明日の記憶 の商品レビュー
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小さな違和感から徐々に追い込まれていく、アルツハイマーが怖かった。自分がこうだと思っていることに自信が持てなくなるのはどれだけ恐ろしいことだろう。アルツハイマーの人を介護するのが一番大変なのではとは思うが、そこまでは描かれていなかった。描いたら辛すぎるからだろうか。
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アルジャーノンに花束をに似ていると思いました 段々記憶を失くしていくところが でも待つててくれて、傍にいてくれる人がいるのは 主人公にとっては幸せだと思う
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既に映画をDVDで見てしまったので、読みながら映画のシーンを思い出す感覚になってしまった。アルツハイマーが進行し、記憶を失っていく様子が映画よりリアルに感じられる。映画では良くわからなかった窯に行く意味がやっと分かった。
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若年性アルツハイマーを発症した主人公の物語。(アルツハイマーにしろ認知症にしろ、物語になると男性のほうが多い気がする・・・) 「アルジャーノンに花束を」の主人公の書く日記が、拙い文章から知性溢れる文章になっていき、・・・ある地点から、語彙がなくなり幼稚になっていく・・・・。 あの...
若年性アルツハイマーを発症した主人公の物語。(アルツハイマーにしろ認知症にしろ、物語になると男性のほうが多い気がする・・・) 「アルジャーノンに花束を」の主人公の書く日記が、拙い文章から知性溢れる文章になっていき、・・・ある地点から、語彙がなくなり幼稚になっていく・・・・。 あのくだりのような、 このアルツハイマーを発症した男性の文章も、段々と崩れていく様が、怖く哀しかった。 小説としては☆5つくらいなんじゃないの?と思うほどよくできた、すごい小説だと思うんだけど、☆3つなのは「なんとなく、好みじゃない」からです(苦笑。 ぐいぐい引き込まれて読んだし、すごく取材したんだろうなー、とか、心血注いで描いたんだろうなー、とか、いろいろ考えるところが多いんだけど、なんか、肌に合わないのです。うー、うまくいえないけど。 物語としては哀しく。これが自分だったら、夫だったら・・・と思うと怖いなー・・・。 ラストも、本の物語としてはいいんだけど、自分や旦那に置き換えると、身も蓋もない。(つまり、ラスト好みじゃない)。 若年性アルツハイマーになった方というのは、きっとこんな感じなんだろうな・・・と、引き込まれました。☆4つと迷って、結局3つにしたのは、やっぱ「重い」から。(小説だから読むけど、題材として、映画では私は観ません)金魚姫のほうが好みです。 読み終わった後、ふと大学時代の、それほど親しくない友人の名前が思い出せなくて、必死になって思い出しました(笑。)
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若年性のアルツハイマーによって、家族を持つ壮年期の男性の記憶と生活が侵されてゆく物語です。 日々の記憶を忘れないために日記(備忘録)を書いて行き、その内容が病気の進行によって変質してゆく様は、ダニエルキイス著『アルジャーノンに花束を』における主人公チャーリィ・ゴードンとの関連を思わせます。話の大筋は違いますが、少なからず影響を受けていると思いますので合わせて読むと面白いと思います。 他にも主人公は記憶が不自由なために、夥しい数のメモをポケットがぱんぱんになるくらい書き留めるという件があります。これは小川洋子著『博士の愛した数式』における博士が80分しか記憶がもたないために、体中にメモを貼り付けているのと共通性を感じます。似た状況にある他著者の他作品に触れると、より本作の主人公の個性も浮き出てくると思います。 最後は熱い涙が溢れました。 ちなみに渡辺謙を主演に迎えた映画はとても素晴らしいものでした。そちらも合わせてどうぞ。
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内容(「BOOK」データベースより) 広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は...
内容(「BOOK」データベースより) 広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!山本周五郎賞受賞の感動長編。
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50歳で若年性アルツハイマーと診断された主人公 自分が自分でなくなっていく恐怖 必死で支えようとする妻 これは決して他人ごとではなく 自分や自分の大切な人に起きるかもしれないと 読んでて身につまされる こんなに早くたった数か月で症状が進む?など、疑問は残るが なまじのホラーよ...
50歳で若年性アルツハイマーと診断された主人公 自分が自分でなくなっていく恐怖 必死で支えようとする妻 これは決して他人ごとではなく 自分や自分の大切な人に起きるかもしれないと 読んでて身につまされる こんなに早くたった数か月で症状が進む?など、疑問は残るが なまじのホラーよりリアルに恐ろしく考えさせられます
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若年性アルツハイマーの宣告を受けた、ひとりの男性のはなし。男であり、父親であり、夫であり、会社員である彼の、それまでの当たり前が静かに激しく崩れ落ちていく様子。最後の吊橋のシーンに辿り着くまでの、ゆるやかに巻き戻っていく様子。泣き注意。
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50歳、もうすぐ一人娘の結婚式を控えた男性が、若年性アルツハイマーと診断されてしまいます。 読みながら、自分の足元も崩れていくような怖さがすごかったです。 特に、何度も通いなれた取引先へ向かうための渋谷の街中で、見覚えのない景色に頭が真っ白になってしまうところでは、その焦燥と絶望...
50歳、もうすぐ一人娘の結婚式を控えた男性が、若年性アルツハイマーと診断されてしまいます。 読みながら、自分の足元も崩れていくような怖さがすごかったです。 特に、何度も通いなれた取引先へ向かうための渋谷の街中で、見覚えのない景色に頭が真っ白になってしまうところでは、その焦燥と絶望が手に取るように伝わってきて、私も動機が止まりませんでした。 妻への愛、娘への愛、仕事への思い、人生の振り返り、病気への戸惑いと覚悟など、何度読みながら泣いてしまったかわかりません。 もしこれが自分の身に起こったら。 もしこれが自分の配偶者だったら。 アルツハイマーについて、誤解してたことやよくわかってなかったことも多くあったので、そういう意味でもこの本は素晴らしいと思いましたし、小説としても、主人公の症状が進んでいくさまがとてもリアルに自然に描かれていて、素晴らしかったと思います。
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もしも自分に若年性アルツハイマーと診断されたらどうするだろう。何の前触れも無く頭からサラサラと砂がこぼれ落ちて行く様に記憶が崩落したらどうするだろう。きっと変なプライドが邪魔をしソレを認めず、でも変わりゆく自分を見て恐怖にもがき苦しむだろう。いやいや、もしもではない。これは誰...
もしも自分に若年性アルツハイマーと診断されたらどうするだろう。何の前触れも無く頭からサラサラと砂がこぼれ落ちて行く様に記憶が崩落したらどうするだろう。きっと変なプライドが邪魔をしソレを認めず、でも変わりゆく自分を見て恐怖にもがき苦しむだろう。いやいや、もしもではない。これは誰にでも起こり得る恐ろしく切なく悲しい話なのだ。家族を含め周りの人間とどう向き合うのか?この本で擬似体験が出来るのは確か。家族愛で心温まるシーンもあるが、それは自分の生き方次第で左右されるだろう。読了後、これは小説だからと割り切れず今尚、悶々としている。
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