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大坂冬の陣夏の陣 の商品レビュー

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2014/01/05

(PHP 21世紀図書館023 邦光史郎著、)を読む。1983年刊 本書は、東京国立博物館蔵の大坂冬の陣図屏風と大阪城天守閣蔵の大坂夏の陣図屏風(黒田屏風)を収録した本である。邦光史郎氏の著、図版については大阪城天守閣学芸員(渡辺武、内田九州男、中村博司)が解説している。 新書...

(PHP 21世紀図書館023 邦光史郎著、)を読む。1983年刊 本書は、東京国立博物館蔵の大坂冬の陣図屏風と大阪城天守閣蔵の大坂夏の陣図屏風(黒田屏風)を収録した本である。邦光史郎氏の著、図版については大阪城天守閣学芸員(渡辺武、内田九州男、中村博司)が解説している。 新書サイズの見開き2ページを使い右隻(都合4ページ使用)を掲載、以下、同様に左隻を掲載し、部分拡大図に解説を加えている。 冬の陣図屏風では、家康及び秀忠の本陣に建物が設けられているのがわかる。寄せ手は築山と竹束によって城の周囲を囲み、城方も橋の前面や堀の中に木柵を設けている。各部所での合戦(真田丸の攻防、本町橋の夜討、鴫野・今福合戦)も描かれているが、持久戦の中でくつろぐ寄せ手の足軽たち(物売り達が足軽にドブロクや煙草を売る様子)が描かれている。 一方、夏の陣図屏風の方は、華やかな合戦の右隻(天守閣の描かれている方)と掃討戦の様相を描いている左隻との対比により戦争の悲惨さを浮き彫りにしている。鉄砲傷をおった者や首のない死体、着の身着のまま逃げ出す人の中には腰巻だけの女や全裸の女もいる。 図に描かれている田圃は刈田であるが、冬の陣から夏の陣にかけての戦乱により田植えが出来なかった様相を表しているそうである。

Posted byブクログ