暗黒館の殺人(1) の商品レビュー
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「館シリーズ」7作目。孤島の妖しげな館を舞台にしており、読んでいてまず雰囲気が似ていると思ったのは京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」であった。浦登玄児が時に歴史的な智識などを交えつつ、館のいわれなどについて語る様子は、どことなくあの古書店の主人を思わせる。しかし本作はそれに留まらず、古今東西のあらゆる推理小説から影響を受けていることは明白であり、謎の儀式やら、曰くつきの一族やら、秘められた過去の事件やら、過去に数多の小説で扱われてきた要素がつぎつぎと登場したかと思えば、挙句は結合双生児(いわゆる「シャム双生児」)まで出てきて、さながら推理小説界の幕の内弁当である。「館シリーズ」の集大成どころか、推理小説全体を束ねるような存在である。本作は文庫本で全4巻になるという大ヴォリュームであるが、こんなにさまざまな要素を採り入れていればそれも当然であろう。それでいて胃もたれを起こさせるような内容ではないのは、さすがの筆力といったところであろうか。もちろんちゃんと面白さも伴っていて、この長さもまったく気にならないほど楽しく読むことができた。しかし、推理小説のクオリティとしてはどうか。個人的には「〝視点〟」という存在についてどうしても馴染めなかったし、推理小説の手法としてもややアンフェアだと思う。「〝視点〟」は自由自在に時空を移動して、急に過去のできごとを「目撃」している場面に移るなど、独特の存在であるが、どうにも違和感がある。小説で過去に急に場面転換をすることは一般的に許されているのであるから、たとえば回想シーンを取り入れるなどして、もっと自然な形で描いてほしかった。長さという意味では超大作でも、コレでは内容としては超大作とはいえない。面白かったとはいえ、もうすこし4巻のヴォリュームにふさわしい、欠点がないような内容であってほしかった、というのは贅沢すぎる感想であろうか。
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いよいよ、この巨編にたどり着いた。 本巻は、物語を大きく動かすというよりも、雰囲気をじっくり味わう印象だ。 とはいえ、水車館の頃から気になっていた“絵”の存在や、コンディションは最悪だが河南くんの関与があるため、静かな進行であってもこれまでの館の流れを感じて引き込まれる。終盤の“...
いよいよ、この巨編にたどり着いた。 本巻は、物語を大きく動かすというよりも、雰囲気をじっくり味わう印象だ。 とはいえ、水車館の頃から気になっていた“絵”の存在や、コンディションは最悪だが河南くんの関与があるため、静かな進行であってもこれまでの館の流れを感じて引き込まれる。終盤の“宴”には、良からぬ想像をあれこれ掻き立てられた。 現時点では、読者に挑戦するような明確な謎が提示されているわけではない。それでも、河南くんが果たす役割や、中也氏が辿る運命については気になる点が多く、伏線がたくさん張られている感覚がある。 派手な展開は控えめだが、その分、これからの期待が高まっていく巻だった。すぐに二巻へ進みたい。 “母親”が一つのテーマになっているようだ。
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今まで読んだ館シリーズとは一味違う違う、より重々しい、胃に異物が留まっているような感覚さえあった。文学的な感覚を持った。
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超久々に、 館シリーズに舞い戻って参りました。 発刊順に読んできたが、 前作の「黒猫館」読了はいつだったか思い出せないぐらい前。 全4冊で構成、約2000ページという化け物長編。 中々手を出せずにいたが、 先日Huluで「時計館」がドラマ化するとの報せを見たのをきっかけに買...
超久々に、 館シリーズに舞い戻って参りました。 発刊順に読んできたが、 前作の「黒猫館」読了はいつだったか思い出せないぐらい前。 全4冊で構成、約2000ページという化け物長編。 中々手を出せずにいたが、 先日Huluで「時計館」がドラマ化するとの報せを見たのをきっかけに買ってみた。 まだ特に何も起きてないっちゃ起きてないが、 これまでのシリーズとは一線を画す"暗さ"。 不気味でカビ臭い。 登場人物みんなに、何かしらの闇が隠れていそう。 江南くんも相変わらず出てくるけど 今回はなんかいつもと違う、ハプニング仕様。 まだ、何から何まで謎の状態で 続きが気になってしょうがない。 今のところ、雰囲気最高です。 ちょっと不安なのが いま毎日1話ずつ「時計館」のドラマを観ているので、 話が頭の中でごっちゃになりそう。
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探偵役の鹿谷が出て来ない状態であるし、さらに、事件という事件も起こらずに一巻が終わってしまった。ただ、暗黒館の間取りがだんだん頭に入ってきた感じはする。早く次の話を読まないと忘れそう。 市郎が見つけた死体は誰のものなのか。江南が体験したことと市郎が体験したことに若干の相違が見られるのはなぜなのか。江南が財布をポケットに入れたのに見つかった時には持っていなかったのはなぜか。本当に見つかった青年というのが、江南であるのか。 気になる場所は色々あり今後が楽しみ。
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長編大作で読むのにすごい時間がかかったけど、江南の記憶は取り戻せるのか、帰還できるのか展開が楽しみすぎる
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4巻にも及ぶ大作を今まで読んだことがなく、最後まで読めるかどうか不安ではあったのですが、まずはなんとか一巻を読み終えました。 とにかく館が大きい!!今までとは違って序盤のうちに館のカラクリが出てきたり、前作の某建築家、画家、時計屋が出てきてシリーズの面白さを感じました。これからがどうなるのか楽しみ!!
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590ページのプロローグ 相変わらず奇妙な館に謎めいた住人、少しずつ始まる異常事態の中奇怪な宴が始まった。 そして定番のクローズドサークル。 ここから何が始まるのか楽しみ。
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建物も人物も妖しさMAX。時計館が生温く感じる。件の双子は悪霊島(横溝)を彷彿。更に傴僂に早老症。このミステリーオールスター感。オールスターといえば水車館、時計館を読んだ人には「!」なお名前もぞろぞろと。そしてお得意の義務教育放棄。 ダリアの宴、期待よりも不快感が凄い(こっち見んな・キモいペーストは何?・だから何の肉だよ!) 鬼丸さん思ったよりお喋りで笑った。もっと仲良くなって聞き出しまくるべき。 今回は頼りのコナンは使えん状態。 潔、早く来てくれー!(まだ早い)
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読み終えるのにかなり時間がかかりました。登場人物との関係性や建物の構造を、じっくりと理解していくのが一巻目の役割だったので、あまり物語自体の進展はありませんでしたが、ここからどう話が進んでいくのかがとても楽しみです。
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