TOKYO YEAR ZERO の商品レビュー
これはなかなか、嫌いじゃないぞ。適当に言うなら夢野久作とか? まぁイチイチ出てくる、痒いところを掻いた、ガリガリ、みたいなのが好きかどうか。もはやテクノビートのように繰り返されるリズムに脳がとろけるようだ、、というかざっくり読み飛ばすんだけどまぁそういう雰囲気作りも鬱陶しいようで...
これはなかなか、嫌いじゃないぞ。適当に言うなら夢野久作とか? まぁイチイチ出てくる、痒いところを掻いた、ガリガリ、みたいなのが好きかどうか。もはやテクノビートのように繰り返されるリズムに脳がとろけるようだ、、というかざっくり読み飛ばすんだけどまぁそういう雰囲気作りも鬱陶しいようで悪くない。 ともかく大正時代風な混沌も良いけど、この終戦直後の東京のグチャグチャは色々訳あって日本人が描くのは大変だろうから、そういう意味でもなにげに新鮮だし、ラストも良いよ!狙い過ぎかもだけど、いやあえて狙われてみるのもまたをかし、だよ!
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三波刑事は何を忘れよう(思い出そう)としているのかとしているのか?って切り口で読むと、ジャンルは全然違うけど、カズオ・イシグロの『失われた巨人』と重なる部分があって面白かった。
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おどろおどろしい、これが外国の方の作品とは驚いた。戦後すぐの、日本国民の生活の混沌とした雰囲気が良く出ていたが、私は気が重くなる内容だった。小平事件を基にした作品。
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再読。疲れた。出版された15年ほど前に読みながらプロットを書き留めたノートを見ながら読んだが、それでもちゃんと理解出来たかどうかは自信がない。それでも、悪夢のようなこのミステリー(?)、ノアール(?)、幻想小説(?)が圧倒的にすごいことは分かった。さて、第二作読むか!
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『TOKYO REDUX 下山迷宮』 を読みたくて、その前にこちらからと思い読み始めたが、残念ながら私には合わない文章だったので、50頁ほどでギブアップ。
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原著は2007年、日・英・米同時刊行。2007年の「このミステリーがすごい!」第三位の作品。文庫本で500ページを超える長篇だが一気に読み終えた。日本敗戦直後を舞台としたノワール小説。 1945~46年の連続強姦殺人事件(小平事件)に取材した作品だが、作の主な関心は男たちの「変われなさ」にある。敗戦後の日本の現実に適応できず、勝者が持ち込んだ新しいルールになじめず、戦争の中で身に付いてしまった思考と嗜好と記憶を手放すことができない。その意味で、容疑者逮捕に令状が必要になったと嘆く警察官と、中国人や台湾人や朝鮮人に闇市のヘゲモニーを奪われることを「恥」と捉えるヤクザ者と、中国の戦場で覚えてしまった性暴力を反復しつづける小平義雄とは同類なのである。そして、戦後に生きのびるために、憲兵から名前を変えて警察組織に潜り込んだ三波もまた、変わりたくても変わることのできなかった男の一人だった。 語りの中でうるさいほどくり返されるゴチック体のつぶやきは、初めから精神に変調をきたしていた三波の中にあるもう一つの声の表象としてある。
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一時期エルロイや馳星周のノワールに嵌ってた俺としては、なんだか懐かしい。久々にど直球のやるせなさ小説を読んだ気持ち。 文体といい、腐敗著しい警察と暗黒再サイドの人々が登場人物なところといい、荒み汚れきった貧困する大都会が舞台なところといい、猟奇的な殺人が頻発するところといい、ラリった感じをリフレインの文体で表現する技法といい…ジェイムス・エルロイの影響をもろに感じる(っちゅうか、パクってる?) アメリカや台湾を舞台にした先達より、終戦後の東京と言う遠くて近い世界、暴力を無力感がうずまく日本という、我々にとってはなんともむず痒いところを刺激されると、主人公がひたすら痒いところをガリガリ掻くように、読みにくい文章をひたすら読み進めたくなってしまう。 ムッサオモロいわけでもなく、かといって単なる粗悪な量産型ノアールというわけでもなく、評価の難しい作品だけど、またノアール欲求が高まったら続編探してきて読むかもなぁ
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スティーブンキングも真っ青な ダークさ怪しさ満載の敗戦当時の猥雑な東京で起こった 実際にあった連続殺人事件小平義雄事件をモチーフに 狂気と過酷な現実のはかないほど薄い一線を行ったり来たりしながら 精神の崩壊すれすれに捜査を続ける刑事の物語。 ディビッド ピースの東京三部作の一作目...
