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天下り酒場 の商品レビュー

3.6

53件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

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  3. 3つ

    18

  4. 2つ

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2016/09/13

表題作を含め6つの話が収められた短編集。「天下り酒場」どこにでもある居酒屋に県庁職員が天下る。卓越した事務能力を発揮し、にわか繁盛店に。勢い駆って2号店を出店するも喜ぶのは束の間。そこには「チャンスはピンチ」の言葉通り、悲劇が口を開けて待っていた…。 何れの話も設定自体は荒唐無稽...

表題作を含め6つの話が収められた短編集。「天下り酒場」どこにでもある居酒屋に県庁職員が天下る。卓越した事務能力を発揮し、にわか繁盛店に。勢い駆って2号店を出店するも喜ぶのは束の間。そこには「チャンスはピンチ」の言葉通り、悲劇が口を開けて待っていた…。 何れの話も設定自体は荒唐無稽。どんよりとした日常→好機→絶頂→挫折→再起 という展開を通じて人間の弱さ・哀しみ・狡猾さ・悪どさをあぶり出していく。失笑の伴う一気読み必至のエンタメ小説。

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2016/08/04

床下仙人に続き読了 今回もまた風刺が効いてるなぁ 天下りの構造はどこの業界にも入っていけるし、主婦のボランティア化は床下仙人の男女逆バージョン ブラッシングエクスプレスは歯科業界を揶揄してるけど、今は予防歯科を売りにしてるところも出てきたかな? ボランティア降臨は世にも奇妙な物...

床下仙人に続き読了 今回もまた風刺が効いてるなぁ 天下りの構造はどこの業界にも入っていけるし、主婦のボランティア化は床下仙人の男女逆バージョン ブラッシングエクスプレスは歯科業界を揶揄してるけど、今は予防歯科を売りにしてるところも出てきたかな? ボランティア降臨は世にも奇妙な物語でやってたよね? 何かの特別編のときに 全般的にそんな雰囲気の物が多い でも、全くの非現実的な設定ではなくて、実現可能なあたりがいいね

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2016/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「佳代のキッチン」「ヴルスト!x3」で最近お気に入り作者の本ということで読み始めましたが、短編集だと知らずに手に取ったので、表題作読了後に一瞬「あれ?」となりました。 一作一作はピリッとスパイスが利いた、小粒ながらも面白みのある作品で悪くはなかったのですが、先に上げた2作のような長編の楽しさに及ばなかったかも。 名前の知らない作者だったら★がもう1つ多かったかもですが、期待していた分ちょっと辛めな感想ということで。

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2016/06/04

原宏一さんの「天下り酒場」、2007.10文庫化です。「天下り酒場」「資格ファイター」「居間の盗聴器」「ボランティア降臨」「ブラッシング・エクスプレス」「ダンボール屋敷」の6話が収録されてます。解説は書店員の人で「奇想天外小説、ナンセンス・ブラックユーモア・アイロニーのオンパレー...

原宏一さんの「天下り酒場」、2007.10文庫化です。「天下り酒場」「資格ファイター」「居間の盗聴器」「ボランティア降臨」「ブラッシング・エクスプレス」「ダンボール屋敷」の6話が収録されてます。解説は書店員の人で「奇想天外小説、ナンセンス・ブラックユーモア・アイロニーのオンパレード」と紹介されてます。歯磨き屋の訪問サービスはアイディアとして面白いなと思います(^-^)実際、歯医者さんで歯科衛生士さんに歯磨きの指導を丁寧に受けていると、アリかなとw。私は、「ボランティア降臨」が面白くかつ恐ろしかったです!

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2016/06/02

原宏一 はじめてこの作家を読んだ 本のオビに「原宏一を読んでない方、ものすごく、もったいない!」と書いてあって手にした。 たしかに面白い。 現代世の中を風刺している文章だが、星新一のように奇妙奇天烈ではない。ありそうでなさそうな話。 ショートショートでそれぞれ面白いのだが、特に ...

原宏一 はじめてこの作家を読んだ 本のオビに「原宏一を読んでない方、ものすごく、もったいない!」と書いてあって手にした。 たしかに面白い。 現代世の中を風刺している文章だが、星新一のように奇妙奇天烈ではない。ありそうでなさそうな話。 ショートショートでそれぞれ面白いのだが、特に ”天下り酒場”と”資格ファイター”が痛快 他にもこの作家を読みたい。

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2016/05/21

いい意味で軽い。現代を風刺しているけど重くなりすぎない感じが良い。旅行の移動中にサクッと読むには最適。

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2016/04/23

痛快!面白かった。 短編小説が幾つか入っているのだが、一番一の「天下り酒場」は、おっ、すっげー、そんなやり方があるのか?と舌を巻いた天下りしてくる人間は、使えないからだけではなくて、その組織で人数があふれたから天下りになる場合があるんだ。天下り元には関係ない組織にいると、全く気...

痛快!面白かった。 短編小説が幾つか入っているのだが、一番一の「天下り酒場」は、おっ、すっげー、そんなやり方があるのか?と舌を巻いた天下りしてくる人間は、使えないからだけではなくて、その組織で人数があふれたから天下りになる場合があるんだ。天下り元には関係ない組織にいると、全く気づかなかったその景色が少し見ててきた。 「資格ファクター」「ボランティア降臨」「ブラッシング・エクスプレス」など、タイトルから内容がイメージできない小説が、普段とは全く違った切り口で世の中を見せてくれますよ。 カバンに忍ばせておけば、時間が空いているときに、そっと取り出せば、えっと驚き、ふふっと笑える1冊です。

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2016/03/25

またまた発想が斬新かつ多岐! 飽きさせない。短編は、苦手なんですけどライトながらもワクワクするです。 居間の盗聴器は、目頭がちょい来ましたです。

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2016/03/06

それぞれが個性豊かな短編小説。握る男のような、外食ビジネスの成り上がり方を描くスタイルも著者ならではで面白い。経営不振の割烹居酒屋『やすべえ』の店主ヤスは、ある人物を雇って欲しいと常連客に頼まれる。それはなんと、片倉という県庁の役人。居酒屋に天下った片倉は元役人の事務能力を発揮、...

それぞれが個性豊かな短編小説。握る男のような、外食ビジネスの成り上がり方を描くスタイルも著者ならではで面白い。経営不振の割烹居酒屋『やすべえ』の店主ヤスは、ある人物を雇って欲しいと常連客に頼まれる。それはなんと、片倉という県庁の役人。居酒屋に天下った片倉は元役人の事務能力を発揮、食材の一元管理と仕入れの効率化で店を黒字に転じた。勢いにのった片倉はヤスに店舗拡大を唱え始めるが…。資格ファイターも発想が面白い。芸能プロダクションが絡み・・と。盗聴器で、夫婦仲がよくなたったり。歯ブラシのブラッシングビジネスなんて発想が面白い。

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2016/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ナンセンスとブラックユーモアが混じりあった短編集。職人気質の居酒屋の主人が元県庁職員を「天下り」で雇い入れる「天下り酒場」など人間のダークな部分も描かれていて不思議と物語にひきこまれていく作品が多く、短編なので読みやすかった。

Posted byブクログ