心理療法とスピリチュアルな癒し の商品レビュー
タイトルだけを見て、気になったので借りてみた。 心理療法として、スピリチュアルな技法を取り込むことに対する再考(例えば、波動医学とか)だと思ったが、中身は、どちらかというと、スピリチュアルな世界に心理療法を持ち込んだ感じ。 嫌いではないけれど、求めていたものとは違った。 各章の...
タイトルだけを見て、気になったので借りてみた。 心理療法として、スピリチュアルな技法を取り込むことに対する再考(例えば、波動医学とか)だと思ったが、中身は、どちらかというと、スピリチュアルな世界に心理療法を持ち込んだ感じ。 嫌いではないけれど、求めていたものとは違った。 各章の担当著者は、精神科医、心理療法家、臨床心理士など、心理学分野のエキスパートであり、現役の宮司さん、僧侶、霊能力者でもあるという、心理学を科学とするならば、それとは違う世界の肩書きもお持ちである。 スピリチュアルな世界を否定はしないし、あるとも思っているが、それを全面的に心理療法に用いてくるのは、なんとなく違うと思っている。 各著者の方々は、全面的には用いてはいないが、やはり、そっちよりの見方をされているケースが多かったように思う。 その点で、「んー?」と思ってしまった。 ただ、現在の心理学の多くが、西洋文化を継承しており、日本文化とは少し違ったところがあることは、自分も感じる。 その結果、日本のクライアントにそのままをあてがおうとすると、しっくりこないケースもあることは否めない。 第1章で書かれているような、死生観が特にそうだと思う。 心理療法は、相性でもあると思う。 だから、十人十色の心理療法家がいてよいとも思う。 それを知った本だった気がする。 (しつこいようだが、スピリチュアルを否定しているわけではない。) 第1章 死生観と精神分析 賀陽濟 第2章 「まぶい分析学」の生成 −日本文化と西洋心理学の統合 又吉正治 第3章 臨床心理学と産土への根づき −「オガミヤさん」と心理臨床家 上月游宴 第4章 ある猫憑きの青年と例の役割 實川幹朗、松本京子 第5章 「前世療法」 −その体験と分析 恩田彰 第6章 心の癒しをめぐる近代 −〈霊〉のタブーの起源 實川幹朗
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