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変見自在 サダム・フセインは偉かった の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2025/08/13

高山正之は産経側の人間で既に80歳以上の年齢。この本との出会いは10年以上前なので、古い。本は古いが内容は風化を感じさせない。当時は日本の自虐史観を見直そうという著作が多く、本屋もそんな書籍で賑わっていた気がする。その後、反韓から反中、メディア問題、外国人問題へとステージを変え、...

高山正之は産経側の人間で既に80歳以上の年齢。この本との出会いは10年以上前なので、古い。本は古いが内容は風化を感じさせない。当時は日本の自虐史観を見直そうという著作が多く、本屋もそんな書籍で賑わっていた気がする。その後、反韓から反中、メディア問題、外国人問題へとステージを変え、今に繋がっている。 サダム・フセインは偉かったのか。 サダム政権下で女子教育や女性の職業参加が推奨され、バアス党の世俗主義政策により、宗教的戒律による女性の社会的制限は緩和された。石油収入を使って義務教育を無料化し、識字率を大幅に向上させた。医療も無償化され、湾岸戦争前のイラクは地域で最も医療水準の高い国の一つだった。道路、電力、水道網の拡充を進め、農業や工業生産も拡大。これは偉い。 しかし、秘密警察や軍を使い、反対派を拷問・処刑。政治的自由はほぼ皆無。国民は常に監視された。1988年、クルド人居住地ハラブジャで化学兵器を使用し数千人を殺害。シーア派蜂起も大規模に鎮圧し、数万人規模の犠牲者。表向きは世俗主義だったが、実際はスンニ派を優遇し、シーア派やクルド人を差別・弾圧。 と、評価には両面ある、という事を言いたいのだ。世の中全てが概ねそうだ。フセイン以外にもこんな話が続く。 ー キューバの歴史は痛々しい。十六世紀、インディオの住むこの島にスペイン人がきて黄金を奪い、三百万住民を皆殺しにした。ただ若い女は慰み物にされて混血児を生んだ。メスチンである。インディオがそうして消滅したころ、ここが砂糖やコーヒーの栽培に適していることが分かって、黒人奴隷が運び込まれた。白人は黒人女性も慰み物にしてムラータ(男はムラート)が生まれた。かくて各種混血児をスペイン系白人が支配する植民地キューバが出来上がった… ー 支那事変で日本軍が動くきっかけとなった通州事件にも登場する。この事件は中国人保安隊が日本人居開民二百二十人を虐殺したものだが、とくに食堂は酸鼻を極めた。男は両目をえぐられ、女性五人は強姦されたうえ陰部に銃剣を突きたてられて殺害されていた。旅館近水楼では十九人の宿泊客が殺され、女中四人が一晩中陵辱されたあと、鼻や喉を針金で突き通してつながれ、空き地に引き出されて処刑された。 当時の私の目を覚まさせてくれた一冊。気をつけなければならないのは、真逆の事実を知った途端に中道が分からなくなる事だ。

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2014/11/07

著者の知識には毎回驚かされるんですが、裏は取れておりません(笑)。 一応知っておいた方が良い内容だとも思うし、 知らずに生きてるのもそれなりに幸せなんかもしれません。

Posted byブクログ

2012/09/30

週間新潮連載の過激派時事コラム。 まあタイトルから挑発的ですな。 想像通りの内容で面白いです。 基本的にはまっとうな保守思想。 アメリカ、中韓だけではなく インドや英国、ビルマあたりまで 言及して切り込む見識は◎。 一本一本が短いのですぐ読み終わるし。 こう...

週間新潮連載の過激派時事コラム。 まあタイトルから挑発的ですな。 想像通りの内容で面白いです。 基本的にはまっとうな保守思想。 アメリカ、中韓だけではなく インドや英国、ビルマあたりまで 言及して切り込む見識は◎。 一本一本が短いのですぐ読み終わるし。 こういう文章が書けるようになるのも目標の一つですな。

Posted byブクログ

2011/10/29

断定的な口調、過激な内容に惹かれたが、疑問に思う箇所も多々ある。本書もまた一面的な見方でしかない。 アメリカの中東戦略は理解できた。アメリカも自国の繁栄のためには、攻撃だけせずに時には敵を利用する。だから、利用価値がなくなれば、当然敵を攻撃することもある。ただ、それだけである。...

断定的な口調、過激な内容に惹かれたが、疑問に思う箇所も多々ある。本書もまた一面的な見方でしかない。 アメリカの中東戦略は理解できた。アメリカも自国の繁栄のためには、攻撃だけせずに時には敵を利用する。だから、利用価値がなくなれば、当然敵を攻撃することもある。ただ、それだけである。 日本も自国を守るには、複眼的思考と戦略を持って外交を行わなければならない。その為には、政治家・官僚・財界だけではなく、一般市民も学んで見識を身に付けることが必要である。 本書のような極端な立場からの言説は、人々に「物の見方は多様に存在する」ことを気付かせるという点において有用である。

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2009/10/04

溜飲を下げる一冊 全日本人必読 毎週新潮を買うのはこの人のコラムがあるからでしょう? 皆さん

Posted byブクログ