スティーブンキングも真っ青な ダークさ怪しさ満載の敗戦当時の猥雑な東京で起こった 実際にあった連続殺人事件小平義雄事件をモチーフに 狂気と過酷な現実のはかないほど薄い一線を行ったり来たりしながら 精神の崩壊すれすれに捜査を続ける刑事の物語。 ディビッド ピースの東京三部作の一作目 『TOKYO YEAR ZERO』 暗黒の世界が見え隠れする文体にゾゾッ! これは1945年が舞台。 終戦後、進駐軍のいる首都東京で、食べ物もままならない貧困のなか 闇市でヤクザと台湾人、中国人、韓国人との軋轢。 外国人に権利を与えようとする進駐軍、 それと戦うため、裏で結託するヤクザと警察。。。 コールタールの色のような物語。 作者ディビッドピースはイギリス人。日本在住。 多くの翻訳出版界は外国で刊行された作品をそのまま翻訳紹介と 言うケースがほとんどだが、、、 この作品は日本発の問題作!
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軍事工場の防空壕で見つかった女性の腐乱死体。一年後、第二、第三の死体が発見される。戦後の廃退とした空気。警察の腐敗。松田義一、小平義雄。どうしようもない主人公。時代にずるずると引きずられていく。そして最後の場面。嗚呼...と呻いてしまった。すみません。謝りたくなるぐらい大好きな作...
軍事工場の防空壕で見つかった女性の腐乱死体。一年後、第二、第三の死体が発見される。戦後の廃退とした空気。警察の腐敗。松田義一、小平義雄。どうしようもない主人公。時代にずるずると引きずられていく。そして最後の場面。嗚呼...と呻いてしまった。すみません。謝りたくなるぐらい大好きな作品。嗚呼、なんということだ。
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読み易さは「占領都市」の方が上だが、悪夢的な叙事詩としてこちらは圧巻。 日本人であるだけで、思想信条に関わらずこの国の歴史と関わらざるを得ない私たちと立場を異にしている「外国人」だからこその、あけすけでドライな視点。 帝国の崩壊は美しき過去の消滅でも、新時代の幕開けでもない。それ...
読み易さは「占領都市」の方が上だが、悪夢的な叙事詩としてこちらは圧巻。 日本人であるだけで、思想信条に関わらずこの国の歴史と関わらざるを得ない私たちと立場を異にしている「外国人」だからこその、あけすけでドライな視点。 帝国の崩壊は美しき過去の消滅でも、新時代の幕開けでもない。それはあくまでも当事者日本人が追想する幻想でしかない。 デヴィッド・ピースはその崩壊と迎えた時代を、泥のような混沌だと喝破する。生きる事だけを剥き出しにして、欲望を剥き出しにして、悪事や忌み事が日の元に晒された年。鋳型に嵌っていた矛盾が粘液の様に沁み出た、どろどろのカオスこそが45年の東京であった。 デヴィッド・ピースは小平事件の顛末を通し、日本人が忘れようと願い続けて来たもの──汚く惨めな第三世界でしかない、汚物と死臭、そして焼け焦げた匂いが漂う、零年の東京を暴き出したのだろう。
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