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植田正治の世界 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2019/08/15

植田正治について、アマチュア写真家としての生涯がまとめられている。 巻末には写真集・図録・著作の情報が画像付きで載っており参考になった。 収録されている写真の中には、以前見た写真集にないものもあり新鮮だった。 あの時は合成やオブジェ写真をこき下ろしてしまったが、氏の自宅写真を見...

植田正治について、アマチュア写真家としての生涯がまとめられている。 巻末には写真集・図録・著作の情報が画像付きで載っており参考になった。 収録されている写真の中には、以前見た写真集にないものもあり新鮮だった。 あの時は合成やオブジェ写真をこき下ろしてしまったが、氏の自宅写真を見ると持ち物のセンスはかなり洗練されていて感心した。 フクロウグッズが多い気がするけど好きなのかな。 晩年のファッション写真では氏の持ち味「植田調」が如何なく発揮され、ここで初めて見た自分はしばらく見とれてしまった。 新しく面白いものを追求した結果だというが、こんなに独創的でハイセンスな写真を撮り続けていたのに、ずっと自信(確信?)なく活動していたなんて意外だ。 植田に対して、関係人のコラムが十名程度載っている。 一番参考になったのはやはり息子の亨氏の証言だった。 後に載っている植田本人の対談を読むと全く言葉通りで、父をよく見、理解しているんだなと絆を感じた。 第三者として荒木経惟はラフな語り口だが一番面白く、作品の分析も的を射ており共感した。 なぜか草森紳一だけやたらと長い。一人だけ10ページも使って、いかに氏の写真が"はかない"か綴っている。 植田に対して有用な情報もなく、本当に個人的な感想で無駄に水増ししている内容だったため不快になった。 あれがなければ★5の満足度であった。

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2016/04/23

東京の垢にまみれず、戦前〜戦後にかけて始終出雲・鳥取に根をかまえ、”呑気”に撮り続ける純粋な写真家。 多角的にその人物像を読み解く。

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2015/04/07

懐かしいけど新しくて、どこか少しニヤニヤしちゃう植田さんの写真が大好きです。『写真、楽し〜っ』って声が聞こえてきそう。

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2014/08/30

植田正治の写真と、植田正治の身近にいた人・関わりがあった人による植田正治回顧録、のような。 とっても作為的な写真なのだけど、嫌らしくない。愛が満ち溢れている。

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2014/06/27

「砂丘」を舞台としたスタイリッシュでユーモラスな作品の数々。そして山陰の地に留まり、「アマチュア」として撮り続けた、その自在な生き方。初公開の自宅や家族の証言と共に、稀有の写真家の魅力を伝える。

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2014/04/14

「写真する」ということが一番の趣味という、生涯アマチュア写真家であり続けた植田正治。 旅行に行っても、そこでは決して写真を撮らずに、むしろ早く山陰へ帰りたくなるという愛郷心。気取ってなくて、それでもどこかお洒落でシュールで、カッコイイ。「ふわっと前に行って撮っただけです」という口...

「写真する」ということが一番の趣味という、生涯アマチュア写真家であり続けた植田正治。 旅行に行っても、そこでは決して写真を撮らずに、むしろ早く山陰へ帰りたくなるという愛郷心。気取ってなくて、それでもどこかお洒落でシュールで、カッコイイ。「ふわっと前に行って撮っただけです」という口癖もいい。 砂丘に対する印象が変わった。 そして、この土地が、また少し好きになった。 心筋梗塞を起こしていても「ニトログリセリンの錠剤を粋な革ジャンの内ポケットに」入れて、颯爽と撮影した植田正治の面影を探しに、もう一度、鳥取砂丘へ行ってみよう。

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2013/06/29

初めて「この写真家が好きだ!」と思ったのが植田正治である。 恐らく一般的に最も有名なのは「砂丘シリーズ」だろうが、植田正治にハマるきっかけになったのは『童暦』シリーズのとある1枚。 夕日が眩しい道路を、まだ小さい、恐らく姉である、女の子が弟(妹かな?)を乳母車に乗せて横切っている...

初めて「この写真家が好きだ!」と思ったのが植田正治である。 恐らく一般的に最も有名なのは「砂丘シリーズ」だろうが、植田正治にハマるきっかけになったのは『童暦』シリーズのとある1枚。 夕日が眩しい道路を、まだ小さい、恐らく姉である、女の子が弟(妹かな?)を乳母車に乗せて横切っている写真。幼いふたりの表情は逆光の闇に覆われて見ることができない。 植田正治はすごく格好良い。スタイリッシュな写真、素朴な写真、ふわり美しい写真、切ない写真。 彼は恐らく、凄まじく計算をしながら、だけど心から楽しんで写真を撮っている。 目新しいことが大好きで、綺麗な奥方を愛し、生まれ育った山陰地方を愛しむ。 ぱっと撮った写真もそうだが、その後の暗室作業が凄まじい。彼のプリントは怖いくらいに上手い。彼自身、暗室工程には大変重きを置いていたそうだ。 この一冊は、作家・写真家・学芸員・家族・仲間、その他多くの人から見た「植田正治」が詰まっている。 写真もモノクロからカラーまでたくさん。お得だなあ。 ふんふんそうだったのか、へええ格好良い、すごいなあ、わあ素敵。 なんて溜息混じりにうっとりとページを捲っていたわけだが、最後の年 一九二八年・自宅の台所の押入れに潜り込んでベスト判の密着焼きに夢中になっていたところを父に見つかり、写真道楽をするのか、とすごい剣幕で叱られる。 一九二九年・軟化した父から、初めてのカメラ(国産ベスト判)を買ってもらい、感激する。 というのを見て、声に出して笑ってしまった。 履物屋だった植田が、植田カメラを始める。仲間を集う。喫茶店「茶蘭花」を開く。 彼の出で立ちや活動、生活といった、作品以外の一面も、知り得てみると成程、だから彼の写真は格好良いのか、頷かざるを得ない。 TAKEO KIKUCHIとコラボした、ファッションフォトが凄く格好良くて、あれがあの時代はファッション誌に載っていたのかと思うと、羨ましくてならない。

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2013/04/02

陳腐な表現ではあるが、 懐かしいのに、新しい。 昭和の日本人が、オブジェのようにならんだ モノクロの世界は、 懐かしいのに、見たことのないクールな世界。 晩年、ファッション誌に掲載された 砂丘、モノクロの写真は、 古くならない、新鮮なかっこよさ。 本物のすごさを愉しめる一冊...

陳腐な表現ではあるが、 懐かしいのに、新しい。 昭和の日本人が、オブジェのようにならんだ モノクロの世界は、 懐かしいのに、見たことのないクールな世界。 晩年、ファッション誌に掲載された 砂丘、モノクロの写真は、 古くならない、新鮮なかっこよさ。 本物のすごさを愉しめる一冊。

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2012/09/30

植田正治の生い立ちから晩年まで。 アマチュア写真家の彼が、イッセイミヤケの広告写真を撮るいきさつも。

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2011/08/15

マグリットを彷彿とさせるシュルレアリスム的構図ながら独自の植田調で世界に知られる写真家・植田正治の世界、仕事、生涯をコンパクトに紹介している。アラーキーの回顧文が印象的。

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