのって楽しいんだよなと思わせてくれました。 好きだったのは 「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」 「タクシーに乗った吸血鬼」 「バート・バカラックはお好き?」 「駄目になった王国」 デスな。
Posted by
期限切れ。 最後までは読めなかった。 けど、いろんな話があって面白かった。 暇なときにちょこちょこ読みたい本。
Posted by
- 1
- 2